2017年9月から10月にかけて『オーランドー』の上演が、神奈川をはじめ東京・長野・兵庫の4都市で決定した。本作は、20世紀モダニズム文学を代表する一人、英国女流作家ヴァージニア・ウルフの代表作を、アメリカの劇作家サラ・ルールが翻案したもの。今回、白井晃の演出で日本初上演される。主演の美貌の青年貴族オーランドー役は多部未華子に決定した。
出演は多部のほか、オーランドーを寵愛するエリザベス女王役に小日向文世、さらにTEAM NACSの戸次重幸や、池田鉄洋、野間口徹など、演技に定評のある俳優が集い、年代や性別の異なる複数の人物を演じ分ける。また、オーランドーを振るロシアの美姫サーシャ役には、連続テレビ小説『あさがきた』(NHK)でヒロインの長女役を演じ人気を集めた小芝風花が抜擢。
上演決定にあたり、多部と小日向からコメントが届いた。
◆多部未華子(オーランドー役)
はじめは、難しい物語だなと思いましたが、それが白井さんの演出でどう表現されるのかがとても楽しみです。オーランドーは男女の性別を超えた複雑なキャラクターで、どう演じていくかまだまだ未知の世界ですが、すごく人間味があるので、誰もが持つ感情をうまく表現できたらいいなと思います。共演者も小日向さんはじめ素敵な先輩方ばかりなので、稽古場からとても賑やかになりそうですし、とても楽しい作品になると思います。
◆小日向文世(エリザベス女王役)
主人公のオーランドーが男性から女性に変身していく話、そして中世から現代まで生き延びていくという話自体が、すでに非日常的で絵空事のような世界なので、これはいろんなチャレンジができるなと、白井晃さんの演出のもと、きっと楽しい舞台が出来上がるだろうなという予感がしました。皆で一致団結して、おもしろくてちょっと他では見たことがないような楽しい作品を作り上げたいと思います。
16世紀のイングランドに生まれた貴族のオーランドーは、すべての女性を虜にする美貌の持ち主。だが、初めて恋に落ちた美姫サーシャには手ひどく振られてしまう。傷ついた彼はトルコに渡るが、ある晩一夜にして艶やかな女性に変身してしまったのだった。その後、18世紀、19世紀と時を超えて生き続けるオーランドーの運命は、一体どこへ向かっていくのか・・・。
KAAT×パルコ プロデュース公演『オーランドー』は9月23日(土・祝)から10月9日(月・祝)まで神奈川・KAAT 神奈川芸術劇場にて上演される。その後、東京・長野・兵庫を巡演。日程は以下のとおり。
【神奈川公演】9月23日(土・祝)~10月9日(月・祝) KAAT 神奈川芸術劇場
【東京公演】10月26日(木)~10月29日(日) 新国立劇場 中劇場
【長野公演】10月18日(水) 松本市民芸術館
【兵庫公演】10月21日(土)・10月22日(日) 兵庫県立芸術文化センター