2017年10月27日(金)から東京・東京グローブ座にてソロアクトライブ『中丸君の楽しい時間2』が上演される。構成・演出・主演を務めるのはKAT-TUNの中丸雄一。このような形でソロアクトライブをやるのは実に9年ぶりとなる中丸。同日日中に行われた公開ゲネプロにて、エンターテイナーとしての実力を遺憾なく発揮した。
ステージ上には額縁のような大きな枠と壁に設置されたアンティークランプが2基。何もない場所からどのようにライブが始まるのか、といやがおうにも期待させる。
突如暗闇から中丸のヒューマンビートボックスが会場中に響き渡り、中丸の姿が浮かび上がると興奮は急激に加速する。そこからは、コント、影絵遊び、大喜利、懐かしのクイズ番組のパロディといった笑いを誘うものや、レーザーあるいはプロジェクション・マッピングと組み合わせたダンス・パフォーマンスなど、アーティストとしての美しさを魅せるものまで次々と披露され、会場からは幾度となく驚きの声が上がった。
特にゲームセンターでよく見かける「太鼓の達人」ならぬ「ボイパの達人」に挑戦する場面では、KAT-TUNの楽曲の中から一つ選んで披露し、ヒューマンビートボックスでリズムを正確に刻んでいく。中丸自身のクオリティの高さはもちろん、その力をさらに魅力的に見せる演出に心を奪われた。
視覚、聴覚だけでなく甘い香りで嗅覚をも刺激したり、また観客と交流する場面も作るなど、様々な形で「中丸ワールド」を観客に届け、楽しませようとするあっという間の90分だった。
公開ゲネプロが終わると囲み会見が行われ、先ほどまで全力で踊り歌っていた中丸が改めて姿を現した。
「(ソロアクトライブは)2回目ですし、緊張しないだろうと思っていたのに、身体が小刻みに震えてしまって」「昨日まではとっ散らかっていたところがあったので、AM4時くらいまでずーっと通し稽古の映像を観ていました。自分の精神状態が普通じゃないと思いました」「ライブのクオリティはまだ100%中の2%。限りなく低いです」「この一、二ヶ月は、他の仕事をやってる時にもこの舞台のことで頭がパンパンでした」などと弱気な発言が続いた中丸だったが「ゲネプロを観てくださったお客さんが笑ってくれたのを見て安心しました。(この舞台は)やりたいことをすべて詰め込んだ作品、スタッフと一ヶ月、エネルギーを使い切って作った作品なので、ここまで来たら楽しむしかないですね」と初日に向けて自信を持てた様子だった。
ちなみに、前回の上演時には同じKAT-TUNの亀梨和也と上田竜也も来場。今年も観に来てくれるんじゃないか、という話の流れで「上田くんは前回、初日に来たんです。現場が落ち着いてないのに嫌がらせか!?と思いましたよ。初日は来るなとあれほど言ったのに」と思い出し笑っていた。
このライブのために用意された新曲「The Way」も披露される『中丸君の楽しい時間2』は、10月27日(金)から11月18日(土)まで、東京・東京グローブ座にて、その後11月21日(火)から25日(日)まで、大阪・梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティにて上演。
(取材・文・撮影/エンタステージ編集部)