2016年9月30日(金)に東京・TOKYO DOME CITY HALLにて舞台『弱虫ペダル』~箱根学園新世代、始動~が開幕した。シリーズ第9弾となる本作では、主役校である総北高校のライバル・箱根学園を中心とした物語が描かれる。初日前日には公開ゲネプロと囲み会見が行われ、主演の東啓介をはじめ、河原田巧也、秋元龍太朗、谷水力、木戸邑弥、宮崎秋人が登壇し、作品にかける思いを語った。
主役となる葦木場拓斗役の東は「(シリーズ参加)2回目で、主演として真ん中に立てることを光栄に思います。今回の作品は、箱学の後輩と先輩という関係の中でのやり取りがすごく多くなっているので、葦木場の成長と箱学の“チーム感”を見せていきたいです」と挨拶。
箱学の新たな主将となる泉田塔一郎役の河原田は、「今回、旧3年生メンバーの仕事を任せていただいているので、こんなに大変だったのかと思いつつ、一生懸命がんばっています。これまであまり感じなかったんですが、へとへとになってます(笑)」とこれまでとの立場の違いを感じている様子だった。
さらに、「稽古場でもそうだったんですが、今回はしっかりチームをまとめ、舞台全体を締める役どころとして、すべてをひっぱっていきたいと思います。今までの飛び道具的な笑いの要素はあまりないかも・・・」と続けると、周囲から「十分あるよ、飛び道具あるよ!大丈夫!」とツッコミが。
また、これまでサポートメンバーとしてチームを支えてきた黒田雪成役の秋元は、「今までメンバーをサポートする形でレースを見届けてきましたが、今回走らせてもらって、改めてこれまでのメンバーの大変さが身に染みました。手に汗握る熱い戦いになっているので、精一杯走りたいと思います」と、決意を語った。
今回、新キャストとして初参加となる真波山岳役の谷水と荒北靖友役の木戸。「“新生箱学”ということで、先輩から熱い思いを受け継ぐ姿が見どころだと思います。僕は初参加となりますが、2年生になって、逞しくなった真波をお見せしたいです」(谷水)、「荒北は今回のお話で卒業をする役ですが、本役ではない役でも走ってがんばっています(笑)。そこもぺダステの魅力」(木戸)とそれぞれの立場から見どころを明かした。
そして、久々の出演となる新開隼人役の宮崎は、「これまで一緒にやってきたメンバーに頼もしさを感じた」という。特に、秋元について「これまでインターハイのレースでは走っていないんですけど、今回、舞台に出てきて一言発しただけで目を奪われたんです。黒田としても役者としても、成長を感じてはっとさせられました」と讃えつつ、「・・・そんな風に上から見てる自分に一番驚いたんですけど(笑)。自分も最初何も出来ずいろんな先輩に教えてもらってきたので、こうして受け継がれていく様は『ペダル』ならではだと思います」と力強く語った。
最後に、河原田は「前作の『~総北新世代、始動~』があっての本作なので、総北メンバーへの感謝を忘れず、皆の気持ちを背負うつもりで、今度は僕たちが次に繋げていけるよう走っていきますので、応援よろしくお願いいたします」と呼びかけ、東も「皆さんも言っていたとおり、笑いも、涙もある、すごくすごく熱い作品になっています。いろんな感情と時間を、皆様と共有できたらなと思います!」と締めくくった。
物語ではまず、引退間近の3年生を送り出す箱学伝統の「3年生追い出し親睦走行会(ファンライド)」が描かれ、先輩と後輩、それぞれの思いを乗せたレースが展開される。そして、後半では自転車を愛しながら部内で問題ばかり起こし、入退部を繰り返す銅橋正清(兼崎健太郎)や、“箱根の直線鬼”として名を馳せたエーススプリンター、新開隼人(宮崎)の弟である新開悠人(飯山裕太)なども登場。
また、総北高校の“T2”手嶋純太(鯨井康介)と青八木一(八島諒)が、敬意を持って“箱学新世代”を見守りつつ、物語のスパイスとなり作品を盛り上げる。
そして、期待されながらもレース中のコース逆走という事件を起こし、無期限謹慎を言い渡された過去を持っていたり、“天然”発言ばかりをしている葦木場が、先輩、後輩との関わりやレースを通じ、成長していく姿を東が好演。
舞台の上に広がるのは、2012年に上演された初演時には想像もし得なかった光景。追ってきた背中を超え、まだ見ぬ未来に繋ぐため、“新世代”が全力で走り続ける姿が、そこにある。
舞台『弱虫ペダル』~箱根学園新世代、始動~は、9月30日(金)から10月2日(日)まで東京・TOKYO DOME CITY HALLにて、10月7日(金)から10月10日(月・祝)まで大阪・オリックス劇場にて上演。
(C)渡辺航(週刊少年チャンピオン)2008/「弱虫ペダル」GR製作委員会2014
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