劇団番町ボーイズ☆10周年!坪倉康晴×宮内伊織インタビュー『蚕は桑の夢を見る』で見せたい“成長”

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劇団番町ボーイズ☆坪倉康晴、宮内伊織

2024年で結成10周年を迎える「劇団番町ボーイズ☆」。現メンバー7名が集結し、久しぶりに劇団公演『蚕は桑の夢を見る』を上演する。卒業したメンバーがアフタートークにゲストとして参加したり、本公演で新たな道へと踏み出すことを決めたメンバーがいたりと、「劇団番町ボーイズ☆」の歩んだ10年という年月の現在地が、きっとこの公演で見えるだろう。

その中で、約5年前となる2020年1月に候補生から加入したのが坪倉康晴と宮内伊織だ。共に1997年生まれの27歳。同期で、普段から仲の良い二人に、公演のことや、番町ボーイズ☆に対する想いなどを聞いた。

(取材・文・撮影/エンタステージ編集部 1号)

劇団番町ボーイズ☆坪倉康晴、宮内伊織

目次

劇団番町ボーイズ、坪倉康晴、宮内伊織それぞれの10年

――劇団番町ボーイズ☆は10周年になりますが、お二人は2020年から参加の同期ですよね。10年前って、何されてました?

坪倉:二人ともまだ高校生だよね。自分は部活をしたり、勉強したり、アニメ見たりして・・・青春していましたね。

宮内:まだ2人とも、この業界に触れていなかったです。

――俳優になろうと思ったきっかけは?

坪倉:最初は興味本位でした。ちょっとやってみたいな、ぐらいの興味だったんですけど、始めてみたら楽しくて。僕、舞台を観に来てくださる人の反応を見るのがすごく好きなんです。やりがいを感じられるので。今は、この仕事がすごく好きですし、「この仕事でずっとやっていきたいな」と思っています。

宮内:僕は、高校生の時に病気で学校を休んだ時期があったんです。その時に、友達が週末によく映画に誘ってくれて、結構いろいろ見たのがきっかけになったのかなと思っています。お芝居をする方をやってみたいという気持ちは、そのあたりから意識し始めました。

――番町ボーイズ☆の候補生になった時のことは覚えていますか?

坪倉:覚えています!伊織と自分は、舞台『クローズ ZERO』の公演をやった時、初めてアンサンブルとして出演させていただいたんです。2人とも、右も左も分からない状況だったんですが、先輩たちがいろいろ教えてくださいました。とりあえず、言われたことをひたすら頑張るしか、最初はできなかったのを覚えています。

宮内:僕は、番ボのほかに「銀河団」というグループにも参加していたんですが、お芝居だけじゃなく、歌もダンスも全部が分からん!状態で。模索しながら、メンバーと絆ができてきたと思います。番ボの先輩たちには、お芝居についてたくさん教えてもらいました。最近は番町ボーイズ☆以外の作品も経験させてもらい、「芝居ってこういうことなのかな」ということを少しずつ考えられるようになってきたので、今回の10周年公演で、ここまで学んできた姿勢を先輩方にお見せできたらと思っています。

劇団番町ボーイズ☆坪倉康晴、宮内伊織

劇団番町ボーイズ☆ 同期という存在

――お二人は、同期としてお互いをどう見ていらっしゃいますか?

坪倉:ライバル心はみんなに対して持っているんですけど、伊織は同期だから“兄弟”みたいな感覚です。心の底からなんでも話せるし、相談もできる仲間です。でも、なれ合いじゃなくて言いたいことは言い合える。気を遣わないからこそ、一緒にいて一番楽なんですよね。

宮内:小さい悩みとか、自分で決めきれない時とかにも頼れるんですよね。「これ、どうしたらいいと思う?」って聞いて意見をもらったり。あと、康晴は自分から発信することに積極的に取り組んでいてすごいなと思っています。SNSとかもしっかり考えてやっているから。同期でなんでも相談できる相手でもあり、学ぶべきところがたくさんある、すごくありがたい存在でもあります。

――今回の公演は番町ボーイズ☆現メンバー全員で作る公演ですが、お二人はどんな想いを持っていらっしゃいますか?

坪倉:僕らは番町ボーイズ☆5年目ですが、久しぶりの本公演であり、番町ボーイズ☆にとって10周年の公演なので、卒業していったメンバーの皆さんの想いとかも、しっかりバトンとして受け取って成功させたいですね。

今回、結構キーになる役をいただいたんです。演出の松崎史也さんとも久しぶりにご一緒させていただけるのも楽しみですし、作品としてもぐっとくる作品なので、それを今の番ボ全員で、全力でぶつかっていくのがすごく楽しみです。

宮内:作品の内容としても、個人としての成長や番ボとしても真価が問われるなと思っています。番町ボーイズ☆として、お芝居に真剣に向き合ってきた歴史が10年分あります。ゲストとして来てくださる先輩方に、今の番ボも真摯に芝居に取り組んでいると感じてもらえるようにしたいです。

――今回の物語で、お二人が演じる役について少し教えてください。

坪倉:登場人物は全員兄弟で、僕は末弟の末葉という役を演じます。すごく無垢なんですけど、ある大きな“業”を抱えていて・・・。あまり深く語れないのですが、物語を大きく動かしていく存在です。

宮内:僕は、六男の睦という役です。気弱で兄からいいように使われてしまうというか・・・。優しいと言えば優しいんですけど、弱い人間だと思います。

――それぞれ、役の中に自分に近いものを感じる部分はありますか?

坪倉:個人的に結構似てるなって思ってます。僕、あんまり自分から意見とか言わないタイプなんです。意見するよりまず周りを見ちゃう。自分からいきたい気持ちもありつつ、ディスカッション中とかもタイミングを伺っちゃう。末葉は、自分から意見は言わないけど任されたら自分がやらなきゃ・・・ってなる子なので、ちょっと分かるなって思っています。

宮内:僕も近いものがあるなと感じています。自分の中の弱さってコントロールが難しくて。人間って弱いけど優しいし、優しいけど弱い。そのバランスが崩れることは誰しもあるし、自分もそういう時あるなって思うので。反面教師じゃないですけど、観ている方に共感と同時に学びのある役になればいいなと思います。

――お二人は最近ミュージカル『DREAM!ing~FUN!:C’est la vie~』で共演されましたが、番町ボーイズ☆外でご一緒されて何か違いを感じることはありました?

坪倉:僕はあんまり変わんなかったな~。このまんまでした。伊織って、人にめちゃくちゃ可愛がられるんですよ。先輩後輩問わず、誰にでも。懐に入り込むのもめちゃくちゃ上手い。それを即感じました(笑)。『DREAM!ing』も前回が第3弾で、ある程度カンパニーとして出来上がっている中に伊織は入ってきたんですけど、すんなり馴染んでいたので、さすがだなと思いました。

宮内:康晴も全然変わらなかったよ。康晴は、基本的にマイペース。「今はこれが課題」って自分の中で定めて、周りの声を取り入れながらそこに向き合い続けてる。ストイックなところは、どこへ行っても変わらなかったですね。

――番町ボーイズ☆公演として集まった時の空気感は?

坪倉:みんな、人としてのスタンスは変わらないよね。多分、カンパニー「番町ボーイズ☆」としての独特の空気は生まれると思います。

宮内:そうだね。

坪倉:番町ボーイズ☆としての本公演は久しぶりですけど、男だけの部活のような独特な、全員で肩組んでやっていく感じはちょっと特別なものがありますね。

劇団番町ボーイズ☆坪倉康晴、宮内伊織

自分たちにとって“欠かせない場所”――それが劇団番町ボーイズ☆

――では、お二人にとって「番町ボーイズ☆」はどういう存在ですか?

坪倉:そうですね・・・。さっき、ライバル心はみんなに持ってるって言ったんですけど、それは番ボのメンバーに対しても同じなんですね。こうして久々に番ボの公演を一緒にやって、みんなのスキルとか実力がレベルアップしているのを肌で感じたら、自分の中に焦りが生まれると思いますし。帰る場所であり、自分として、上がっていくのに“欠かせない場所”だなと思いますね。

宮内:僕は、仲のいい学校のクラスみたいなイメージが一番近いです。学んでいく場所の学友。番ボを離れて、違う現場で経験してきたことは、夏休み明けの見えない成長みたいで。経験したことを糧にして持ち帰りたいし、芝居で見せたい。そういう意味で、僕にとっては仲のいい学校のクラスって表現が一番近いと思います。

――10周年の番町ボーイズ☆、そしてお二人が見せてくださるお芝居を楽しみにしております。

坪倉:これまで先輩方が作ってきた番ボ、その上で僕たちが作る今の番ボを、僕たちの今できる力で見せられたらいいなと思うので、題材は少し重たい作品ではあるんですが、それだけに1人1人いろんなところで積んできた経験値や身につけたスキルが活きると思うので、全員で必ず成功させたいと思うので、ぜひ楽しみに劇場にいらしてください!

宮内:これまでの番町ボーイズ☆公演も素敵な作品ばかりでしたが、今回、10周年という想いがもう一つ乗っている分、よりすごい作品になると思っています。作品の内容からして僕はすごく演じるの難しいなと思うところもあるんですけれども、それも学びにして、この公演でもさらに成長して、僕たち番町ボーイズ☆の成長をたっぷり感じていただける作品にできればと思っていますので、ぜひ楽しみにしていてください。

劇団番町ボーイズ☆結成10周年記念公演『蚕は桑の夢を見る』公演情報

<上演スケジュール>
2024年7月25日(木)~8月4日(日) CBGKシブゲキ!!

<スタッフ・キャスト>
【出演】
神原一夜役:菊池修司/松島勇之介
神原影次役:堂本翔平
神原三鶴役:西原健太
神原幸四郎役:松島勇之介/菊池修司
神原研吾役:矢代卓也
神原睦役:宮内伊織
神原末葉役:坪倉康晴
※一夜役・幸四郎役を役替わり上演

【演出】松崎史也
【脚本】堀越涼(あやめ十八番)

公式サイト

【公式サイト】https://k.banchoboys5.com/s/n39/page/stage_202404
【公式X(Twitter)】@bancho_boys_5

 
劇団番町ボーイズ☆坪倉康晴、宮内伊織

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この記事を書いた人

ひょんなことから演劇にハマり、いろんな方の芝居・演出を見たくてただだた客席に座り続けて〇年。年間250本ペースで観劇を続けていた結果、気がついたら「エンタステージ」に拾われていた成り上がり系編集部員です。舞台を作るすべての方にリスペクトを持って、いつまでも究極の観客であり続けたい。

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