ミュージカル「しゃばけ」弐開幕!平野良「観終わった後、すっきりと晴れやかな気持ちになれる作品」

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ミュージカル「しゃばけ」弐 ~空のビードロ・畳紙~が、2017年9月2日(土)に東京・紀伊國屋ホールにて開幕した。本作は、畠中恵の小説「しゃばけ」(新潮文庫刊)を原作とした、ミュージカル作品第2弾。初日前には、公開ゲネプロと囲み会見が行われ、出演する平野良、藤原祐規、石井智也、岡村さやか、福井将太、田宮華苗、齋藤健心、山崎千惠子、朝倉伸二、滝川英治が登壇し、意気込みを語った。

ミュージカル「しゃばけ」弐 ~空のビードロ・畳紙~舞台写真_11

今回は、「空のビードロ」(新潮社刊『ぬしさまへ』所収)と「畳紙」(新潮社刊『おまけのこ』所収)を元に、シリーズの主人公である一太郎の腹違いの兄・松之助(平野)と、妖の屏風のぞき(藤原)をフィーチャーしたスピンオフ作品。一太郎役の植田圭輔も声で出演し、第1弾でも感じさせた“原作の持つぬくもり”と“しゃばけらしさ”を余すことなく表現している。

以下、出演者の初日コメントを紹介。

ミュージカル「しゃばけ」弐 ~空のビードロ・畳紙~舞台写真_13

◆平野良(松之助役)
僕は今回初参加ですが、とても美しい世界観の作品だと感じました。時代は違えど、人の心にある苦悩や押し込めている感情が題材になっていますが、観終わった後、すっきりと晴れやかな気持ちになれる作品だと思っておりますし、観た後の人生、世界が変わるような作品だと思っております。たくさんの方に観ていただきたく、劇場へのお越しをお待ちしております。

ミュージカル「しゃばけ」弐 ~空のビードロ・畳紙~舞台写真_2

◆藤原祐規(屏風のぞき役)
僕は第1弾から参加させていただき、僕の思う、屏風のぞきのかわいらしさを追求しました。(今回の物語も)原作を読ませていただいたら、とってもきれいなお話で、「これは、がんばらなければいけないな」と思い、稽古を重ねて参りました。千秋楽まで、よりよいものを目指していきたいと思います。がんばります!

ミュージカル「しゃばけ」弐 ~空のビードロ・畳紙~舞台写真_3

◆石井智也(与吉役)
この素敵な作品を、素敵なキャスト、スタッフさんと一緒にできることを、大変嬉しく思っております。また(上演する)紀伊國屋ホールは、父親が劇団に所属していた関係で幼少期から親しんでいた場所なので、今回、父や憧れの先輩たちと同じ景色を見ることができると思うと、感無量です。この景色を目に焼き付けながら、作品の楽しさを皆様にお贈りできればと思います。

ミュージカル「しゃばけ」弐 ~空のビードロ・畳紙~舞台写真_4

◆岡村さやか(お雛役)
稽古をすればするほど、この作品からエネルギーをいただきました。私自身がそうであったように、お客様にも、作品の中のキャラクターに共感していただいて、ちょっとでも元気になっていただけるよう、がんばっていきたいと思います。楽日まで精進して参ります。

ミュージカル「しゃばけ」弐 ~空のビードロ・畳紙~舞台写真_5
(左)福井将太/(右)藤原祐規

◆福井将太(守狐役)
今回の作品は、人は一人では生きていけない、誰かに支えられて生きていることに探し気づく物語なのかなと。観てくださった皆さんにも、何かを持ち帰っていただいて、明日への元気にしてもらえたらなと思っております。

ミュージカル「しゃばけ」弐 ~空のビードロ・畳紙~舞台写真_6
(左)山崎千惠子/(中央)田宮華苗/(右)石井智也

◆田宮華苗(おみつ役)
ミュージカルと名がついておりますが、その枠を超えた舞台芸術だなと思っております。いろんな方に観ていただきたいです。

◆山崎千惠子(お染役)
この作品は、メッセージ性の強い作品でして、観ていただく方一人一人に、しっかりと感じていただけるものがあると思います。私たちは一丸となって、見せるお芝居、感じていただくお芝居、伝えるお芝居を、この舞台の上からお届けいたします。

ミュージカル「しゃばけ」弐 ~空のビードロ・畳紙~舞台写真_12

◆齋藤健心(平太役)
(ゲネプロを終え)今日「ああ、始まるんだな」という実感が・・・(「遅いよ(笑)!」と周囲からは総ツッコミが)。僕の演じる平太は、舞台のオリジナルキャラクターです。平太が存在する意味をちゃんと考え、全力を出し切って、最高の作品を皆様にお届けできるようにしたいと思います!

ミュージカル「しゃばけ」弐 ~空のビードロ・畳紙~舞台写真_7
(右から二人目)朝倉伸二

◆朝倉伸二(徳次郎役)
一面だけではない人間のおもしろさが伝わればいいなと思っております。そして、「しゃばけ」という原作を、観に来てくださったお客様に舞台でも楽しんでいただけるよう、楽日まで一生懸命やりたいと思います。

ミュージカル「しゃばけ」弐 ~空のビードロ・畳紙~舞台写真_8

◆滝川英治(佐助役)
前作から引き続き佐助を演じますが、今回、若だんな、仁吉がいないということで、プレッシャーも感じながらやってきました。妖代表として、いろんなものを背負いながら、がんばっていかなければ、という気持ちです。妖と人間が絡み、起こる化学反応を感じながら楽しんでいただけたらなと。ミュージカルではありますが、小さな子どもたちも出ますし、妖もワチャワチャしていて、エンターテインメント要素もたくさんあります。早くたくさんの方に観ていただきたいです。

ミュージカル「しゃばけ」弐 ~空のビードロ・畳紙~舞台写真_9

「畳紙」では、厚化粧がやめられず一人悩むお雛が、ひょんなことから一太郎の長崎屋にいる妖の一人・屏風のぞきに悩みを打ち明ける。いつもは憎まれ口ばかり叩いてばかりの屏風のぞきだったが・・・。藤原が追求を重ねたという屏風のぞきの“かわいらしさ”が、存分に発揮された本作。お雛のため、若だんなのため、一肌脱いで奮闘するその姿に注目だ。また、お雛役の岡村の歌声は、大変美しく、心が洗われるような気持ちになる。

ミュージカル「しゃばけ」弐 ~空のビードロ・畳紙~舞台写真_10

一方、「空のビードロ」は第1弾で描かれた事件の裏で起こっていた、もう一つの物語。長崎屋の一太郎の腹違いの兄・松之助は、八つの頃に奉公に出されてから寂しく貧しい生活を送っていた。平野が演じる松之助の表情や歌声、そこかしこにしのぶ孤独や寂しさ。その表現の巧みさには、さすがと唸らされた。さらに経験を重ねた歌声は深さを増し、心を震わす。

二つの物語、それぞれに“アイ”が込められている。人間は、美しい部分ばかりではないかもしれないけれど、誰かが誰かを思う心は“居場所”となり、優しく包み込んでくれる。ミュージカル「しゃばけ」らしい楽しい楽曲から切ないバラードまで、より深みを増した「しゃばけ」の世界を、ぜひ劇場で。

ミュージカル「しゃばけ」弐 ~空のビードロ・畳紙~舞台写真_14

ミュージカル「しゃばけ」弐 ~空のビードロ・畳紙~は、9月10日(日)まで東京・紀伊國屋ホールにて上演。

なお、本作のDVDとCDが、2018年3月21日(水)に発売されることが決定。DVDには本編のほか、メイキングやバックステージが収録され、CDには劇中に登場した歌が完全収録(舞台公演のライブ音源)される予定とのこと。価格は、DVDが7,000円(税抜)、CDが3,100円(税抜)。予約方法や特典などの詳細は、公式HPにてご確認を。

※山崎千恵子の「崎」は「大」の部分が「立」が正式表記

挿絵:柴田ゆう (C)2001 畠中恵/新潮社 (C)2017 CLIE

(取材・文・撮影/エンタステージ編集部)

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