マシュー・ボーンの『シンデレラ』上演に向け首藤康之、平原綾香、大貫勇輔からコメント到着

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2018年10月に上演されるマシュー・ボーンの『シンデレラ』。本作は、イギリスの振付家・演出家のマシュー・ボーンが、「シンデレラ」の物語を、ルゲイ・プロコフィエフの楽曲を使って、第二次世界大戦下のロンドンを舞台に描いたバレエ作品で、日本上演最新作となる。

マシュー・ボーンの『シンデレラ』

時は1940年。地味で冴えないシンデレラは、ある日ケガを負ったパイロットと出会い、街のダンスパーティーで再会する。シンデレラは流行のイブニングドレスに身を包み、かぼちゃの馬車ならぬモーターバイクに乗ってきた。官能的で幸せな時間はつかの間、12時の鐘が響く中、空襲が二人を襲い再び離れ離れに・・・。残して行った片方の靴を手に、パイロットはシンデレラを探す旅がはじまる。

マシュー・ボーンの『シンデレラ』

マシュー・ボーンの『シンデレラ』

この“現代版・シンデレラ”について、マシューは「シンデレラの物語を読み込めば読み込むほど、戦時中に設定するのがピッタリだと思いました。暗くロマンティックなトーン。一瞬一瞬がすべてであり、愛を見つけても突如として奪われてしまう時代。そして世の中は、 まるで明日がないかのように慌ただしかった。この時代に犠牲を払った人々、愛を見つけた人々、もしくは愛を失った人々の精神や勇気がこの作品に描かれていることを願います」と語っている。

また、上演に向け、マシューに縁の深い首藤康之、平原綾香、大貫勇輔からコメントが届いた。

首藤康之

◆首藤康之(ダンサー)
【マシュー・ボーンの『白鳥の湖』2003年主演、2005年王子役】
相変わらず素晴らしいセンスだと感じました。マシューは時代にとても敏感で、物語の設定を変えることで観客が作品をよりリアルに感じられる。そして最後には一つのテーマ、光や希望、未来が残ります。プロコフィエフの音楽は現代的でマシューの感性に近い名曲です。作曲家が何を考え、どういう時代を生きてきたかを汲み取ることでリアリティを持ち、人の心を打つのだと思います。ダンサーに対しては台詞をしゃべるように、感情から身体を動かすプロセスを大切にしています。それが必ず観客の心にタッチする、それはお約束します。

平原綾香

◆平原綾香(歌手)
【ミュージカル『メリー・ポピンズ』(マシュー・ボーン振付)主演】
マシューさんの振付は内側の想いを表現していて、すべての振りに意味があります。音楽のタイミングに敢えて合わせていない振付も多く、ダンスで音楽に歌詞をつけるように、有名な曲を伴奏にしてしまうような力があります。シンデレラのイメージを良い意味で裏切る作品です。ここまでシンデレラの心情を明かした作品があったでしょうか。まるで、知られざる秘話かドキュメンタリーを観ているようで、ラストシーンでは泣きました。概念を覆す、 新しいジャンルを築いています。見どころがありすぎて何度か観ないと足りません。ぜひ、劇場でこの感動を体験してください!

大貫勇輔

◆大貫勇輔(ダンサー・俳優)
【マシュー・ボーンの『ドリアン・グレイ』2013年主演、ミュージカル『メリー・ポピンズ』バート役】
ダンサーたちの雄弁さ、完成度の高さに改めて驚かされました。振付という脚本をちゃんと言葉にしていて、台詞がないのに聞こえてくる。マシューの作品はどれも一番深いところに「愛」というテーマがあると思います。時代やその他の設定を置き換えることで本質的なものが際立ち、観ている人をハッとさせる。絶対的に美しく、ミステリアスなニュアンス、衣装と舞台セットの説得力もあいまって見事に総合芸術として創り上げられている。直に伝わってくるエネルギーがすさまじい。ぜひ、生の舞台で感じていただきたいです。

マシュー・ボーンの『シンデレラ』

マシュー・ボーンの『シンデレラ』は、10月3日(水)から10月14日(日)まで東京・東急シアターオーブにて上演される。

(舞台写真/Johan Persson)

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