僕らが劇団Patchです!納谷健&松井勇歩主演『JOURNEY -浪花忍法帖-』東京公演レポート

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「演劇で大阪を元気にしたい!」という志のもと、2012年に結成された劇団Patchが、第11回公演『JOURNEY -浪花忍法帖-』でついに東京進出を果たした。大阪公演で得た勢いそのままに、10月21日(土)・10月22日(日)に東京・新宿シアターモリエールにて公演を行っている。本記事では、その前日に行われたプレビュー公演の模様をレポートする。

劇団 Patch『JOURNEY-浪花忍法帖-』東京公演舞台写真_9

東京初進出作品として彼らが取り組んでいるのは、戦国戦乱の世を舞台とした、笑いあり、涙ありの“クレイジー忍者旅物語(ニンジャーニーストーリー)”。構成・脚色・演出には劇団偉人舞台の我孫子令を迎え、「霧ver.」と「虹ver.」の二つのキャストパターンで役替わり上演を行う(取材公演は「虹ver.」)。

劇団 Patch『JOURNEY-浪花忍法帖-』東京公演舞台写真_7

役替わりも、劇団にとって初の試み。浪花の天下を望む恵比三と恵比三の命を狙う弁才(納谷健、松井勇歩)、旅をする謎多き僧侶の布丁と冷徹な忍・毘沙丸(三好大貴、星璃)と、演じる役柄もまったく違い、どちらのバージョンを観ても、まるで新しい物語を観ているように感じることだろう。

劇団 Patch『JOURNEY-浪花忍法帖-』東京公演舞台写真_2

劇団 Patch『JOURNEY-浪花忍法帖-』東京公演舞台写真_8

見どころの一つが、各登場人物の殺陣シーン。舞台を所狭しと駆け回り、刀やクナイを振りかざすその姿に息を呑んでしまうこと間違いなしだ。刀が空を切る音が聞こえてきそうなリアリティのある戦いの場面の中でも、納谷、松井の殺陣は、力強くもありながら、舞いのような美しさも備えていた。

もう一つは、思わず吹き出してしまうような“ちょっとしたネタ”。観客をも巻き込んだ笑いのギミックに、ぐっと舞台への距離が縮まる。悪役の寿(藤戸佑飛)や大角(吉本考人)のようなキャラクターが、立場も関係なく生み出す笑いには、一種のすがすがしさがあった。真面目なシーンがあるからこそネタシーンが際立ち、そのおもしろさを何倍にもしてくれる。

劇団 Patch『JOURNEY-浪花忍法帖-』東京公演舞台写真_10

恵比三を取り巻く禄郎(尾形大悟)と達磨(田中亨)は、しっかりと観客に印象が残る、多くの人に好かれるであろうキャラクター。彼らがいるからこそストーリーが進行していくと言っても過言ではないだろう。また、途中に出てくるアンサンブルも、劇団員のみで構成され、まさか出演者が8人とは思えないほどの迫力だった。

プレビュー公演の最後には、松井が「劇団Patchを待っていた皆さま、お待たせしました!」と笑顔で挨拶。カーテンコールが終わった後も、拍手は鳴りやむことなく、出演者全員によるトリプルコールが行われた。

以下、松井と納谷より届いたコメントを紹介する。

◆納谷健(「霧Ver.」恵比三役、「虹Ver.」弁才役)
劇団Patchで東京公演。‬
劇団Patchが目指してきたもの、これから辿っていく道が、『JOURNEY』から始まっていくと思うと自然と背筋が伸びます。‬
“Patchの旗を全力で振り回す”‬
‪背負うんじゃなく‬、先輩方を信頼し、支えと想いを背中に感じて、メンバーとスタッフさんを巻き込んで東京も全力疾走してきます!‬‬‬

◆松井勇歩(「霧Ver.」弁才役、「虹Ver.」恵比三役)
劇団Patchが結成されて6年が経ち、今までたくさんのことを経験させていただき、たくさんの方に応援していただき、たくさんの方に支えていただき、止まることなくこれまで進み続けて来られました。
そして、劇団Patchとして、初の東京公演が決まり、また新たに大きな一歩を踏み出すことが出来ました。ややこしいことは考えず、とにかくこの作品の良さを、劇団Patchの良さを、舞台上から届けます!
全身でバッチバチで感じてください。僕らが劇団Patchです!!

劇団Patch第11回公演『JOURNEY -浪花忍法帖-』は、10月21日(土)・10月22日(日)に東京・新宿シアターモリエールにて上演。

【公式HP】http://www.west-patch.com/event/journin/

(写真/オフィシャル提供、編集/エンタステージ編集部)

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