「Dream Stage -読奏劇-」大平峻也インタビュー!紙一重の感情、その先に感じた心の“温度”

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“「朗読」を楽曲の「Music Video」のように届ける”ことをコンセプトとした「Dream Stage(ドリームステージ)-読奏劇-」。8月22日(土)に配信される第2弾では、大平峻也による「小泉八雲 著/雪女」をお贈りする。

大平の“真夏にぞっとするお話を読みたい”という希望を組んで決まった本作だが、大平は、読んでみて意外な感覚を抱いたという。また、今冬にアーティストデビューを控えているというビッグニュースも飛び込んできた。自粛期間中、あたためた表現への想い。撮影終了後の大平に話を聞いた。

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――まず、収録を終えられた感想を教えてください。

すごく楽しくできました!何回かカメラの前で読ませていただいたんですが、繰り返し読むうちに、自分なりに物語の世界観の中に入っていけたのではないかなと思います。皆さんに観ていただく時は、カット割りなどがされてより「映像」として作品になっていると思うんですけど。監督のイメージをカメラの前で表現するのは難しくもあったんですけど、なんか、とても楽しかったです。

――テイクを重ねながら、大平さんご自身もどんどんノッていくのが観ていても伝わってきましたよ。

本当ですか!ありがとうございます。どこがどう使われるのかな~。

――大平さんは自粛期間中に、いくつか「朗読劇」を体験されていましたよね。

はい。自粛期間に入る前は、朗読劇はあまり経験がなかったんです。言葉だけで表現して、自分の思い描く世界観へと観てくださる方をいざなうのは難しいなと思いつつ、やることはあまり変わらないな、とも思いました。

ただ、妙な緊張感はありました。劇場だと、観てくださるのはお客様ですが、今日みたいな映像のプロの方に囲まれてする芝居はまた一味違って(笑)。届ける先がお客様ということに変わりはないんですけど、その“届け方”をどうすればいいのか、考えました。自分としても、朗読を聞く機会も増えましたね。

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――今回は、どういうところに意識を置きました?

読ませていただいたのが『雪女』というちょっと怖さのある物語だったので、聞いていただいている皆さんが心地よくなってきた頃に、わっ!とインパクトを与えられたらいいなと思って、アプローチしてみました。

――大平さんは、作品を選ぶ時に「ぞっとするお話を読みたい」と希望されたと伺いましたが・・・。

そうなんですよ。夏ですし(笑)!この夏は、アグレッシブに季節を満喫することが難しいというのもあって、僕自身も最近はホラー作品を観たりすることが多かったんです。アグレッシブに動けたとしても、肝試しに行く勇気はないんですけどね(笑)。でも、肝試しになる映像はすごく好きなんです。そういう朗読はやったことがないですし、この「読奏劇」の中でも、ほかの方が読む作品とは違うテイストになればいいなと思って希望しました。

でも、読んでみて思ったんですけど、『雪女』って実は、すごく切ないお話だったんですね。もちろん、背筋を駆け上がる怖さもあるんですけど。お雪の言動を読んでいて、「寂しさ」みたいな感情が湧いてきました。ただ怖い話というわけではない、すごくおもしろい本だなと思いました。

――今回の取材で気がついたんですが、妖怪の「雪女」としての印象が強くて、「雪女」の物語があまり思い出せなかったんですよね。

僕もまったく同じ状態でした。だいたいこんな話だった、というのは知っていたんですが、自分から本を読んだ記憶がなくて。読み聞かせてもらっていたのかな・・・なんで知っていたんだろう?思い出せないんですけど。

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――大人になった今、改めて物語としての『雪女』に触れると抱く印象が変わるなと感じました。

確かに、子どもの頃は気がつかなかったけれど、“怖い話”であると同時に、“哀しい恋の物語”でもあったんだなあと思いました。雪女は「お雪」と名乗り、「巳之吉(みのきち)」という青年の前に姿を表しますが、その結末は苦渋の選択だったんだな・・・って。抱いていたイメージより、雪女の存在をあたたかく感じました。出会いが彼女をあたためたのかな。

――大平さんの声を通して聞くから感じられること、でもあるのかもしれません。暑い日が続きますが、心の温度を感じてもらえたらいいですね。

そうですね。この作品は配信で観られる作品ということで、夜の深い時間の楽しみにしてもらえたらいいです。それから、アーカイブでも観られるんですよね。たぶん今、お客様の一日の時間割がいつも以上に違うと思うので。ほかの出演者の方の作品も合わせて、疲れた時にはこれ、何かのご褒美にはこれ、とそれぞれの作品の色を楽しみながら、何かの活力にしてもらえたら嬉しいです。

――ちなみに配信にはフリートークの時間も設けられていて、初日は生配信でスタジオの大平さんに視聴直後のお話を聞けるんですよね。

僕、きっとしゃべりすぎちゃうと思うんですよ・・・。だから、生配信をご覧になる皆さん、僕の話はふわっと話を聞いてください!しゃべりすぎて、途中で音声がフェードアウトするかもしれません(笑)。いつも、公演を行う時はカンパニーができますが、今回はこの「読奏劇」のスタッフさんと1日だけのカンパニーとして作品を作りました。短い時間ですが、しっかりコミュニケーションを取って楽しく演じることができたので、その空気感を生配信の時もご覧になる皆さんに感じてもらえたらいいなと思っています!

――少しずつお客様とコミュニケーションできる場が出てきましたが、自粛期間は、大平さんにとってどんな時間でしたか?

僕は、出演していた地球ゴージャスさんの『星の大地に降る涙 THE MUSICAL』が途中で中止になってしまって。あの状況はいつまで続くか分からなかったし、「この先、大丈夫かな・・・」って正直不安になりました。実は、ファンミーティングでお客様と一緒にオーストラリアに行く予定があって、楽しみにしていたんです。もちろん、それも延期になってしまって・・・。

でも、後ろを向いてばかりはいられないなと思いました。この仕事をしている限り、誰かの憧れや夢でありたいし、何よりも先駆けて動いて、誰かを勇気づけるべきだから。一週間ぐらい落ち込んでいたけど、立ち止まってはいられない!と考えを変えました。もともと、新しいことを始めるつもりだった期間でもあったので、マイナス思考にはならなかったです。

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――新しいこととは?

僕、音楽活動を始めることが決まったんです。だから、その事前準備とかをいろいろやっていました。

――え!アーティストデビュー?!びっくりしました、それはおめでとうございます!(※情報解禁前のインタビューでした)

いえ~い!やっとお知らせできました~!!
実は、ビーイングさんから、メジャーデビューさせていただくことが決まりました。天月-あまつき-さんをはじめ、そうそうたる方々が、楽曲提供をしてくださいます。

エンターテインメントに対してお客様に希望を持ってもらいたかったので、自粛期間、自分のできること精一杯やってきました。変な言い方かもしれませんけど、「いい過ごし方をした」という手応えはあります。なので、楽しみに待っていてくださいね。

――では、この「読奏劇」はアーティストとしてのMVに先駆けてのMVになるわけですね!

はい!朗読も音楽も、人の心に響くものであればいいなと思っています。例えば、カラオケで誰かが歌っている知らない曲を聞いて、なんかいいなって思うような。ふとした瞬間に、誰かの心を動かすものをお届けできたらと。

自粛期間は、お客様にとって僕はなんなのか、僕にとってお客様とはどういう存在なのか、すごく考える期間でもありました。誰かのしんどさ、言葉にできないつらさ、僕が表現するものが、その感情の確認に寄り添えるものであればいいなと思います。

今後とも、俳優として、そして、アーティストとして、大平峻也をよろしくお願いします!

『Dream Stage -読奏劇-』

【#2】8月22日(⼟)21:00~
大平峻也
朗読「小泉八雲 著/雪女」
https://ima-ticket.com/event/118

【#3】8月29日(土)21:00~
崎山つばさ
朗読「太宰治 著/走れメロス」
https://ima-ticket.com/event/119

【#4】9月5日(土)21:00~
橋本祥平
朗読「ヴィルヌーヴ 著/美女と野獣(原題:ラ・ベルとラ・ベート『美し姫と怪獣』)」
https://ima-ticket.com/event/120

【#1】アーカイブ配信:11月30日(月)まで
太田基裕
朗読「シャルル・ペロー 著/眠れる森の美女(原題:眠る森のお姫さま)」
https://ima-ticket.com/event/117字

※以降順次出演者・配信⽇・朗読作品を発表予定!

【公式Twitter】@dreamline_inc
【公式サイト】https://dreamline.link/dream_stage
【チケット】イマチケ https://ima-ticket.com/dreamstage

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この記事を書いた人

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