英米仏ほかで高い評価を受けた後、1999年に日本上陸、2001年には再演もされたコメディ・タッチのストレートプレイ『アート』。本作が2015年4月28日(火)から東京・サンシャイン劇場にて上演される。今回の上演は、初演キャストの3人-市村正親、平田満、益岡徹-が初演以来16年ぶりに顔を揃えることでも注目の舞台である。
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『アート』は、初演地のパリはもちろん、その後上演されたロンドン・ウェストエンド、ニューヨーク・ブロードウェイをはじめ、世界各地で絶賛を博し、トニー賞、オリヴィエ賞、モリエール賞など数多くの賞を受賞した傑作だ。
登場人物は三人の中年男、マーク、セルジュ、イワン。15年来の大親友の間柄に、ある日事件が起きる。セルジュが高価な現代美術の絵を買ったのだ。マークにとってこの絵は無価値だったため、親友のセルジュがそんな絵を買ったことに動揺する。そんな二人の会話には妙なすれ違いが生まれ…。一方結婚を間近に控えてナーバスになっているイワンにとって、この友達関係は何よりも大事。結果、三人はお互いの関係を何とかしようとするが、一生懸命になればなるほど会話はおかしな方向へとズレて行く。おかしな会話がエスカレートしていくうちに、実は互いに相手に求めていたものが全く違っていたことに気付き始める。ますます必死になる三人の様はさらにコミカルになっていき――。
親友三人のドラマを90分に凝縮して描いた本作に出演するのは、日本を代表する舞台俳優・市村正親、2001年の同作再演で読売演劇大賞最優秀男優賞を受賞した平田満、そして幅広い役柄で安定した演技力をみせる益岡徹。三人の名優ははたしてどんな熟成された化学反応を起こすのだろうか。また、日本公演の演出には「まるで日本語を理解しているかと思えるほど、せりふと肉体の間を計算している」と絶賛されたパトリス・ケルブラが三たび招聘される。
『アート』は、2015年4月28日(火)から2015年5月10日(日)まで、東京・サンシャイン劇場にて上演。その後、2015年5月12日(火)に愛知・穂の国とよはし芸術劇場PLAT 主ホール、5月16、17日(土、日)に京都南座、5月19日(火)に福岡市民会館、5月27日(水)りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館、5月28日(木)に愛知・日本特殊陶業市民会館ビレッジホール(名古屋市民会館)にて上演される。