舞台『文豪ストレイドッグス』開幕!鳥越裕貴「文スト愛を増し増しで!」

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2017年12月22日(金)に神奈川・KAAT神奈川芸術劇場 ホールにて舞台『文豪ストレイドッグス』が開幕した。本作は、「ヤングエース」(KADOKAWA)で連載中の朝霧カフカ原作、春河35作画による人気漫画の舞台化作品。初日前には、公開ゲネプロと囲み会見が行われ、鳥越裕貴、多和田秀弥、輝馬、橋本祥平、植田圭輔が意気込みを語った。

描かれるのは、キャラクター化された文豪たちが繰り広げる異能力を駆使したバトルアクション。“文スト”と呼ばれる原作は、2016年4月、同年10月にTVアニメを2期に渡り放送、2018年初春には完全新作の劇場版アニメ『文豪ストレイドッグス DEAD APPLE(デッドアップル)』の公開が控えるなど、メディアミックス展開を果たしてきた。初舞台化となる今回は、脚本を御笠ノ忠次、演出を中屋敷法仁が手掛けている。

舞台『文豪ストレイドッグス』舞台写真_6

開幕にあたり、中島敦役の鳥越は「作品への愛を全力で舞台にぶつけて、舞台『文豪ストレイドッグス』として新たな魅力を伝えられたらと思います。見どころとしては、敦の成長を見ていただけたらなと。そして異能力や武装探偵社とポートマフィアの関係など、いろんなところに注目してもらえたらなと思います」と挨拶。

舞台『文豪ストレイドッグス』舞台写真_2

太宰治役の多和田も「きっと“文スト”のファンの方にも、僕らの愛が届くと思います。僕たちとお客さんで、『文豪ストレイドッグス』の新しい一歩を踏み出せたら」と続け、自身の演じるキャラクターについては「太宰は、登場する様々な人物からいろんな思いをぶつけられているキャラクターなので、その“モテモテ”具合を感じていただければ(笑)。また、自殺愛好者でもあるので、どんな自殺方法を取るのか、ぜひ楽しみにしていてください」とアピールした。

舞台『文豪ストレイドッグス』舞台写真_9

国木田独歩役の輝馬は「いい意味で、お客様の想像以上のものを届けたいなと思います。見どころ満載でございます!僕はツッコミ担当・・・担当ではないんですけど(笑)。そういった一人一人との絡みを見てほしいです」と意気込んだ。

舞台『文豪ストレイドッグス』舞台写真_8

そして「小学生の頃から、技を出してみたかったんです」と少年心を覗かせたのは、芥川龍之介役の橋本。「芥川は(劇中で)一番技を出しているので、その生き生きとした様を見てほしいです。ポートマフィアとして、全力で武装探偵社をぶっ殺しにいきます!」とやる気満々に目を輝かせると、中原中也役の植田から「(物騒だから)叩きのめすにしておこうか(笑)」とたしなめられる一幕も。

舞台『文豪ストレイドッグス』舞台写真_10

そんな植田は「『文豪ストレイドッグス』を舞台化するにあたり、どうやってやるんだろうと思われた部分が多々あったと思うんですが、いい意味で、すべてを裏切っていくような作品になったと思います。洒落たことを言うと、演劇の“表現”という能力を使って、皆様に『文豪ストレイドッグス』の世界をお届けできることを楽しみにしております」とコメント。また、「中原中也が本当にかっこいい男であるというところを、自分の体を使って表現し、“チビかっこいい”という新しいジャンルを広めたいです」と強調していた。

舞台『文豪ストレイドッグス』舞台写真_3

キャラクターの持つ“異能力”になぞらえて、自分だったらどんな能力がほしい?という質問が飛ぶと「“滑り知らず”が欲しいですね。何をやってもウケる、こんな気持ちいいことないですよ」と鳥越。橋本も「僕も発言がすべてドカン!とウケる“百笑い”が欲しいです」と続く。輝馬と多和田は「台本を一回読んだだけで全部覚える力」(輝馬)、「“眠りいらず”という異能力がほしいです。そうしたら、寝なくても台本読んだりできるから」(多和田)と役者魂を感じさせる力を欲しがった。

一方、植田が「僕は皆のことが大好きなので“皆が幸せになれる”みたいな異能力がいいです」と優等生発言をすると、「うわぁ~!」「ずるい!」と一斉に声が上がり、さらに鳥越が「さっきの“チビかっこいい”は広めないで(笑)!」とNGを出すなど、一盛り上がり。

舞台『文豪ストレイドッグス』舞台写真_7

会見からも、とても仲の良い座組みであることが伝わってきたが「皆マイペースなんですよ!しかも、ボケが多い。ツッコミの人間は大変です」と鳥越。女性陣もかなり変わった人が多いらしく、中でも与謝野晶子役の今村美歩は「稽古中、やたら幸せそうにニコニコしているからどうしたんだろうと思ったら、カップラーメンを食べる瞬間を想像しているだけだった」といった、不思議な行動を見せる逸材だったそうだ。

舞台『文豪ストレイドッグス』舞台写真_4

演出の中屋敷については、皆一様に「一番楽しんでいる」と口を揃える。ゲネプロ中も度々、中屋敷の笑い声が舞台まで聞こえてきたと言い、多和田は「遠慮なく笑ってくれるから、僕らも楽しくできます」と信頼を寄せる。また、橋本からは「稽古中、『植ちゃん!植ちゃん!』って叫びすぎて、声を枯らしましたよね」と、役者への愛をほとばしらせる中屋敷らしいエピソードも飛び出した。

「自分の名前を呼ぶことで、声を枯らされたなんて初めてです(笑)」と苦笑いの植田だったが、「変わっている方なんですけど、スイッチが入る瞬間があるんです。そういうところを見ると、ちょっとしびれますよね」と、才能あふれる中屋敷の采配をたたえていた。

最後に、鳥越は「スタッフさんも、原作チームの皆さんも、舞台『文豪ストレイドッグス』を愛してくださっています。そして作品を愛してくださるお客様へ、その愛をさらに増し増しにしてお返しできるように、この舞台『文豪ストレイドッグス』を楽しんでいただけるものにしたいと思います。ぜひ、“演劇”を体験してほしいですね!」と呼びかけ、会見を締めくくった。

舞台『文豪ストレイドッグス』舞台写真_5

物語の舞台は、ヨコハマ。孤児院を追い出され放浪していた少年・中島敦は、鶴見川で入水自殺を図った太宰治を助けたことをきっかけに、太宰が所属する探偵集団「武装探偵社」と関わりを持つ。そんな彼を、ヨコハマの港を縄張りとする兇悪なマフィア「ポートマフィア」の構成員・芥川龍之介が狙っており・・・。

鳥越は、中島敦の持つ少年性を、コミカルさと繊細さを持って体現。特に、身体能力の高さで本作の“アクション”シーンの持つ魅力を引き出していた。また、アンサンブルキャストの働きが効果的だ。時に川になったり、時に電車の乗客となったりと、舞台上の風景を次々に塗り替えていく。異能力バトルシーンでは、肉体というアナログ表現と、映像、音響といったデジタル表現が絶妙に融合し、非常に“演劇”らしい仕上がりを見せてくれた。全公演チケット完売という観客の期待と愛を受けて、2月まで、公演が練り込まれていく様が楽しみだ。

舞台『文豪ストレイドッグス』舞台写真_16

舞台『文豪ストレイドッグス』の上演日程は、以下のとおり。

【横浜公演】2017年12月22日(金)~12月24日(日) KAAT神奈川芸術劇場 ホール
【大阪公演】2018年1月12日(金)・1月13日(土) 森ノ宮ピロティホール
【東京公演】2018年1月31日(水)~2月4日(日) AiiA 2.5 Theater Tokyo

さらに、大千秋楽となる2018年2月4日(日)18:00公演では、全国の映画館でライブ・ビューイングが開催されることも決定している。

◆舞台『文豪ストレイドッグス』ライブ・ビューイング
【日程】2018年2月4日(日)18:00開演
【会場】各地の映画館
【料金】3,500円(税込、全席指定)

【公式HP】http://bungo-stage.com/
【公式Twitter】https://twitter.com/bungo_stage

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(C)舞台「文豪ストレイドッグス」製作委員会

(取材・文・撮影/エンタステージ編集部)

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