2015年6月7日(日本時間で6月8日(月))にニューヨークのラジオシティ・ミュージックホールにて開催された第69回トニー賞授賞式。アラン・カミングとクリスティン・チェノウスの司会で進められた授賞式は、豪華ゲストがプレゼンターとして登場し、数々のブロードウェイスターが繰り広げたパフォーマンスで大きな盛り上がりを見せた。そこで、米演劇界で最も権威ある賞を受賞したウィナーの声が届いているので、前編と後編に分けて紹介したい。米DeadLineが伝えている。
日本のファンが注目していた渡辺謙は主演男優賞を逃したものの、主演女優賞、助演女優賞含む4部門での受賞となった『王様と私』。主演のケリー・オハラは受賞後のインタビューで、‟自分の名前が呼ばれた時は信じられなかった“と語っている。「見て明らかだったかもしれないけど、すっかり気が動転しちゃったわ。ただ、大勢の大事な人に感謝の気持ちを伝えたかったの。一番大切なのは、感謝を伝えることだから」と答え、受賞に驚きを隠せない様子だった。
そして、演劇部門の最多5部門で受賞となった『夜中に犬に起こった奇妙な事件』で、主演男優賞に輝いたアレクサンダー・シャループ。彼も「賞を手にできて信じられない気持ちです。自分の名前を呼ばれた時、頭が真っ白になりました。僕の人生において、最もアドレナリン・ラッシュを感じた瞬間のひとつです」と、受賞が望外の喜びであったことを述べた。
映画『クィーン』でもエリザベス女王を演じ、アカデミー賞主演女優賞を手にした『ザ・オーディエンス』のヘレン・ミレンは、同役でトニー賞の演劇主演女優賞をも受賞するという快挙を果たした。ヘレンは、受賞後のインタビューで喜びを語る代わりに、ブロードウェイを目指す人に向けて、次のような言葉を贈っている。「心配しすぎずに、自意識と不安を解き放ちなさい。自分の直観と知識を信じるのです。恐怖心は破壊的だけど怖がらないこと!恐怖心を乗り越えるのよ」と、ベテラン女優らしい貫禄でアドバイスしていた。
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続編では、『サムシング・ロッテン!』のクリスチャン・ボールや、『王様と私』のルーシー・アン・マイルズらの受賞の言葉をお届けする。
第69回トニー賞授賞式の模様は、6月13日(土)20:00から字幕版で放送される。本日リアルタイムの放送を見逃した人、字幕派の方はぜひ週末にチェックを!
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