劇団四季ファミリーミュージカルの名作『エルコスの祈り』2017年3月に自由劇場へ凱旋決定!

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劇団四季ファミリーミュージカル『エルコスの祈り』が、2017年3月18日(土)より、東京・自由劇場にて上演される。本作は、2015年12月から2016年1月にかけて同劇場で上演された後、1年をかけて全国各地で公演ツアーを行っており、今回は待望の東京凱旋となる。

『エルコスの祈り』は、1984年に『エルリックコスモスの239時間』の名で、日生名作劇場“こどものためのミュージカル・プレイ”として初演を迎え、その後、ロボットの先輩“鉄腕アトム”が生まれたとされる2003年に、『エルコスの祈り』として生まれ変わった。これまでも衣裳や装置がイタリア人デザイナーによってカラフルに幻想的に、そして振付も加藤敬二によって躍動感を増すなど、度々リニューアルをしながら長年にわたり親しまれてきたオリジナルミュージカルの名作だ。

作品の舞台は今から50年後。親や先生に見放され、夢や個性を奪われたユートピア学園の子どもたちと、“心”を持つロボット、エルコスとの心の交流が描かれている。

劇団四季が贈るファミリーミュージカル『エルコスの祈り』は、2017年3月18日(土)から4月4日(火)まで、東京・自由劇場にて上演される。なお、現在販売中の本公演チケットに関しては、劇団四季公式ホームページで確認することができる。

◆ストーリー
物語の舞台は今から50年後。学校や親たちからオチコボレ・問題児と決めつけられた子どもたちが集められたユートピア学園。この学校での教育は、子どもたちを厳しく管理し規律に従わせ、彼らの夢や個性を奪うものでした。ある日、学園の理事長のところへ、セールスマンがロボットの売り込みにやって来ます。このセールスマンが売り込もうとしているのは、子どもたちの日常の世話から教育までを一台でこなす、万能ロボットです。理事長は、学園の維持費を節約するためにこの教育ロボットを取り入れ、合理化を図ろうと考えます。

このロボットを開発したストーン博士の願いは、子どもたちのうつろな瞳に輝きを取り戻すこと。管理された生活の中で忘れてしまった、愛や夢や希望をよみがえらせることです。そんな思いのすべてを込めて、博士は一体のロボットを作ります。そのロボットはアンドロイド・エスパー「エルリック・コスモス」、略して「エルコス」と名づけられます。科学とは夢を現実にしていく力、と博士は理想を語ります。そんな博士の研究の成果であるエルコスは、単なる便利な機械ではありません。博士は、最後の仕上げのために、子どもたちの夢やあこがれを聞いて、それをエルコスの心に吹き込みます。心を持ったエルコスは、博士の夢の化身なのです。

維持費のほとんどかからないエルコスに、理事長は大満足。エルコスのエネルギー源は「FZI」という液体で、240時間に一度補給すれば大丈夫。切れる前にセンサーが知らせます。このFZIは、最新のバイオエネルギーなのですが、もし汚染されたFZIを飲ませると、バイオエネルギーが流出して、エルコスは気化して消滅してしまいます。理事長は博士にFZIを金庫に入れて、厳重に保管することを約束します。

エルコスはユートピア学園にやってくると、そうじ、洗濯、給食、後片付けと、何でも一台でこなす万能ぶりを発揮します。しかも、子どもたちひとりひとりが持つ個性を大事にし、その個性を伸ばすことを応援します。本当の自分を見つけるきっかけをつかみ、瞳の輝きを取り戻す子どもたち。そんなエルコスのやり方が、ベテラン教師のダニエラたちには面白くありません。体罰執行に生きがいを感じているダニエラたちは、エルコスの自由教育が我慢できないのです。

業を煮やしたダニエラたちは、エルコス追い出し作戦に取り掛かります。子どもたちの中でただひとり、エルコスに反発しているジョンを脅して、味方につけることにしました。ジョンは幼い時に母親を亡くし、冷たい育児機械に育てられたため、ロボットのエルコスをどうしても信用することができないのです。ジョンとダニエラたちは、理事長の金庫の中にあるFZIに異物を混入し、エルコスに飲ませようと計画します。エルコスのエネルギー補給の時間が、刻一刻と迫っています・・・。

(撮影/阿部章仁)

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