漫画家・古屋兎丸の最高傑作のひとつと呼ばれている、2006年に刊行された漫画「ライチ☆光クラブ」が舞台化されたのは2012年のこと(木村了、中尾明慶らが出演)。原作が持つ退廃的・暴力的な世界観を忠実に具現化した本作は、演劇ファンはもちろん、原作ファンをもとりこにし、チケットは即日完売。追加公演、追々加公演まで行われ、翌2013年には再演を果たし大成功を収めている。あれから2年…2015年12月、まったく新しい『ライチ☆光クラブ』が上演されることとなった。
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工場からの黒い煙に覆われた町、螢光町の廃墟に、学生服に身を包んだ少年たちが集う秘密基地「光クラブ」があった。彼らはある「崇高なる目的」のために、“甘美なる機械(マシン)”ライチを創りあげる―。醜い大人になることを拒み、永遠に美しくあることを選んだ少年たちの、幼いが故の純粋で暴力的な欲望と狂気に満ち溢れた世界。今回は歌ありダンスパフォーマンスありの残酷歌劇となる。
本作で演出を務めるのは、鬼才・河原雅彦。『いやおうなしに』『万獣こわい』『時計じかけのオレンジ』など、アクの強い作品を次々と手掛けてきた河原が、本作をどう創りこむか。
そして主演を務めるのは『HISTORY BOYS』以来、約一年ぶりの舞台となる中村倫也。『HISTORY BOYS』で見せた生真面目な教師役から『フルモンティ』『ロッキー・ホラーショー』の個性的な役、映画『やるっきゃ騎士』の振り切れたキャラまで幅広く演じる若手実力派の代表だ。この二人が新たなアプローチで創り出すグランギニョル(大衆芝居・見世物小屋で演じられた荒唐無稽な芝居)の世界を今から楽しみに待ちたい。
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残酷歌劇『ライチ☆光クラブ』は、2015年12月18日(金)~12月27日(日)、AiiA 2.5 Theater Tokyoにて上演される。
(c)古屋兎丸/ライチ☆光クラブ プロジェクト2015