田中圭と栗山民也のタッグで『夏の砂の上』複雑な家族の心情を細やかに描く

2022年2月21日2024年8月1日

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2022年11月に、舞台『夏の砂の上』の上演が決定した。本作は、劇作家・演出家の松田正隆が、生まれ育った長崎を舞台に、家族の中に渦巻く複雑な心情を細やかに描いた作品。今回は、栗山民也の演出で、田中圭、西田尚美、山田杏奈らが出演する。山田は、これが初舞台となる。

『夏の砂の上』は、1998年に初演され、2003年から2004 年にかけて再演された（いずれも青年団、平田オリザ演出）。職を無くし妻に家出される主人公と、彼を取り巻く人々の心情を映す何気ない会話で綴った名作として、1999年読売文学賞戯曲・シナリオ賞を受賞した。

『夏の砂の上』は、2022年11月に東京・世田谷パブリックシアターにて上演予定。兵庫、宮崎、愛知、長野にてツアー公演の予定あり。

あらすじ

ある地方都市、坂のある街。
坂にへばりつく家々は、港を臨む。
港には錆びついた造船所。
夏の日。セミも暑がる午後。
造船所の職を失い、妻・恵子に捨てられた小浦治のもとに、家を出た恵子が現れる。恵子は 4 歳で亡くなった息子の位牌を引き取りに訪れたのだが、治は薄々、元同僚と恵子の関係に気づいていた。
その時、治の妹・阿佐子が16歳の娘・優子と共に東京からやってくる。阿佐子は借金返済のため福岡でスナックを開くと言い、治に優子を押し付けるように預けて出て行ってしまう。
治と優子の同居生活が始まった･･･。