『Being at home with Claude ~クロードと一緒に~』が、“Lecture-spectacle”(Reading-Show、読み聞かせ)と称したコラボレーションで再度上演される。本作は、1985年にフランス系カナダ人のルネ=ダニエル・デュボワによって書かれた戯曲。日本では、2014年5月に、東京・青山円形劇場にて初演され、翌年4月に再演。ラスト30分、主演の独白の長台詞が話題となった。
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今回は、より「台詞を聞かせる」ことに主眼を置き、リーディング形式で上演。さらに、生演奏や映像を加え“パフォーミング・アート”として、「言葉の力」「台詞から読み取るキャラクターの心の動き」を、演じる役者と観客がともに体験する空間を創り上げる。
出演は、「彼(イーブ)」役に松田凌、相対する「刑事」に伊達暁、「速記者」に鈴木ハルニ。松田は再演、伊達は初演で同役を、鈴木は初演&再演で「警護官」を演じている。また、演出には新たに、劇団男魂(メンソウル)の杉本凌士を迎える。
舞台は、カナダ、モントリオール。1967年7月5日、月曜午前10時の裁判長の執務室。自首してきた若い男娼、外には大勢のマスコミ。“彼”は神経質そうに苛立ちながら、押し問答のような対応で刑事の質問に面倒くさそうに答えている。十分な調書を作れていない状況に、室内の空気は険悪に。取調べは36時間を超えた。真実だけが、見つからない―。
Lecture-spectacle『Being at home with Claude ~クロードと一緒に~』は、2016年7月4日(月)・7月5日(火)に東京・新国立劇場 THE PITにて3公演行われる。