英国の最高峰、ロイヤルオペラハウスで2004年に初演され、ダンスと会話劇が入り交じる演劇とバレエの領域を超えた幻の舞台『兵士の物語』。この日本公演のためだけに集められたスーパースターたちによって創り上げられることで、日本でしか観られない『兵士の物語』が実現! 主演は、昨年、ミュージカル『SINGIN’IN THE RAIN 雨に唄えば』で圧倒的なドン・ロックを演じ、大ヒットを飛ばしたアダム・クーパー。映画スター役から一転、今回は悪魔の犠牲者となる兵士を演じる。
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今回の公演は、この公演のためだけに改めて英国と共同制作で創り上げられた新プロダクション。アダム・クーパー以外のキャストは新キャストとなる。ロンドンでは出演作が完売続きのロイヤル・バレエ・プリンシパル=ラウラ・モレーラや、同じくロイヤル・バレエのファースト・ソリスト=アレクサンダー・キャンベル。そしてマシュー・ボーン作品の常連、サム・アーチャーが出演。彼らとアダムとの共演は、日本でしか観ることのできない、夢の顔合わせだ。
そして、演出は、ローレンス・オリヴィエ賞を受賞しているロンドンの人気演出家ウィル・タケット。退廃とアールデコを感じさせる舞台美術や衣裳。劇場は、まさにムーラン・ルージュの香りを漂わせる空間が広がっている。
初日の前日に行われた公開舞台稽古では、開始前に演出のウィル・タケットから「2009年の来日公演に比べて作品自体も大きく変わっており、今回のアプローチはもっとタイトに筋肉質な演出になっています。ある種、ちょっと大人な作品になっています。今回の音楽監督のアンディ・マルシアと一緒に音楽の中にも、それを構築することを目指しています。また、舞台美術も前回のオペラハウスのようにキャバレーをイメージし、キャバレーの客として舞台上のサイドテーブルに観客に座ってもらうというアイデアは本作にも生きています」と挨拶も行われた。
公開舞台稽古でもダンス、テキスト、ミュージックの融合からくる本作の魅力が存分に感じられ、テンポよく、スタイリッシュで、楽しく愉快な世界と恐怖と驚きの世界観を両立させて見せる進行に、ぐいぐいと引き込まれてしまうほどだった。ぜひ日本でしか観られない特別な『兵士の物語』を劇場で楽しんで欲しい。
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また公開ゲネプロに合わせてマスコミ向けにアダム・クーパー、ラウラ・モレーラの両名からコメントが寄せられたので、合わせてお届けする。
アダム・クーパー(兵士役):私にとって第二の故郷になっている日本に、こんなに早く帰ってくることが出来て、とても嬉しく思っております。6年前と比べて、今回の『兵士の物語』は、中身がギュッと凝縮されて、其々の登場人物の人間関係も非常に濃いものになっています。エネルギーが一杯に盛り込まれ、面白く、スピーディーでエキサイティングな出来になりました。6年前と比べ、自分自身も台詞やダンスが上達したと思います。ウィル・タケットさんは非常にキャストの使い方が上手な方で、大変ユニークな演出をなさいます。今までと違ったものになると思いますので、以前に『兵士の物語』を観たことがある方も是非ご覧になって下さい。
ラウラ・モレーラ(婚約者/王女役):再び日本に戻って公演させて頂くことを本当に光栄に思っております。そして観客の皆さんからの沢山のサポートがあってこそ、帰ってくることが出来たと、大変有難く思っています。日本には何度も来ていて、なにか外国に来ているというより自分の故郷に帰ってきたという感じです。特に、日本の観客の皆さんは、演劇やダンスあるいは文化にまで知識を豊富に持っていらっしゃいますので、演じる度に皆さんのリアクションがとても温かく、私達の見せたい文化を本当に上手く受け取って、それに対して反応を示して下さるので、日本で公演させて頂けてることがとても嬉しいことです。キャストや演出のウィル・タケットさんも本当に素晴らしい方々です。そういった方々に囲まれて、一緒に『兵士の物語』を全く新しいものとして皆さんにご紹介することを楽しみにしています。
舞台『兵士の物語』は7月24日(金)から8月2日(日)まで東京芸術劇場プレイハウスにて上演される。