林一敬の天才探偵・神津恭介が舞台に参上!「正直、楽しみでしかない」『呪縛の家』最終公開稽古レポート

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林一敬の天才探偵・神津恭介が舞台に参上!「正直、楽しみでしかない」『呪縛の家』最終公開稽古レポート

2023年8月26日(土)に東京・サンシャイン劇場にて、ノサカラボ 神津恭介シリーズ『呪縛の家』が開幕する。初日前日に囲み取材と最終公開稽古が行われ、林一敬(ジャニーズ Jr.)、濱田龍臣、内海光司、片岡鶴太郎、野坂実(演出・構成)が登壇した。

本作は、世界の名作ミステリーを丁寧に舞台化するプロジェクト「ノサカラボ」が、高木彬光の推理小説・神津恭介シリーズの初の舞台化に挑むもの。『呪縛の家』は、明智小五郎・金田一耕助と並ぶ「日本三大名探偵」の1人と言われる「神津恭介」を主人公に書かれたシリーズの初期の作品で、天才探偵・神津恭介が新興宗教一族を襲う連続殺人事件に立ち向かう姿が描かれる。

林一敬の天才探偵・神津恭介が舞台に参上!「正直、楽しみでしかない」『呪縛の家』最終公開稽古レポート

出演に、主演の林一敬(ジャニーズ Jr.)、濱田龍臣、手島麗央(ジャニーズ Jr.)、入山杏奈、神志那結衣、関根優那、賀集利樹、福室莉音、岡田達也、内海光司、片岡鶴太郎(特別出演)といった幅広いジャンルから多彩な顔ぶれが集結している。

舞台の演出・構成はノサカラボ主宰の野坂実、脚本は須貝英が担当。音楽を「翼をください」や「虹と雪のバラード」の作曲をはじめ、映画『金田一耕助』シリーズの一つ『悪魔の手毬唄』の音楽を担当した村井邦彦、編曲や劇中曲は上野耕路が担当する。

林一敬の天才探偵・神津恭介が舞台に参上!「正直、楽しみでしかない」『呪縛の家』最終公開稽古レポート

囲み取材では、神津恭介を演じる主演の林が「約1ヶ月間、みんなで作り上げてきた『呪縛の家』という舞台をやっとお見せできる日が明日に迫っていて、正直、楽しみでしかないです。最後まで怪我なく、みんなで乗り切れたらと思っています」と挨拶。

神津恭介の親友で探偵助手的な存在である松下研三役の濱田は「もう明日ということで、作品を外骨格から作り上げて、どんどん綺麗な形に削り上がってきていると思いますので、綺麗に出来上がった部分を観ていただきたいです。そして、自分自身いろいろな学びがあった稽古だったので、それを活かした本番となる全公演を無事に走り抜けていきたいです」と意気込んだ。

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事件の舞台となる八坂村の開業医・菊川隆三郎を演じる内海は「この舞台ははミステリーで、そしてフーダニットになっていて、お客さんの皆さんも探偵気分になって犯人は誰だろうという謎解きの楽しさもあるので、そこも楽しんでもらいたいです」と本作の魅力をアピール。

続けて、林に対して、内海は「あと、主役の……誰だっけ?」と名前を忘れるボケをすると、林も「役名を忘れるのはいいですけど、名前は忘れないでください!」とツッコミを飛ばし、会場は爆笑に包まれた。改めて、林に対して内海は「林くんは舞台の経験はそんなにはないので、僕としてはちょっと稽古前からハラハラドキドキしていたんですけど、そこは野坂さんをはじめ、鶴太郎さんとか、濱田さんにもいろいろ助けてもらって、頑張っているので、その頑張りをぜひ観てあげてほしいです」と呼びかけた。

林一敬の天才探偵・神津恭介が舞台に参上!「正直、楽しみでしかない」『呪縛の家』最終公開稽古レポート

事件が起きる八坂村の新興宗教の教祖・卜部舜斎を演じる片岡は「私の役は、殺人の諸悪の根源で、この物語の核をなす舜斎という役です。この6月にも舞台(※まんが日本昔ばなし 舞台版『伝説・桃太郎~鬼の絆~』)をやったんですけど、その時にもイザナギという神様で、ここんところ非常に神がかっておりまして、ヨガをやってから何かそういう役が多くなってきております(笑)」と冗談を交えながら役柄を紹介。そして、見どころとして「ミステリーということで、舞台の仕掛けやギミック、これが非常に凝っております。このギミックを操るスタッフと我々演者との合一だと思っております。上質な推理劇を楽しみにしていただきたいと思います」と語った。

演出の野坂は、本作の演出について、「ミステリーとかって、ジャンル的に結構難しいんじゃないかとか、おどろおどろしいという印象があると思うんです。ですが、何の予備知識もなくふらっと入っていただいてもすごく分かるストーリーであり、難しい登場人物とかをすべて脚本の段階や映像でわかりやすく見せるように心がけております。なので、ふらっと入っていただいても、ミステリーの醍醐味を味わっていただけるんじゃないかと思います」と解説した。

林一敬の天才探偵・神津恭介が舞台に参上!「正直、楽しみでしかない」『呪縛の家』最終公開稽古レポート

頭脳明晰な美青年という神津恭介の役作りについて、林は「稽古を通して神津恭介により近づけたので大丈夫だと思います」と自信を覗かせると、林とコンビを組む濱田は「松下と神津の関係性や、今までもたくさんの事件を解決してきた2人だからこそできる掛け合いというか、お互いの信頼関係が織りなしていくところも描かれていると思うので、そういう部分で頭脳明晰な神津とそんなに頭脳明晰じゃない松下というこのコンビだからこそできる表現というのもたくさんあると思います」とコンビ感を見どころとして挙げた。

稽古でも、話し合いを重ねて盛り上がっていたという林と濱田。その2人を含めた若手キャストを片岡や内海が優しく見守っていたという。そんな内海に対して、林が「稽古がないオフの日に、不安だったので、稽古場を開けていただいた日があったんです。そうしたら、内海さんが来てくださったんです」とエピソードを披露すると、内海は「それ言うなよ。でも、ここの話しは太い字で書いておいてください!」と会場のメディアへ呼びかけて笑いを誘った。

林一敬の天才探偵・神津恭介が舞台に参上!「正直、楽しみでしかない」『呪縛の家』最終公開稽古レポート

その林について、内海は「前回の舞台は主演だったらしく、最近、調子に乗っているんですよね」といじると、林は「乗ってないです!」と即答。会場が笑いに包まれる中、内海は「でも頑張っていて、稽古場でも日々、神津恭介らしくなっていくのを見ると心強いですよ」と林を讃えた。

同じくベテランキャストとして若手キャストを見守っていたという片岡も「神ですからね、優しく見守っておりますよ」と微笑むと、林に対して「最初はちょっと心配はしたんですけど、日増しに良くなっていて、初日にはキチッと合わせてくるのがジャニーズの力だと思いますよ」と褒め称えた。さらに、神の言葉を求められた片岡が「絶対に成功いたします。ご覧ください」と役柄らしい厳かな雰囲気で告げると、林と濱田もその言葉に頭を下げて、会場から笑いが起こった。

囲み取材の終盤には、本作が「豊島区協力のまちづくりプロジェクト 池袋ミステリータウン」とタイアップすることが発表された。江戸川乱歩の作家デビュー100周年となる2023年を機に、10以上の体験型ミステリーアトラクションを池袋各所に展開し、池袋をミステリーの聖地とすることを目的としたプロジェクト。“ミステリータイムズ社”というミステリーを専門に取材する架空の新聞社に、林演じる神津恭介が同社の顧問探偵に就任し、池袋ミステリータウンのアトラクションに挑戦して、その様子を双方の公式サイトやSNSにて配信していく予定となっている。

その紹介が行われているさなか、ミステリータイムズ社の関係者が囲み取材に登場し、林演じる神津恭介に顧問探偵への就任を依頼。林も快諾して、ガッチリ握手を交わす一幕もあった。

最後に、林は「約1ヶ月間、挑戦をいろいろして、悩んで、みんなで作り上げた舞台です。終始、目が離せないシーンもたくさんあるし、最後まで本当に何があるか分からない舞台なので、ぜひ観に来てください」と会見を締めた。

最終公開稽古で公開されたのは、二幕三場の途中から四場のシーン。事件がすでにいくつか起きていて、神津と松下のコンビが怪しいのは誰かと事件を整理する場面だ。舞台セットは、製作発表会で野坂が語った「豪華絢爛という意味で採算を度外視して、美しいものを多分にしていく」という言葉が、中央に大きな盆を配した回転舞台や、紅葉が彩られた美しい紗幕などからも見て取れる。

そこにたたずむ神津恭介。林が演じる神津は、頭脳明晰で美青年という形容どおりにたたずまいがすごく絵になる。そして、冷静沈着な神津との対比となるアクションの大きい松下を演じる濱田が、林との名コンビ感を短いシーンでありながらも発揮していた。

そこに神津と松下の事件の振り返りから、次々とキャラクターたちが登場し、一体誰が犯人なのかとドキドキするシーンを公開。加えて、囲み取材で語られた仕掛けやギミックの一部も披露され、ミステリーらしさの片鱗をうかがわせる最終公開稽古となっていた。

林一敬の天才探偵・神津恭介が舞台に参上!「正直、楽しみでしかない」『呪縛の家』最終公開稽古レポート

ノサカラボ 神津恭介シリーズ『呪縛の家』は、8月26日(土)から9月3日(日)まで東京・サンシャイン劇場、9月16日(土)・9月17日(日)に福岡・キャナルシティ劇場、9月21日(木)から9月24日(日)まで大阪・サンケイホールブリーゼにて上演。

池袋ミステリータウンの詳細については公式サイトを参照。また、舞台オリジナル謎解きイベント「華麗なる予告上の謎を解け~第二の神津恭介を探せ~」も9月3日(日)まで開催中。

(取材・文・撮影/櫻井宏充)

目次

神津恭介シリーズより『呪縛の家』公演情報

上演スケジュール

【東京公演】2023年8月26日(土)~9月3日(日) サンシャイン劇場
【福岡公演】2023年9月16日(土)・9月17日(日) キャナルシティ劇場
【大阪公演】2023年9月21日(木)~9月24日(日) サンケイホールブリーゼ

スタッフ・キャスト

【演出・構成】野坂実
【脚本】須貝英
【音楽】村井邦彦、上野耕路
【原作】高木彬光「呪縛の家」(光文社文庫)

【出演】
林 一敬(ジャニーズJr.)/濱田龍臣 手島麗央(ジャニーズJr.)/
入山杏奈 神志那結衣 関根優那 賀集利樹 福室莉音
岡田達也/内海光司/片岡鶴太郎(特別出演)
太田秀介 東井隆希

あらすじ

大伯父の舜斎と三人の又従妹が奇怪な死を遂げる予感がする。できるなら神津さんと一緒に来て欲しい・・・。旧友の卜部鴻一からの手紙を受け、松下研三は八坂村を訪れる。 その旅の途中で怪しげな男と出会い、「今宵、汝の娘は一人、水に浮かびて殺さるべし」という卜部家への予言を告げられる。
その夜、舜斎の孫娘のひとりが浴槽の中で死体となって見つかった。
この事件を発端に連続殺人の幕が開く。
はたして神津恭介はこの凶事の連鎖を止めることができるのか・・・。

舞台オリジナル謎解きイベント「華麗なる予告上の謎を解け~第二の神津恭介を探せ~」情報

開催期間

2023年7月22日(土)~9月3日(日)

開催場所

池袋サンシャイン通り周辺

謎解きキット配布場所

池袋wacca1F入り口、サンシャイン劇場、サンシャインシティ内、他予定

参加費

無料

公式サイト

【公式サイト】https://nosakalabo.jp/kamizu-01/
【公式Twitter】@kamizu_stage

【池袋ミステリータウン公式サイト】https://mysterytown.jp







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この記事を書いた人

演劇、海外ドラマ、映画、音楽などをマルチに扱うエンタメライター。エンタステージ立ち上げからライターとして参加し、小劇場から大劇場のストレートプレイにミュージカル、2.5次元、海外戯曲など幅広いジャンルにおいて演劇作品の魅力を日々お伝えしています!

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