2023年12月より神奈川・KAAT 神奈川芸術劇場にて、筒井康隆の小説を舞台化したKAAT 神奈川芸術劇場プロデュース『ジャズ大名』が上演されることが発表された。本作は、江戸末期、アメリカから漂着した黒人奴隷と出会った音楽好きの藩主が彼らの奏でる音楽の虜となり、城中でジャム・セッションを繰り広げる姿を描く奇想天外なコメディ。
音楽好きの小藩の藩主役を演じるのは千葉雄大、その藩主を支える家老役を藤井隆が演じる。二人は今回が舞台初共演。息の合った掛け合いで、爽快に、かつ熱く舞台を駆け抜ける。
演出は、舞台のみならず映像界でも多くの作品を手掛けている福原充則が担当。幕末にあったかもしれない歴史の一コマを音楽とダンスの狂乱とともに描く。
劇作家・演出家の長塚圭史が芸術監督に就任して3年目になるKAAT神奈川芸術劇場は、メインシーズンを「貌(かたち)」と銘打ち、多彩なラインアップを通して、さまざまな角度から「貌」を見つめている。本作品では、人間の好奇心が、姿かたちの異質な黒人たちの音楽にも恐れることなくのめり込み、人種、文化の貌(かたち)を超えて熱く交流していくエネルギーとなる様を描き、「貌(かたち)」シーズンを彩る。
KAAT 神奈川芸術劇場プロデュース『ジャズ大名』 は12月9日(土)から12月24日(日)まで、神奈川・KAAT 神奈川芸術劇場プロデュースにて上演される。
コメント紹介
福原充則(演出)
私にとって“筒井康隆”とは“歌舞伎町のサウナ”です。若い頃、西武新宿駅の向かいのサウナで、深夜番のバイトをしていたのですが、途中2時間も休憩時間があるんです。仮眠時間ということで。その時間に私は、いや、〝おれ〟は、古本屋で買ってきた(売り上げに貢献していませんね、すいません)筒井先生の文庫本を、むさぼるように読んでいました。
客の使用済みサウナパンツの詰まったリネンの袋に寝っ転がって読み、ぶっ飛び、旅した、数々の異世界の記憶…。『ジャズ大名』の例のシーンも、何かに没頭している時間の美しさと狂気を、サウナ並の熱さで舞台上に展開できたらと思っております。
千葉雄大(藩主・大久保教義役)
これから始まる福原さん演出の『ジャズ大名』稽古、本番に向けてドキドキとワクワクが行ったり来たりで感情が忙しいです。藤井さんは俳優を始める前からファンなので本当に贅沢だな、と。子供の頃の僕に教えてあげたいです。
藤井隆(家老・石出九郎左衛門役)
福原充則さんに楽しそうな舞台に呼んでいただいてとても嬉しいです。沸々としながら物語の中をスカッと駆け抜けていくのかなぁと想像して心躍らせてます。
千葉雄大さんは初めてテレビの仕事でご一緒した時にとても楽しかったので、舞台という長い期間でまたご一緒できるのがとても嬉しいです。
冬の公演なので気を引き締めてと思っていますが、せっかくKAATに通わせていただくので中華街に一度くらいは行きたいなぁ、と思っています。少しづつ状況が良くなって行くことを期待してます。まだ少し先ですが、冬の横浜にお越しいただけますようご検討よろしくお願いします。
KAAT 神奈川芸術劇場プロデュース『ジャズ大名』 公演情報
上演スケジュール
12月9日(土)~12月24日(日) KAAT 神奈川芸術劇場
キャスト・スタッフ
千葉雄大 藤井隆 ほか
【原作】筒井康隆<「エロチック街道」(新潮文庫)所収>
【上演台本】福原充則 山西竜矢
【演出】福原充則
【音楽】関島岳郎
【振付】北尾亘
チケット情報
一般発売:10月7日(土)
※KAAT 神奈川芸術劇場メインシーズン「貌」の複数演目を通しで観劇できるシーズンチケット<前期>発売予定
https://www.kaat.jp