市井の人々の笑いと涙に溢れた人情物語『曾根崎心中』の裏版として、三谷幸喜が書き下ろした『其礼成心中(それなりしんじゅう)』。2012年にパルコ劇場にて上演され、翌2013年に再演、2014年には京都劇場で上演された本作が、ついに物語の舞台でもある大阪で2016年7月に初上演されることが決定した。
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舞台は元禄十六年。大坂では近松門左衛門が実際の心中事件を元に書いた『曾根崎心中』が大ヒット。その舞台のなった天神の森は心中のメッカになっていた。本作は、その森の入口にある饅頭屋の夫婦と心中にやってくる男女の物語を三谷が書き下ろした作品である。
「ワインをデキャンティングして美酒にするように僕があらたな器になります」と自ら宣言した三谷が創りだし、大好評を得た三谷文楽。本作は、文楽の伝統と技芸に敬意を評しながら、三谷の筆力と演出で自由に創作した庶民喜劇として、文楽ファンはもとより文楽ビギナーズへも文楽の魅力を最大限に伝えてくれる。中でも人形たちの水中シーンは絶品だ。
文楽の可能性を最大限に引き出した三谷流の超・古典エンタテイメントで、劇場で大いに笑い泣いてほしい!パルコ・プロデュース公演三谷文楽in大阪『其礼成心中』は、2016年7月1日(金)から7月11日(月)まで大阪・森ノ宮ピロティホールにて上演される。チケットは、4月10日(日)より前売開始。公演の詳細は下記のとおり。
◇パルコ・プロデュース公演三谷文楽in大阪『其礼成心中』◇
作・演出:三谷幸喜
作曲:鶴澤清介
竹本千歳大夫、豊竹呂勢大夫、豊竹睦大夫、豊竹靖大夫、鶴澤清介、鶴澤清志郎、鶴澤清丈、
鶴澤清公、吉田一輔、吉田玉佳、桐竹紋臣、桐竹紋秀、吉田玉勢、桐竹紋吉、吉田玉翔、
吉田玉誉、吉田簑次、吉田玉彦、桐竹勘介、吉田玉路、吉田簑之、吉田簑悠
囃子:望月太明蔵社中