2017年3月23日(木)に開幕した、柚希礼音ソロコンサート『REON JACK2』。大阪公演、横浜公演を大盛況のうちに終え、4月19日(水)には、ツアーラストとなる福岡公演がいよいよ幕を開ける。1ヶ月近くに及ぶ公演の最終章へ向け、熱気の高まる稽古場を取材した。
広いリハーサルスタジオには本番さながらの大型セットが組まれており、柚希やダンサー達がそれぞれにディスカッションやウォーミングアップをしながら稽古開始に備えていた。時おり笑い声も聞こえ、緊張感を保ちながらもリラックスした現場のようだ。
本コンサートのステージングと振付も担当している大村俊介(SHUN)との「Two Snakes~feat.NAOTO」。開幕前の公開稽古でも披露されたナンバーだが、当時よりもさらに情熱的に、ハードなダンスへとパワーアップしている。
今回のコンサートはオリジナル曲だけでなく、国内アーティストの人気曲からも選曲されている。アップテンポのダンスナンバーから一転、情感のこもるしっとりとした歌声で、一瞬のうちに会場の空気を変えてしまった。本コンサートでは、こうした柚希の多彩な魅力に触れることができるだろう。
コンサート全公演に出演し、柚希のステージを強力にバックアップするダンサー二人。ミュージカル『ロミオとジュリエット』の“死のダンサー”などで知られる大貫勇輔は、ソロパートで圧倒的なスキルを見せつける。すでに出演が決定している『ビリー・エリオット~リトル・ダンサー~』(7月開幕)での活躍にも期待が高まるパフォーマンスだった。
また、前回の『REON JACK』から続いての出演となるクリスティアン・ロペスは、柚希と息のピッタリ合ったタンゴを披露。踊り終えた後には柚希を優しくエスコートする様子も。
そして福岡公演に出演する、YOSHIEが満を持して登場。言わずと知れたダンス界のレジェンドである彼女の存在感は抜群で、スタジオ中がその動きに集中しているのが感じ取れた。始まりはゆっくりとした動作だが、やがて、手に、足に、そして身体全体へと鋭さを帯びていく。独創的な表現と「静と動」が混在した唯一無二のダンスは圧巻の一言。
続いて、柚希が加わり二人でのダンス。ゴールドと黒の衣装をなびかせながら踊る二人の姿には、まさにゴージャスという言葉がふさわしい。激しく踊りながらも笑顔を絶やさない柚希の表情は、世界的ダンサーとの競演をプレッシャーに感じるどころか、楽しんでいるように見えた。
また、稽古場を訪れてみてわかったことは、生バンドの演奏も『REON JACK2』の大きな魅力の一つであるということだ。柚希とダンサー達のパフォーマンスと、それに負けないぐらいエネルギッシュなプレイは、互いに呼応するかのように熱量を増していき、ステージをさらなる高みへと押し上げている。音源を流すだけでは得られないライブ感をぜひ味わって欲しい。
柚希礼音ソロコンサート『REON JACK2』福岡公演は、4月19日(水)、4月20日(木)に、福岡市民会館で行われる。
(撮影/エンタステージ編集部)