撮影:エンタステージ編集部
堤幸彦がプロデュースする女性ユニット「上野パンダ島ビキニーズ」。本プロジェクトは、2017年3月末に開幕する舞台に始まり、漫画化やCDデビューなど、様々なメディアミックス展開が決定している。しかし、その正体はまだまだ謎ばかり。そこで、少しでもその謎を解き明かすべく、ビジュアル撮影現場に潜入!さらに、プロデューサーである堤を直撃した。
撮影現場には、パンダを脱ぎ捨て、カラフルなかわいいビキニ姿の女性たちが次々と登場。まず、7名のメンバーを紹介しよう。謎の地味だが好きなものへの愛は貪欲!暁島朱里(西川美咲)、悪気なく人をこき下ろすプライド高きお嬢様・紫岡スミレ(矢萩春菜)、ヤンキーぶっているけど実は怖がり&寂しがりの柿次橙子(小瀬田麻由)、13人の大家族の長女でギャル・雛菊りん(水原ゆき)、特技は黒魔術!無口で冷酷・蒼井雫久(石原千尋)、手先と舌先が器用なお色気担当レズビアン!桃山つき乃(松岡里英)、超スーパーネガティブガール・金平もえぎ(小田切瑠衣)。キャッチコピーからも伝わる通り、個性溢れるメンバーばかり。
このプロジェクトの始動は、昨年、舞台『熱いぞ!猫ヶ谷!!』で堤が総合演出を手掛けたことがきっかけだったという。堤は「僕は自分でも劇団を10年ぐらいやってきたんですが、振り返ると男性ばかりの舞台がほとんどだったですね。そんな中、昨年初めて女の子がメインの舞台に携わったわけですけど、これが大変ストレートな良い舞台でした。あの路線を踏襲して、女性の“生”の声が爆発するような芝居を作りたいと思い、オーディションをしたんです」と振り返る。
7名を選んだ理由については「7人のキャラクターが出てくる戯曲を先に山田佳奈さん(□字ック)に書いてもらっていまして、その雰囲気に近いものを見せてくれるだろうなという方を選びました。全体としては、非常に新鮮味のあるキャスティングです。演技も歌も踊りもすでに実力のある方々ですが、キャラクターとして演じてもらうことで、また彼女たちの新しい面が出てくるでしょうし、隠れた一面を引き出せるステージにしたいです」と語った。
撮影:エンタステージ編集部
オーディションに関しては「ちょっと斜めに思っているところもあったんですよ(笑)」と明かした堤だったが、「映画やドラマでもオーディションはよくやりますが、今回はあまり事前の説明もしないまま自由演技でやってもらいました。相当手間が掛かるんだろうなと思っていたら、とんでもない!皆さん表現力というか個性があって。誰しもどこかでキラッと光るんだなということを、10代の終わりから20代の女性の方々に見せつけられたんです。僕は感動しました。その感動の中で選ばれた彼女たちなので、とても楽しみです」とニッコリ。
撮影:エンタステージ編集部
様々なメディアミックス展開が決定しているが、これについては「あくまでも演劇の延長線上」と前置きした上で、「演劇から派生して映像的な展開とか音楽的な展開も見据えられるとなおいいなと。小さなことから一生懸命さをお客さんにお伝えして、そこから次のステージをどうするか考えていきたいです。ゼロから作ることには、夢がありますね」と展望に期待を寄せた。
撮影:エンタステージ編集部
最後に「言葉で言うと有り体になりますが、今の女の子にできる、古くて新しい原則的な演劇の感動を観ていただきたいです。どんな劇団もそうだと思いますが、その集団でしかできない“奇跡の瞬間”ってありますよね。そんな、女優さんたちの熱を届けられる芝居に仕上げたいと思っています」と、このプロジェクトに対する静かなる熱意を改めて語ってくれた堤。まもなくその全貌を明かす「上野パンダ島ビキニーズ」という新たな船出を、じっくりと見守りたいと思う。
『上野パンダ島ビキニーズ』は、3月30日(木)から4月2日(日)まで東京・品川プリンスホテル クラブeXにて上演される(3月30日はプレビュー公演)。
(取材・文/エンタステージ編集部)