2016年8月16日(火)、東京・CBGKシブゲキ!!にて『実験落語neo~シブヤ炎上ふたたび~』が開催され、前売りチケットが完売し、客席は満席の落語ファンで賑わった。1970年代から1980年代にかけて渋谷のライブハウス「ジァン・ジァン」で定期開催されていた「実験落語」を復活させる形で、当時「実験落語」を牽引した三遊亭円丈をはじめ新旧バラエティに富んだメンバーが結集し、『実験落語neo』と題して2016年6月に第一回を開催。好評を博した企画の第二回公演となる。
今回の公演は、三遊亭円丈はもちろん、かつて実験落語に出演もしていた柳家小ゑん、チケット完売必至と言われる柳家喬太郎、立川流の若き風雲児・立川吉笑、そしてお笑い芸人「世界のナベアツ」としても知られる桂三度が勢ぞろいし、それぞれ創作落語を披露した。
トップバッターの立川吉笑は、会話しながらやたらと舌打ちしてしまう人物が登場する「舌打たず」を披露。その口跡とテンポの良さで、若々しく軽妙な雰囲気が会場を包んだ。次に出演した上方落語の桂三度は、とことん勘が悪い男とのやりとりを描いた「隣の空き地」を一席。
柳家小ゑんは、溢れる鉄道愛を遺憾なく発揮した「鉄の男」を披露し、鉄道マニアの結婚式をネタに、オタクたちの可愛らしさを描いた。柳家喬太郎は、好きな人に振られたと気を揉む後輩とその先輩たちの酒の席を描いた「もんじゃラブストーリー」。次々に登場する人物たちを、さながら一人芝居のように、何役も演じわけ、切れと華のあるパフォーマンスで客席を引き付けた。
そしてトリの三遊亭円丈は、専売特許の“アクション落語”から「ランボー 怒りの脱出」を披露。独特の間と、味、所作で会場を笑わせた。それぞれ活躍する5人が一堂に集い、創作落語を披露した贅沢な空間だった。
好評の『実験落語neo』シリーズは、次回、第三回『実験落語neo シブヤ炎上またもや(仮)』を10月4日(火)に東京・CBGKシブゲキ!!にて開催する。現在、三遊亭円丈、川柳川柳、夢月亭清麿、NON STYLE石田明の出演が決定しているが、これからの追加の出演者発表も期待される。
今後発表される詳細は順次CBGKシブゲキ!!のHP(http://cbgk.jp/)で公開予定。