『魔入りました!入間くん』THE STAGE 宮崎湧ら全員続投で再演【レポート】

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2024年8月30日(金)に東京・東京ドームシティ シアターGロッソにて、『魔入りました!入間くん』 THE STAGE 再演が開幕した。初日当日に公開ゲネプロと囲み取材が行われ、宮崎湧、松井勇歩、小山百代、立道梨緒奈、桜庭大翔が登壇した。

コミック累計1,500万部突破!西修氏原作・週刊少年チャンピオン(秋田書店)で連載中の魔界学園ファンタジー「魔入りました!入間くん」。そのアニメを原作とする舞台が2023年5月に初上演され、今作は出演者が前回公演より全員続投での再演。主人公・鈴木入間がはじめて魔界に足を踏み入れてから、バビルスで「オトモダチ」と出会い、成長していくストーリーを一部演出も新たにパワーアップして再び描く。

主人公・鈴木入間役に宮崎、アスモデウス・アリス役に松井、ウァラク・クララ役に小山。そして、アザゼル・アメリ役を立道、サブノック・サブロ役を桜庭。そして、オペラ役を和合真一、サリバン役を林野健志、ナベリウス・カルエゴ役を谷口賢志が演じる。

さらに、悪魔学校(バビルス)の生徒アンドロ・M・ジャズ役の山﨑玲央、シャックス・リード役の相田真滉、イクス・エリザベッタ役の赤坂麻凪、クロケル・ケロリ役の北野瑠那、ガープ・ゴエモン役の松川大祐、アロケル・シュナイダー役の菅野慶太、アガレス・ピケロ役の立花 将、エイコ役の田畑渚と名を連ねる。

目次

囲み取材レポート:全員続投に意気込む宮崎「最後まで魔界を生き抜く!」

囲み取材では、まず宮崎が「入間が魔界に足を踏み入れてからの魔界で生きていくまでの決意、それまでの始まりというか、伝説の始まりが芝居になっております。その中で、オトモダチになるクララとアズ君と出会い、アブノーマルクラスと絆が生まれ始める本作を大切に描いていきたいと思っております」と意気込みを語った。

本作の見どころについて、松井は「原作を忠実に作らせていただいて、アブノーマルクラスのみんなの個性の強さだったりとか、わちゃわちゃであったりを、生身の人間の僕らが演じることによって、よりリアルにその楽しさを育てられるんじゃないかと思っています」と挙げた。

小山は演じるクララの見どころについて「クララの家系能力は見たことがあるものを何でも出せるんですけど、その能力を舞台でどう表現しているか皆さん楽しみにしておいていただいたら嬉しいなと思います」と語り、「作品としてもお子様から大人の皆様まで楽しめる作品になっていますので、舞台ならではの表現で皆様にお届けできるように頑張ります」と意気込んだ。

サブノック役の桜庭は、自身の役どころについて「サブノックは入間くんが入るアブノーマルクラスの悪魔の1人で、とても熱血感で破天荒な悪魔です。強い悪魔をすぐ敵視しちゃう悪魔なんですけれども、入間くんに出会って、ずっとライバル視をするようになって、一緒に成長していく悪魔の1人です」と解説。

アメリ役の立道は、役の見どころについて「バビルスをまとめる生徒会長で、強く美しく、背中で語るような統率力のある悪魔なんですけど、果たしてかっこいいだけなのかこの悪魔は?というところをぜひ楽しみにしていただけたらと思います」と訴え、「そして、私のおすすめポイントは、入間くんとアズ、クララの3人による「オトモダチ結成の歌」が本当に可愛いので、そこをぜひ双眼鏡を持って観てください(笑)」とアピールした。

今回の再演がキャスト全員続投ということに関して登壇者たちが尋ねられると、まず立道が「全員続投というのはやっぱりなかなかないと思います。再演となるとさらに初演よりもファミリーのような居心地の良さがあるので、それを作品にもすごく出していけるようになっていて、その仲の良さも十分に出しつつ、今回ならではの作品の見せ方を頑張りつつ、楽しみたいと思います」と胸の内を明かした。

続いて、桜庭は「キャストが全員一緒ということなんですけれども、人によってはちょっと違ったりする部分も結構あったりするんですよ。僕は初演の時に筋肉を布教してきたので、この1年間で筋トレをして、ちょっと制服の袖がパツパツになっている人もいたり、いなかったりするんです」と宮崎を見ながらコメントすると、筋トレにハマっていたのか宮崎が思わず苦笑い。さらに、「僕の筋肉も本当に一回りも二回りも大きくなったので、ぜひぜひ、露わになっている筋肉を楽しんでいただければと思います」と自慢の筋肉を披露。

小山は「キャスト全員が同じということで、昨年よりもコミュニケーションを取る回数も増えましたし、昨年はまだ人見知りをしている部分がありましたけれども、今回はそれもなく、楽しく毎日みんなで力を合わせてお稽古できたので、その分みんなで昨年の公演を乗り越えた団結力で、今年もみんなでお届けできたらなと思います」と稽古を振り返りながら期待を寄せた。

キャスト全員が続投したことによるメリットとして、松井は「本当に関係性が深くなりました。それと、各々のキャラクターの捉え方も深くなったという部分があります」と話しながら、一方で「作品が始まるスタートの部分を今回お届けするので、稽古中は逆にその初々しさをもう1回改めて感じようとするのが大変な作業でした」と苦労を明かした。

そして、「もう一度改めて初心に戻った気持ちの中で、去年を踏まえてのみんなの悔しい気持ちはあったので、それを同じキャストでリベンジできるっていうのが本当に嬉しいなと思っております」と再演への喜びを露わにした。

続投という形で再演ができることに、宮崎は「まずは関係者各位のマネージャー様、そして、たくさんの方々にスケジュール調整をいただきまして、こういう形でお届けできることを嬉しく思っております」と感謝を述べると、「関係性がカンパニーとしてすごく深まったからこその初めてを描く難しさという衝撃がありつつも、信頼関係はすごくできているので、そこにいい意味で甘えて、みんなで作り上げる新しい色があります。各々自分のキャラクターの解釈が深まっているのが稽古場からわかって、こんな一面もあったんだっていうところもすごく多々見受けられて、お客様も西先生も。舞台でしか観られないキャラクターの表情をたくさん観てもらえたら嬉しいです」と再演としてのキャラクターの魅力をアピールした。

最後に、宮崎は「再演という形で初日を迎えられることを本当に心から嬉しく思います。西先生が紡ぎ出した世界観を、僕たちがより本物になるように、この日のために誠心誠意、今日まで駆け抜けてまいりました。『恐ろしい時ほど前に出ろ』という言葉が劇中で印象的なんですけれども、僕たちカンパニー一同は、本当に色々なことを経験してきて、それはお客様も一緒だと思います。この入間くんの唯一無二の空気感が本当に大好きで、どんな壁でも乗り越えて行けるんじゃないかなという原作の力を信じて、最後まで突っ走って参りたいと思います。最後まで魔界を生き抜きます!」と呼びかけて会見を締めた。

ドタバタコメディと感動で描く『魔入間くん』の世界がさらにパワーアップ!

、『魔入りました!入間くん』 THE STAGE舞台写真

今作も物語は初演同様に、頼み事を断れないお人よしの少年・入間が魔界の大悪魔サリバンから孫になってほしいと頼まれ悪魔学校(バビルス)に通うことになり、そこで「オトモダチ」と出会い、次々起こるトラブルを乗り越えて、入間が魔界で初めて位階(ランク)昇級試験の「処刑玉砲(しょけいぎょくほう)」に挑むまでが描かれている。

解像度の高いキャラクタービジュアルと、宮崎も語ったように再演でより解釈の高まったキャストたちの演技により、原作の個性が豊かすぎるキャラクターたちとコメディータッチでにぎやかな世界観を余すことなくたっぷりとステージに表現している本作。

演出面でも、シアターGロッソの高低差のあるステージを余すことなく使用し、映像やプロジェクションマッピングだけでなく、イリュージョンやステージギミック、マンパワーなどの演劇的表現なども駆使して、目を引く迫力あるステージングが展開。さらに、再演として一部演出も新たにパワーアップし、新たな歌唱シーンも追加されており、初演からのファンも目が離せない内容となっている。

極度のお人よしでありながら、バビルスでの異文化に戸惑いつつもオトモダチとの出会いを通して成長していく入間の姿を、笑いの部分でもツッコミ役としてキレを見せる宮崎がハマリ役として好演。

アズを演じる松井は、入試首席でありながらオトモダチとして入間に心酔してしまうイケメン優等生悪魔を華麗に演じる。加えて、アズならではのイリュージョンなどを使った火炎系魔術の表現も必見だ。女子悪魔クララを演じる小山は、周りから珍獣扱いされながらもピュアなハートの持ち主であるクララを、無邪気な明るさと可愛らしさを持ってチャーミングにステージ上でハジける。

バビルスの生徒会長にして気高く美しいアメリ役の立道は、見た目どおりの凜とした姿と強さを見せつけながら、少女漫画が大好きという乙女チックな二面性で魅せてくれる。魔王の座を狙う熱血漢の悪魔サブノック役の桜庭は、単細胞のおバカキャラ的なポジションで笑いを取りつつ、アクションシーンでもマッスルアピールで熱演。

バビルスの教師カルエゴ役の谷口は、厳粛な教師でありながら入間たちに振り回される不運ぶりで存在感を出し、サリバンの執事・オペラを演じる和合は、粛々と物事をこなす寡黙で優秀な執事らしさを演じきりながら、ストーリーテーラーとしても物語を引っ張る。

そして、入間を魔界に迎え入れた理事長・サリバンを演じる林野は、魔界の実力者としての威厳と入間に初孫としてデレデレという両極端なキャラクター性を巧演しつつ、コメディーリリーフとして舞台を盛り上げる。

入間くんとバビルスの仲間たちが帰ってきた! 魔界での学園ドラマをドタバタコメディーと感動で描く魔界学園ファンタジーがさらなるパワーアップに注目だ。

『魔入りました!入間くん』 THE STAGE 再演は、8月30日(金)から9月8日(日)まで東京・東京ドームシティ シアターGロッソにて上演。

なお、9月8日(日)12:00公演と17:00公演(大千秋楽)の計2公演では、U-NEXTで独占ライブ配信が行われる。

(取材・文・撮影/櫻井宏充)

『魔入りました!入間くん』 THE STAGE 再演 公演情報

【公式サイト】https://www.iruma-stage.jp/
【公式X(Twitter)】@iruma_stage

(C) 西修(秋田書店)/NHK・NEP
(C)「魔入りました!入間くん」THE STAGE 製作委員会

 
『魔入りました!入間くん』 THE STAGE舞台写真

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