中川翔子「妄想しがいのある世界!」Japanese Musical『戯伝写楽 2018』開幕

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2018年1月12日(金)に、cube 20th presents Japanese Musical『戯伝写楽 2018』が東京・東京芸術劇場 プレイハウスにて、8年の時を越え装い新たに開幕した。初日前日には、公開ゲネプロと囲み会見が行われ、橋本さとし、中川翔子、小西遼生、壮一帆が登壇し、意気込みを語った。

Japanese Musical『戯伝写楽 2018』舞台写真_2

本作は、謎の天才絵師である東洲斎写楽を中心に、江戸の町民文化を華やかに描いた和製ミュージカル。斎藤十郎兵衛役の橋本は、本作について「写楽という人物を、作家の中島かずきさんが様々な仮説のもとに書いているんですが、”本当にこうだったんじゃないかな?”と思える説得力のある物語になっています」と自信たっぷりに語った。

Japanese Musical『戯伝写楽 2018』舞台写真_8

和物の舞台が初挑戦となるおせい役の中川は、立ち振る舞いや所作などに苦戦したそうだが「中島さんの作品に出るのも、(作詞の)森雪之丞さんの歌を歌うのも夢でした。この舞台でおせいを深く演じられるかどうかが、今後にかかっていると思います」と断言。

続けて、「歴史のことをあまり知らなかったので、浮世絵や食文化についての本を読んで勉強しました。娯楽(の種類)が限られている時代の中で、浮世絵がどれだけ尊いもので、どんな思いを筆に込めてこれを残したのか、すごく妄想しがいがある世界です。自分の中にあるもの、ないもの、すべてをぶつけて挑みたいです」と意気込んだ。

Japanese Musical『戯伝写楽 2018』舞台写真_3

そんな二人は、これが初めての共演となる。お互いの印象について聞かれると、中川がすかさず「橋本さんは、伝説の男です」と発言し、「これまでもいろいろな現場で、さとしさんの評判を聞いていて・・・。期待のハードルを上げて稽古場でお会いしたのですが、想像を越える伝説の方で、プロとはこういうことか!と思いました」と並々ならぬ尊敬の念をあらわに。

Japanese Musical『戯伝写楽 2018』舞台写真_9

最初は「中川さん」と呼んでいたものの、周りの「しょこたん」呼びがうらやましくなり、中川本人に「しょこたん」呼びの許可を取りにいったという律儀な橋本は、そんな彼女の芝居について「正直でまっすぐな演技をされます。頭で芝居するよりも、本能で芝居をされる方です。おせいはまり役で、日本でおせいといえばこの子しかいないんじゃないのか?といった雰囲気に仕上がってます」と中川を称賛した。

Japanese Musical『戯伝写楽 2018』舞台写真_4

8年前の公演にも参加していた喜多川歌麿役の小西は、当時をふり返りながら「初演よりも人物の背景は、かなり細かくなりました」とコメント。見どころについて質問されると「おせいと浮雲の生き方とか、葛藤だったり、そういった女性の生き方ですね。基本的には男社会っぽい話なのですが、その中で女性二人が何と向き合って生きているのか、そこがおもしろいと思います」と述べていた。

Japanese Musical『戯伝写楽 2018』舞台写真_5

きらびやかな衣装に身を包んだ壮は「宝塚歌劇団を退団して3年経ち、女優として活動して2年になりますが、いまさらながら”女心って難しいな”と思う今日この頃です」と胸の内を明かす。彼女が演じるのは花魁の浮雲。「特に花魁は、女の業(ごう)というものが背景にあります。それをどう表現するのか自分の中で難しい部分もありましたが、共演者の方から心強い助言をいただきながら作り上げてきたので、それを臆することなく舞台でしっかり表現していければと思います」と凛とした表情を見せた。

Japanese Musical『戯伝写楽 2018』舞台写真_6

舞台上でも絡みのある小西と壮。場面ごとに変わる小西の粋な着物姿や、壮の「~でありんす」などの花魁言葉からは、まるで江戸時代から飛び出してきたかのようなリアルさを感じることができる。

会見の最後には橋本が「2018年はまだ始まったばかりですが、観劇始めはぜひ『戯伝写楽 2018』を観ていただければ。年頭に見る作品として、期待を裏切ることはないという自信があります。僕らも心を込めて、毎回ベストでこの作品を届けたいと思っています」と呼びかけた。

Japanese Musical『戯伝写楽 2018』舞台写真_7

バージョンアップして帰ってきたJapanese Musical『戯伝写楽 2018』は、1月28日(日)まで東京・東京芸術劇場にて上演。その後、久留米、名古屋、兵庫を巡演する。日程は以下のとおり。

【東京公演】2018年1月12日(金)~1月28日(日) 東京芸術劇場 プレイハウス
【久留米公演】2018年2月3日(土)~2月4日(日) 久留米シティプラザ ザ・グランドホール
【名古屋公演】2018年2月7日(水) 日本特殊陶業市民会館 ビレッジホール
【兵庫公演】2018年2月10日(土)~2月12日(月・祝) 兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール

【オフィシャルサイト】https://sharaku2018.amebaownd.com/

Japanese Musical『戯伝写楽 2018』舞台写真_10

(取材・文・撮影/エンタステージ編集部)

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