栗山千明はハイスピード長台詞に、溝端淳平は苦手な歌とダンスに挑戦!『ミッドナイト・イン・バリ』稽古場レポート

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結婚式を翌日に控えた1組のカップルとその親たちによるドタバタと、スピード感たっぷりに繰り広げられる赤裸々な言葉の応酬を描いた『ミッドナイト・イン・バリ』が、2017年9月15日(金)から東京・シアタークリエを皮切りに、全国13ヶ所で上演される。2017年8月22日(月)には都内にて稽古場取材が行われ、出演する栗山千明、溝端淳平、浅田美代子、中村雅俊が「まだ5割の仕上がり」と言いつつも、熱のこもった演技を見せた。

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加賀美幸子(栗山)と木暮治(溝端)は明日、結婚式を控えたカップル。バリ島で式をあげるためコテージに宿泊しているが、外は暴風雨。幸子の気持ちは揺れ動き、フリーターである治への不満が噴出し、治はオロオロ。幸子の母親の敏子(浅田)は、そもそもこの結婚が気に入らず、やめたほうがいいのでは?という態度を見せている。

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この日、披露されたのは1幕の途中から2幕冒頭まで。治の父親の久男(中村)が遅れてコテージに到着する場面では、能天気な久男の姿に混乱する3人だが、久男の姿に誰よりも挙動不審となったのは敏子だった。どうやら久男は昔GS(グループサウンズ)の人気メンバーだったらしく・・・!?前述の場面の後は、3幕で4人が踊りながら歌う様子も披露された。

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公開稽古の後で行われた囲み会見では、栗山が「こういう(多くのマスコミに囲まれた)形での公開稽古が初めてなので緊張しました」とコメント。溝端も「先ほど5割の仕上がりという話があったけど、僕個人は2割くらいの出来です」と控えめ。浅田も「緊張して・・・どうしましょう!」というリアクションだったが、その3人の様子を見ていた中村は「こういう公開稽古はまだ早すぎるのでは、と思っていましたが、皆その割にちゃんとやったなぁ」とまんざらでもない様子でフォローしていた。

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蜷川幸雄演出の『コースト・オブ・ユートピア』以来5年ぶりの舞台出演となる栗山は「久しぶりすぎてまだ(身体が)馴染んでいないんです。体力作りも含め、徐々に慣れていきたいですね」と語る。本作のキャッチコピーにもある“ハイスピード毒舌ラブコメディ”という言葉のとおり、「台詞の量がものすごくて、特にこの若い二人(栗山・溝端)は長台詞をものすごいスピードでしゃべるというミッションがあるんですよ」と中村。その説明に栗山は「一人で4ページくらいの長台詞があるんです」と続けた。一方、1999年の舞台『寺内貫太郎一家』以来、18年ぶりの舞台出演となる浅田は、久しぶりの舞台仕事について「ダメです(笑)。まさか踊るシーンもあって・・・現役のときからリズム感があんまりなかったから振り付けとかしなかったので」と答え、場をなごませる。

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「淳平くんも今回舞台で歌ったり踊ったりするのは初めてなんだよね?」と浅田から話を振られた溝端は、「今回のスタッフさん、勇気があるなぁと(笑)。僕は歌が苦手なので。最初の台本の段階では歌とダンスはなかったはずなんですけど」と困り顔。さらに「(他の現場だと)稽古場に来て自分が出ていない場面を観る、ということができるんですが、今回の稽古場は4人がフル稼働なので、全然休めないんです」という発言に「(地方公演もあるので)健康に気を付けないとね。代わりがきかない作品だから」と中村。そんな中村に溝端たちは「雅俊さんは誰よりも元気。休憩中、僕らがぐったりしているのに、雅俊さんはずーっとスタッフさんとしゃべっているんですよ(笑)」と突っ込まれていた。

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本作は、現在放送中のNHK朝の連続ドラマ小説『ひよっこ』などを生み出した岡田惠和による書き下ろし。「舞台だからこそどうしても描きたかった」と岡田がコメントするだけある軽妙な展開は、思わず笑いがこぼれてしまうほど。また、映画『神様のカルテ』やTVドラマ『偽装の夫婦』など、映像監督で知られる深川栄洋が初めて舞台演出に挑む。バリ島の印象とともに登場人物の心情を伝えてくる音楽は、三谷幸喜作品で知られる荻野清子が手掛けたもの。自らも舞台に出演し、演奏するそうだ。

『ミッドナイト・イン・バリ』は、9月15日(金)から9月29日(金)まで東京・日比谷シアタークリエにて上演。その後、全国12ヶ所を巡演。日程は以下のとおり。

【東京公演】2017年9月15日(金)~9月29日(金) 日比谷シアタークリエ
【静岡公演】2017年10月3日(火) 富士市文化会館 ロゼシアター
【愛知公演】2017年10月5日(木) 愛知県芸術劇場
【大阪公演】2017年10月7日(土)~8日(日) サンケイホールブリーゼ
【福岡公演】2017年10月10日(火) 久留米シティプラザ
【鹿児島公演】2017年10月12日(木) 鹿児島市民文化ホール第2
【山口公演】2017年10月14日(土) ルネッサながと
【岡山公演】2017年10月17日(火) 岡山市民会館
【愛知公演】2017年10月19日(木) 豊川市文化会館
【新潟公演】2017年10月22日(日) りゅーとぴあ
【岩手公演】2017年10月24日(火) 岩手県民会館
【千葉公演】2017年10月29日(日) 印西市文化ホール
【石川公演】2017年10月31日(火)~11月1日(水) 北國新聞赤羽ホール

(取材・文・撮影/エンタステージ編集部)

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