ミュージカル『SIX』日本キャスト版は全Wキャスト!6人の王妃全解説

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ミュージカル『SIX』キャスト

昨日発表になり、注目を集めたミュージカル『SIX』日本キャスト版。いよいよ、世界基準のオーディションで選出された日本キャスト版の顔触れが明らかとなった。

目次

ミュージカル『SIX』とは

本作は、英国史上最も有名な暴君として知られている英国王ヘンリー8世の、6人の元妻たちが各々の劇的な人生をポップ&ロック調のキャッチーな楽曲で歌い上げる、80分間のノンストップライブパフォーマンス仕立てのミュージカル。

2017年にケンブリッジ大学の学生により制作され、世界最大の芸術祭エジンバラ・フェスティバル・フリンジで発表されるとたちまち話題となり、すぐにUKツアーが決定。瞬く間にヒット作となり、ウエストエンド公演、UKツアーと北米ツアーを経て、2020年にはブロードウェイでも上演。その後もヨーロッパ各地やオーストラリア、韓国など世界各国で上演されている。

2019年にはオリヴィエ賞で作品・助演・音楽・振付・衣裳デザインの5部門でノミネート。2022年トニー賞では、8部門にノミネートされ、ミュージカル衣裳デザイン賞、オリジナル楽曲賞受賞の快挙を遂げた。

2025年1月には、来日公演の上演が決定しており、それに続いて、初の日本キャスト版の上演が決定した。来日版は英国からのツアーキャストによる英語上演(日本語字幕付)に対し、日本キャスト版は日本語上演となる。

ミュージカル『SIX』日本キャスト版の顔触れは?

劇中では「Divorced(離婚)」「Beheaded(打首)」「Died(死亡)」「Divorced(離婚)」「Beheaded(打首)」「Survived(死別)」と、6名が辿った人生のキーフレーズが飛び交う斬新なストーリーが展開。また、それぞれに、現代ポップスターのイメージが当てはめられている。

長年連れ添ったにも関わらず王が愛人と結婚する為に離婚させられた一人目の妃キャサリン・オブ・アラゴン役(イメージ:ビヨンセ、ジェニファー・ロペスなど)を演じるのは、鈴木瑛美子とソニン(東京のみ)。

略奪婚に成功し王妃の座を得るも斬首に処せられた二人目アン・ブーリン役(イメージ:リリー・アレン、マイリー・サイラスなど)は、田村芽実(東京・愛知のみ)と皆本麻帆。

王待望の息子を産むが産褥死した三人目ジェーン・シーモア役(イメージ:アデルやシーアなど)は、原田真絢・遥海。

結婚前に見た肖像画と似ていないという理由で即離婚となった四人目アナ・オブ・クレーヴス役(イメージ:ニッキー・ミナージュやリアーナなど)、エリアンナと菅谷真理恵。

前恋人との密会が疑われ斬首された五人目キャサリン・ハワード役は(イメージ:アリアナ・グランデやブリトニー・スピアーズなど)は、鈴木愛理と豊原江理佳

王に先立たれ生き残った六人目キャサリン・パー役は(イメージ:アリシア・キーズやエミリー・サンデーなど)は、和希そら・斎藤瑠希。

過酷な人生を送った彼女たちは、現代に蘇りガールズバンドを組み「誰がいちばん悲惨な目にあったのか」でリードボーカルを決めることになり、競い歌う。

ミュージカル『SIX』は下記の日程で上演予定。上演時間は約80分。

【東京公演】2025年1月31日(金)~2月21日(金) EXシアター六本木
【愛知公演】2025年2月28日(金)~3月2日(日) 御園座
【大阪公演】2025年3月7日(金)~3月16日(日)  梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ

ミュージカル『SIX』登場人物解説

【離婚】キャサリン・オブ・アラゴン

Catherine of Aragon
1485年12月15日~1536年1月7日
スペイン王家の末子としてマドリードにて誕生。16歳の時に渡英し、ヘンリーの兄であるアーサーと政略結婚するが、病弱だったアーサーが早世したため未亡人となる。アラゴンの結婚持参金を失いたくなかった英国側により7年間幽閉される間に、亡兄に次ぎ王位を継承したヘンリーとの結婚計画が浮上。ヘンリーにとって兄の妻と結婚することは近親婚にあたり教会法で禁止されていたが、ローマ教皇の特別許可を得て結婚。その生活は歴代の妻たちの中で最も長く、24年ほど続いた。

6人の子どもを授かり、うち2人は男児であったが、成人したのは次女のメアリーのみ。健康な男児を授かる前にヘンリーが小間使いの侍女たちと愛人関係になり、その愛人のひとりであった2人目の妻のブーリンと結婚する為に離婚させられた。

【打首】アン・ブーリン

Anne Boleyn
1501年~1536年5月19日
英国の新興貴族ブーリン家の次女として生まれ、フランスに渡り、洗練された宮廷で3年間を過ごした。最初の妻であるアラゴンの侍女として英国宮廷にデビュー。そのフランス仕込みの魅力に惚れ込んだヘンリーがブーリン宛に書いた熱烈なラブレターが残っている。ヘンリーから愛人になるよう求められたが、愛人ではなく妃になることを望み、それを受けてヘンリーは離婚を許さないカトリック教会と決別。自らを頂点とするイングランド国教会(プロテスタント)を設立した。

結婚後、ブーリンは女児を出産したが(のちのエリザベス1世)男児には恵まれず、ようやく懐妊した男児を流産してしまうとヘンリーの怒りを買い、反逆・姦通罪などの罪を着せられ、斬首刑に処された。

【死亡】ジェーン・シーモア

Jane Seymour
1507年または1508年~1537年10月24日
アラゴンとブーリンに仕えた侍女であり、2人目の妻であるブーリンとは、はとこの関係であった。ブーリンが二度目の流産をした翌月、ヘンリーはシーモアに高価な贈り物をしており、ブーリンの処刑の翌日にシーモアとの婚約を公表。そのわずか11日後に結婚した。しかし待望の男児(のちのエドワード6世)を出産後、亡くなる。

男児を生んだため「ヘンリーに最も愛された妻」とされており、ヘンリーと一緒の墓に入ることを許され、葬儀が行われた唯一の妻だった。その墓碑には「新たな不死鳥を生むために死せる不死鳥ジェーン、ここに眠る。この希なる鳥のために哀れみ給え」と刻まれ、シーモアを讃えている。ヘンリーと口論すらしたことがないといわれるほど従順だったといわれる。

【離婚】アナ・オブ・クレーヴス

Anna of Cleves
1515年~1557年7月16日
現ドイツ出身の公女クレーヴスは、英国がカトリックから破門された後、プロテスタントの有力な王妃を見つけようとしていたため、政略結婚として招かれた。美しい妃を望んでいたヘンリーは、宮廷画家であったハンス・ホルバインに王妃候補であるクレーヴスの肖像画を描かせる。その絵姿を気に入ったヘンリーは躊躇なく結婚を決意。しかし、実際に本人と対面すると肖像画と違いすぎることに失望し、結婚6か月で婚姻無効を宣言。肖像画を手配した家臣は斬首に処され、ハンスは画家身分を剥奪、追放された。

一方で、クレーヴス自身は権力や名誉に執着することなく離婚に素直に応じたことからヘンリーに気に入られ、「王の妹」という高い身分と城や邸宅、高額の年金が与えられ、快適な余生が保証された。

【打首】キャサリン・ハワード

Katherine Howard
1523年~1542年2月13日
2人目の妻ブーリンの従妹。ハワードは幼少期より義理の祖母アグネスのもとで暮らしていたが、その目が行き届かない間に、音楽教師であったマノックスや、アグネスの秘書フランシスと関係を持ったとされる。その後、クレーヴスと離婚したヘンリーに見初められ、結婚することとなった。当時ヘンリーは49歳、ハワードは19歳であった。歴代の妻たちの中で最も若く魅力的だったハワードは「私の棘のない薔薇」と寵愛を受け、贅沢な食事やドレス、宝石など何もかもが与えられた。

しかし、お世辞にも貞淑とは言えず、かつての恋人であるトマス・カルペパーと関係を持ったことが広まると、両者は逮捕される。トマスの部屋からハワードが送った手紙も見つかり、婚姻前の関係も含めて摘発され、姦通罪などで斬首に処された。処刑の際、「王妃としてではなく、カルペパー(トマス)の妻として死にたかった」と発言したと伝えられる。その後議会では、「貞操を守らないことを明白に宣言」せずに王の妻となることを反逆罪とする法律が可決された。

【死別】キャサリン・パー

Catherine Parr
1512年~1548年9月5日
ヘンリーの最後の妻。聡明なパーは、アラゴンの侍女であった母親から熱心に教育を施された。ヘンリーと結婚するまでに二度結婚したが、いずれの夫にも先立たれている。その後宮殿に侍女として仕え始めたパーは、3人目の妻であるシーモアの兄、トーマス・シーモアと恋仲になるが、ハワードを斬首台に送り再び独身となったヘンリーの求愛を受ける。

愛する恋人との結婚を望むも「これは神から与えられた使命なのだ」としてヘンリーと結婚。晩年、足の腫瘍やひどい頭痛に悩まされていたヘンリーに、パーは妻というよりは介護者として寄り添い、最期を看取った。ヘンリーは自身の死後、パーが宮廷に残ることを望み、安定した暮らしを保証していたが、彼女は義息エドワード6世の即位を見届けると宮廷を去り、最愛の恋人トーマスと再婚。ヘンリーの逝去からわずか4ヵ月後のことであった。

楽曲リスト

1.Ex-Wives(全員)
2.No Way(キャサリン・オブ・アラゴン)
3.Don‘t Lose Ur Head(アン・ブーリン)
4.Heart of Stone(ジェーン・シーモア)
5.Haus of Holbein(全員)
6.Get Down(アナ・オブ・クレーヴス)
7.All You Wanna Do(キャサリン・ハワード)
8.I Don‘t Need Your Love(キャサリン・パー)
9.SIX(全員)
10.The MegaSIX(全員)

ミュージカル『SIX』公演情報(チケットなど)

【公式サイト】https://www.umegei.com/six/
【公式X(Twitter)】@sixthemusicalJP

 
ミュージカル『SIX』キャスト

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