2017年11月5日(日)に東京・TBS赤坂ACTシアターにて、元宝塚歌劇団雪組トップスターの早霧せいなによる『SECRET SPLENDOUR シークレット スプレンダー ~Super StarsによるSpecialなShowtime~!』が開幕した。早霧にとっては宝塚退団後、初のステージとなるこの公演。初日前日に行われた公開ゲネプロと囲み会見には、本番の衣装に身を包んだ早霧が登壇した。
まずはこのショーのタイトルの意味について、早霧は「シークレットは秘密、スプレンターは輝きという、その名のとおりです」とさらりと答え、「私の名前も早霧せいなでイニシャルがS・Sですし、シークレット・スプレンダーもS・S・・・そこに掛けました。観に来てくださるお客様に、このショーを観たら『秘密』の意味が分かるよ、というような内容になっています」と微笑んだ。
気になるショーの内容については「男役としての部分もありつつ、一人の女性という、表現者としての転換期である「今」を切り取ったショーになるのでは、と感じています。とはいえ、私だけが前に出てくるのではなく、ほかの共演者とのコラボレーションも楽しんでいただきたいですね。歌、ダンス、寸劇などボリューミーな舞台です」と胸を張った。
稽古当初は、男性がいるというだけでなく、知らない人たちと一緒に稽古をするということ自体が新鮮だったと語る早霧。「リフトする側からされる側になってどうしていいか戸惑いました。今も戸惑っています(笑)」と照れ笑い。
衣裳についても「宝塚のときもドレスを着たことがあるんですが、そのときは(だって男役だもん)という言葉を心の中でつけて演じ、演技などが強くなりすぎてしまったときも男役だから仕方がない、で許してもらっていたところがありました。でも、今はそうもいっておられず・・・。(元・男役だもん)と自分の中で言い訳をしながら、慣れないヒールと慣れないドレス姿で、早霧せいなとして新しい挑戦をするんだ、という心意気でやっています」と、現在進行形で女優への脱皮を図っている様子が伺えた。
「宝塚を卒業し、このショーとは別でお芝居やミュージカルをやっていくとなると、今までやってきたこと、プラスで違うものが要求されていくんじゃないかな、と。それ故、早霧せいなという自分自身を磨いていかないといけないのではと思っています。でも今は、男役から変化する過程のちょっとした違和感があってもいいと思うんです。その違和感をお客様にも楽しんでいただきたいですね」と“今”の自分を見てほしいと語っていた。
公開ゲネプロでは、『伯爵令嬢』『哀しみのコルドバ』のナンバーなど、早霧ファンには嬉しい楽曲をはじめ、映画音楽、有名ミュージカルナンバーなど、歌って踊って魅せる、早霧の魅力をフルに楽しめるステージが披露されていた。
『SECRET SPLENDOUR シークレット スプレンダー ~Super StarsによるSpecialなShowtime~!』は11月14日(火)まで、東京・TBS赤坂ACTシアターにて、11月17日(金)から11月19日(日)まで、大阪・梅田芸術劇場シアター・ドラマシティにて上演。
(取材・文・撮影/エンタステージ編集部)