2015年3月21日（土）にZeppブルーシアター六本木にて初日の幕を開ける舞台『正しい教室』。地方の小さな都市にある小学校の教室に集まる元同級生たちとその担任教師がスリリングな言葉の応酬を繰り広げる濃密な会話劇だ。初日前日に行われた囲み会見では、クラスの人気者で、現在は教師として母校に勤務する菊池真澄役の井上芳雄、子どもを不幸な事故で亡くした小西友紀役の鈴木砂羽、そして小学校高学年の3年間彼らの担任教師だった寺井新一郎役の近藤正臣の三名が登場した。
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報道陣から稽古場での様子を聞かれた井上は「蓬莱（竜太）さんと組むのは久しぶりですが、稽古の方法が独特で懐かしかったです。大きなダメが出る訳でもないのに何度も何度も同じシーンを繰り返す…ああそうだ、この感覚だったな、と」。それに対して近藤が「俺もう疲れたよ～。ジグソーパズルのように細かいセリフの中にいろいろなヒントが隠されているんだけど、それがなかなか読み解けないんだよね。だけど今回は本当にホンが面白い！いや～でもキツかった」と返すと、井上、鈴木の二人から「いやいや、明日が初日ですから！これからですから！」と即座にツッコミが入っていた。
劇中、暗い悩みを抱える小西役の鈴木は「私の役はどこにも開放できるポイントがない。舞台でずっと黙っているのも久しぶりですし、役を引きずって自宅でも何だか暗くなってしまうんです。そんな状態だから稽古の後にビールが欲しくなって、毎回飲みに行ってました」とコメント。井上が「そうそう、飲み会の場で結構重要なダメ出しやヒントを蓬莱さんから言われたりするんだよね」と応じ、近藤が「え？そんな事があったの？ほら俺飲めないから行かないじゃない？そこでも(寺井役と同じく)取り残されてるね」と笑いながら返す一幕も。
今回、小学校の教室が舞台という事もあり、学生時代について聞かれた井上が「僕は（菊池と同じく）生徒会長を実際にやっていて、凄くモテたんです。僕が外の掃除を担当していると1年生の女子が皆で外を見てしまので掃除の時間を変えられたりもしたんですよ」と笑顔で語ると、鈴木が「私も数多くイケメン俳優の方々とご一緒していますが、ここまで言い切るのは芳雄さんだけです」と報道陣の笑いを誘い、更に近藤が「昔過ぎて思い出せません！忘れた！」と大人の余裕で締めていた。
人間の表の顔が他者によってはがされ、違う一面があからさまになるという作品だけに、観客の反応が怖くもあり楽しみでもあると語る3人。ミステリータッチでありながら、笑いもきっちり挟まれ、いつしか“人間”について深く考えさせられる会話劇『正しい教室』。是非この“特別な同窓会”に、劇場で参加して欲しい。
『正しい教室』は、2015年3月21日（土）～3月22日（日）東京・Zeppブルーシアター六本木を皮切りに名古屋・福岡・大阪公演を経て、東京・パルコ劇場にて上演される。
撮影：上村由紀子
