寺山修司が20代で書いた幻の音楽劇『靑い種子は太陽のなかにある』が蜷川幸雄の演出により、2015年8月、東京・Bunkamuraオーチャードホールにて上演される。同じ時代に生まれ、それぞれの過激さで演劇界はもとより社会をも震撼させてきた寺山と蜷川。これまでも『血は立ったまま眠っている』(2010年)『あゝ、荒野』(2011年)で、若者のやり場のない想いを鮮烈に描いた蜷川が、本作ではKAT-TUNの亀梨和也を主演に迎え、寺山渾身の戯曲に挑む。
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本作は寺山がアングラ劇団『天井桟敷』を旗揚げする前の1963年、28歳で書いた戯曲。1960年代の高度成長に躍る日本、個性的なスラムの住人たちのドタバタや若者の悲恋の中で、反体制の視線を象徴的に描いた問題作だ。
2015年は、47歳の若さでこの世を去った寺山の生誕80年の年であり、日本を代表する演出家・蜷川が80歳を迎える年。このアニバーサリーイヤーに、蜷川のホームグラウンドであるシアターコクーンを離れ、クラシックコンサートやオペラ、バレエをメインに上演する2000席のBunkamuraオーチャードホールで本作に挑む。蜷川の演出はもちろん気になるところだが、この壮大な音楽劇の楽曲を手掛けるのが様々なアーティストの作品を手掛けてきた松任谷正隆。“言葉の錬金術師”と呼ばれる寺山の詩に蜷川と松任谷がはたしてどのような命を吹込むのか。
そして数々の映画や舞台、話題のドラマで活躍を続ける亀梨が、蜷川舞台に満を持して初登場。蜷川は、亀梨について「大阪で芝居をしている時にジャニーさんと一緒に現れました。魅力的な青年だな、いつか一緒に仕事をする予感が有りました。今回、予感が実現して嬉しいです。しなやかな肉体と、しなやかな感性がとても魅力的です」とコメント、そして亀梨は「僕にとっても、初めての事づくしの時間になると思いますが、蜷川さん、松任谷さん、キャストの皆さん、スタッフの皆さん、全ての方々から頂く刺激、教えをしっかり形に出来るよう、準備していきたいと思います」と真摯に応えている。
『靑い種子は太陽のなかにある』は、2015年8月10日(月)~8月30日(日)に東京・Bunkamuraオーチャードホールにて、2015年9月4日(金)~9月13日(日)に大阪・オリックス劇場にて上演される。チケット一般発売日は、2015年6月13日(土)から。