【ジャンフェス振り返り】舞台「鬼滅の刃」 小林亮太、植田圭輔、矢崎広 が語った創作の熱

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【ジャンフェス振り返り】舞台「鬼滅の刃」 小林亮太、植田圭輔、矢崎広 が語った創作の熱

昨年末、開催された「ジャンプフェスタ2023」 。毎年、イベント内では集英社「週刊少年ジャンプ」をはじめとするジャンプ関連コンテンツの舞台化に関する振り返りと新作公演情報などが発表される。株式会社ネルケプランニングのトークステージでは、今回も様々な“ここだけ”トークが展開された。その一部をご紹介する。

本記事では、3月8日(水)に最新作のBlu-ray&DVDの発売が控える舞台「鬼滅の刃」のトークステージの模様をお届け。イベントには、竈門炭治郎役の小林亮太、我妻善逸役の植田圭輔、煉 獄杏寿郎役の矢崎 広が登壇し、MCの鎌苅健太のもと、作品を振り返った。

小林と植田は、「ジャンプフェスタ2021 ONLINE」ぶりの同作でのジャンフェス参加だが、当時は無観客・オンライン開催のみだったため、「皆様と直接お話できる場は久しぶりで。やっぱり、賑わってるジャンフェスっていいですね」と小林。

植田は「昨日(12月16日)は小林亮太くんの誕生日でしたからね。記念すべきタイミングで、またご一緒できてよかったなと思います」と、毎年、ジャンフェスの開催時期と近いタイミングで誕生日を迎える小林をさりげなく祝った。

そして、矢崎は初めてのジャンフェス参加。「役者を志す前の、山形の田舎にいた僕に教えてあげたいです。おい、ぴろし!あのジャンプの祭典に出ているぞ!って」と喜んでいた。

トークステージでは、2021年夏に上演された「其ノ弐 絆」と「其ノ参 無限夢列車」の映像を交えながら、それぞれの作品を振り返るトークが行われた。

まず「其ノ弐 絆」では、事前に俳優陣が選んだ場面を紹介。「戦いの中、過去の辛いことを思い出しながら・・・という、善逸としてとても大事なシーンです」と、植田が選んだのは、善逸が初めて霹靂一閃・六連を打つシーン。

作・演出の末満健一からは「スピード感、稲妻感を出したい。左右の移動をなるべく速くしてほしい」というオーダーがあったそうで、「善逸は、表現的に抜刀を見せられないので、そのステップで身軽さを表現したんです。でも、(※八百屋舞台だから)山登りが大変だった(笑)」と振り返った。
※ステージ奥から客席にかけて床に傾斜がついている舞台

矢崎は、そんな植田の格闘を「素晴らしかったですよ。出演者としてもびっくりするぐらい、素晴らしい完成度でした。霹靂一閃・六連は其ノ参でも出てくるんですが、その表現がパワーアップしているので見どころです」と、傍で見ていたからこそ感じるものを語ってくれた。

続いて、矢崎が選んだのは、始めて柱が全員集合するシーン。「ステージの奥から現れるんですけど・・・出ている時もそうでしたが、今観ても鳥肌が立ちます。柱が全員揃うのは、物語上でもこの柱合裁判の場面が最初で最後なので、本当にテンションが上がりましたし、柱って『こういう存在』なんだと思わされましたね」と矢崎。

また「其ノ弐は、それぞれの柱がどういう人物なのか詳しく分からないまま進んでいくんですよね。其ノ弐で受けた印象を、其ノ参でどう変えようかなともすごく考えました」と語った。

このシーンは、小林と植田の中でも印象的だった模様。植田は「僕自身も『鬼滅の刃』の一ファンですが、柱合裁判の場面は誰もが楽しみにしてたと思うんですよ。演じる方も稽古をしている最中、その思いを背負いながらやっていたはずです。僕もやってる側の気持ちが分かるので」と、その重圧に共感を寄せた。

一方、小林は「この光景を皆さんは見れてたんや・・・いいな・・・」とこぼしつつ(このシーン、小林は柱を背に舞台のツラで前方を向いて芝居をしていた)、「やっぱりめちゃくちゃ素敵ですね。其ノ弐をご覧になった方から、柱合裁判のシーンが印象深かったと聞くことが多かったんですが、そりゃ残る!って思います」と頷いていた。

そんな小林が選んだのは、窮地に追い込まれた炭治郎が幼少期の走馬灯を見るシーン。「このシーン、別の方に炭治郎の幼少期を演じていただいて、お父さんもいて・・・。違う表現の仕方もあったと思うんですが、炭治郎を演じる上で、視覚として自分の目で見ることができたのがすごく大きくて。心の救いであり、助けてもらっていた感覚があります」と、内側の心の動きを教えてくれた。

また、3人がこぞって推していたのが、炭治郎と那田蜘蛛山の鬼・累(阿久津仁愛)との最後の戦い。この場面は、音楽との音ハメも効果的に使われている。「舞台ならではの音楽の流れや繋がりを、映像で観ていただく時も感じてもらえたら」と小林。

さらに、矢崎が「炭治郎を演じている小林亮太自身も、ずっと役と向き合い、最善のものとなるよう戦い続けているんですよ。その姿がすごく役とリンクしていて、本当に限界を突破した中で技を生み出したんだという説得力がものすごかったです」と讃えると、小林は「折れた刀で殺陣をすることって、あまりないと思うんですが、リーチがないからその分運動量が上がるんです。スタッフさん含め、座組全体に助けられていました」と恐縮。その姿に、植田は「彼は本当に炭治郎です」と太鼓判を押していた。

そして話題は、「其ノ参 無限夢列車」へ。今回のジャンフェスでは、会場に実際に舞台で使われた無限列車のセットが展示されていたため、「懐かしいと同時に、公演をやろうと思ったら今すぐにでもできそう」「さっき台詞を思い出そうとしてみたら、ほとんど覚えてました」と、一同のテンションも上がる。

この無限列車の中で、炭治郎たちと煉獄杏寿郎は再会するのだが、その最初のシーン、煉獄杏寿郎が弁当を「うまい!うまい!」と勢いよくかきこむ場面が印象的だ。この「うまい」の言い方にこだわりを感じたという鎌苅に、矢崎は「めっちゃありました。煉獄杏寿郎を象徴する台詞の一つだと思うので、快活な人物であることを示そうと思っていました」と、込めた意図があったと回答。

さらに「運動量がすごいことになるのは覚悟していたんですが、改めて演じてみて、煉獄杏寿郎という男は、運動量以上のものを背負って戦ってるんだって驚愕しました」と、役と向き合う中で見えてきたものがあったと語った。

また、「其ノ参」の冒頭、魘夢(内藤大希)のソロから群唱につながっていくのも、鳥肌モノだった。しかし、実はあのシーンはもともと台本にないものだったそう。「稽古場で、末満さんがいきなり『大希、歌ってみ?』って言って、それであのシーンが生まれました」と小林。一同、内藤の歌声を大絶賛だった。

技の表現についても、3作目ならではの変化があったという。小林は「3作やってきたからこそ、分かることがありました。例えば、水の呼吸をどういう足運びでやるのか。他の作品をやってる時にも、これあの型に使えるんじゃないかな?といった発見も。3作分の時間をかけてきたからこそ気づけることがありました」。

矢崎も「僕は今回、結構意見を出しながらやらせていただきまして。例えば、炎の呼吸の壱ノ型『不知火』も、媒体によって、またちょっとずつ表現方法が違っていて。舞台では、どういう不知火にしようかと、話し合いながら創っていきましたね」と、創作の裏側を明かした。

そして、たどり着く煉獄杏寿郎の壮絶な最期。猗窩座(蒼木 陣)と共に、肉体を駆使した殺陣に挑んだ矢崎だが、演じる上では常々「煉獄杏寿郎はどう戦うだろう」と考えていたという。「煉獄杏寿郎はどう避けるだろう?どういう鋒の出し方をするだろう?ダイナミックに動きたいけれど、速さを求めて動きがちっちゃくなってしまうのも違う。大きく大きく、どう豪快に戦っていけるか。姿勢をはじめ、元々の自分の殺陣の型ではない煉獄杏寿郎としての動きを研究しながらやっていました」と振り返った。

これに、植田は「(煉獄杏寿郎の最期は)善逸が見ることのできなかった景色なんですよ。でも、役者の植田圭輔としては、煉獄さんがどう命を賭したのか見ている。僕が見たその様子は、お芝居なんだけど、広くんが演じる煉獄さん然り、陣が演じる猗窩座然り、役を超えた人間がその場で戦っている。稽古場も本番中も、その場面に出演していないキャストたちのラストシーンへの食い入り方は、半端なかったです」と手放しの称賛を送った。

そして、小林は「稽古場で、その殺陣のシーンをやった時に、涙が出そうってなって。炭治郎として、いつか絶対にこのエピソードはやりたいと思っていました。でも、近づくにつれて、自分がついていきたいと思った人を亡くすというしんどい物語を自分はやれるかなって不安になることも。でも、稽古を重ねて、本番を迎えて、お客様が観てくださって、矢崎さんが演じる煉獄さんが、圧倒的に“人間”として僕の中に入ってきたんです。だからこそ、できた物語だったと思います」。実際に同じ事務所の先輩後輩でもある矢崎と小林。普段から何かと相談をすることもある間柄ということも相まって、より深い感情が生まれたようだ。

最後に、矢崎は「この作品は、よくここにこの役者を!っていうピースのはまり方が本当に素晴らしいと思っていて。煉獄杏寿郎の戦いも、蒼木 陣くんが演じる猗窩座とじゃなかったら成立しなかったですし、亮太がいてこそ、だと思います。これからも、舞台「鬼滅の刃」を応援していただければと思います」と挨拶。

植田は「日本のみならず、世界中で愛されている作品を、人間がやることにものすごい責任を感じながら、演じさせていただきました。こんなご時世ですが、全公演無事に完走できたことも素晴らしいことだったなと」とコメント。

小林も「役者人生の日はまだまだ浅いですけど、でも、こういった作品にこの先どれだけ出会えるだろうかとも思います。そう思えるのは、一緒に舞台に立ったキャスト、支えてくださったスタッフさん、そして観に来てくださったお客様の応援があったから。これからも、この作品を大事にしていきたいですし、映像として公演が残っているので、皆様にも舞台「鬼滅の刃」を愛してもらえたら嬉しいです」と締めくくった。

熱く燃えた日々から、少し時間が経ったから語れること。振り返りは、思っていた以上に深い内容となった。今後の舞台「鬼滅の刃」の展開にも注目だ。

なお、舞台「鬼滅の刃」其ノ参 無限夢列車のBlu-ray・DVDは、3月8日(水)に発売開始。店舗別購入特典あり(アニメイト・ufotable・Amazon.co.jp【Amazon.co.jp限定】商品のみ対象)。

アニメイトの購入はこちら▼
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DVD:【DVD】舞台 鬼滅の刃 其ノ参 無限夢列車 完全生産限定版 ANIPLEX+・アニメイト・ufotable限定版セット

目次

商品情報

舞台「鬼滅の刃」其ノ参
無限夢列車
2023年3月8日(水) 発売

完全生産限定版

<Blu-ray>
¥10,780(税抜価格¥9,800)/ANZX-10248~10249
【ディスク2枚組(本編BD+特典映像DVD)】
<DVD>
¥9,680(税抜価格¥8,800)/ANZB-10248~10249
【ディスク2枚組(本編DVD+特典映像DVD)】
収録内容

<本編映像>公演本編の模様を収録
<特典映像>メイキング&バックステージ映像 ほか

特典内容

<完全生産限定版>
■三方背ケース ■デジジャケット仕様 ■特製ブックレット

ANIPLEX+・アニメイト・ufotable限定セット

<Blu-ray>
¥11,330(税抜価格¥10,300)
【完全生産限定版[BD]+特典DVD】
<DVD>
¥10,230(税抜価格¥9,300)
【完全生産限定版[DVD]+特典DVD】

特典DVD収録内容

・緊急参集!!其ノ参 無限夢列車 公演振り返りビジュアルコメンタリー
・大千穐楽全景映像

※ANIPLEX+・アニメイト・ufotableの特典DVDの内容は同一




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