2012年に蜷川幸雄が演出し、注目を集めた舞台『海辺のカフカ』が、2015年5月より上演される。本作は、ニューヨーク・タイムズで年間ベストブック10冊(2005年)や、世界幻想文学大賞(2006年)に選ばれた村上春樹の長編小説が原作。2012年の初演では、観客の度肝を抜く視覚的な仕掛けと繊細な演技で話題となり、第20回読売演劇大賞の中間選考4部門(作品賞、演出家賞、スタッフ賞、男優賞)にノミネートされた。
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今回、演出を手がける蜷川幸雄の生誕80周年を記念して、世界5都市でのワールドツアーを開催することになった本作。脚本は、これまでに『神の子どもたちはみな踊る』(2005年)や『海辺のカフカ』(2008年)といった村上作品を舞台化しているフランク・ギャラティが手がける。
主人公の「僕」は、自分の分身ともいえるカラスに導かれ、世界で最もタフな15歳になることを決意し、15歳の誕生日に家を出る。そして四国で身を寄せた甲村図書館で、司書を務める大島や、幼い頃に自分を置いて家を出た母と思われる女性に巡り会い、父親にかけられた“呪い”に向き合うことになる。一方、猫と会話のできる不思議な老人ナカタさんは、近所の迷い猫の捜索を引き受けたことがきっかけで、星野が運転する長距離トラックに乗って四国に向かうことに。それぞれの物語は、いつしか次第にシンクロしていく…。
出演は、宮沢りえ、藤木直人、古畑新之、鈴木杏、柿澤勇人、鳥山昌克、高橋努、木場勝己ほか。
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『海辺のカフカ』は、2015年5月28日(木)~30日(土)までロンドン・Barbican Theatre, Barbican Centreにて、7月23日(木)~26日(日)までニューヨーク・David H. Koch Theater, Lincoln Center for the Performing Arts (Lincoln Center Festival 2015)にて、9月17日(木)~10月4日(日)まで彩の国さいたま芸術劇場 大ホールにて、10月30日(金)~11月1日(日)までシンガポール・Esplanade-Theatres on the Bayにて、11月24日(火)~28日(土)までソウル・LG Arts Centerにて、世界5都市で上演される。