山本耕史「みんなかっこよくてキラキラ」『太平洋序曲』”決起集会”開催


ミュージカル『太平洋序曲』“決起集会”プレス会見が2022年12月6日(火)に東京都内で行われ、山本耕史、松下優也、海宝直人、廣瀬友祐、ウエンツ瑛士、立石俊樹が公演への思いを語った。

本作は、梅田芸術劇場と英国メニエール・チョコレート・ファクトリー劇場が共同制作するミュージカルで、ミュージカルの巨匠と呼ばれたスティーヴン・ソンドハイムの作詞・作曲により、1967年にブロードウェイで初演された意欲作。今回は、演出をマシュー・ホワイトが担当し、江戸時代末期の日本が鎖国を解き、開国し、西洋化へと向かう激動の過程を描く。

物語全体を俯瞰しながら進行する狂言回し役山本と松下、浦賀奉行としてペリーとの交渉に臨み、次第に西洋文化に傾倒していく香山弥左衛門役を海宝と廣瀬、流れ着いた米国から帰国し、日本が開国に向かう中で武士道に目覚めるジョン万次郎役をウエンツと立石がそれぞれWキャストで演じる。

主要キャスト6人が集まるのはこの日が初めてということもあり、山本は「みんなかっこよくて、キラキラしていて、この中に混ざっちゃっていいのかなと思います。僕はだいぶ年齢が上だから」と苦笑いで明かす。自身の役柄については「今回は役名が狂言回しというのが面白い。それを逆手にとって面白くやれそうな気がします」と語り、「僕もこれだけの大作は久しぶりなので、初心に返った気持ちで頑張りたいと思います」と気合いを入れた。

松下は、狂言回しという役どころについて「ステージ上で大半を過ごし、たまには誰かを演じたり、カメレオンみたいな存在」と話し、「とにかく出ているシーンが長く、台詞量がとてつもなく多いので頑張りたい。組が固定ではなく、色々な方とお芝居ができるのでそれを楽しみに稽古に励みたいと思っています」と意気込んだ。

海宝は「黒船を追い出せという無茶な大役をおつけられて、奮闘しながらトンチや知恵を使って役割を果たして出世していくキャラクター」と香山という役柄を説明し、「日本で上演することにとても意味がある作品。その時代を生きた人たちが何を感じるのかが面白い作品です。そんな作品を海外のクリエイターチームと作ることに意味を感じています」と語った。

また、廣瀬は「濃い登場人物が多い中、香山は至って普通の男。お客さんが一番感情移入できると思うので、寄り添えるような表現を目指していけたら」と思いを寄せた。

イギリスに留学経験があることから、日英合作の本作には「僕が留学で得た経験を生かせる場面もあるかもしれない」と話すウエンツ。役柄については「彼は本音だけでは生きていけない立場にいた人物なので、本音とはまた違う気持ちも交えて演じていこうと思います」と紹介し、「日本人から見た日本史や歴史の受け取り方とは違う側面が楽しめると思います。その中でしっかりと役を務められたら」と力を込めた。

そして、立石は「漁師から始まり、漂流して生きながらえたジョン万次郎は、生命力に溢れていて、偉大な人物。素敵な俳優さんたち、そして日英合作ということで刺激的な毎日なると思います。楽しみにしていてください」と呼び掛けた。

さらに、ミュージカルの魅力について聞かれると、山本は「お客さんが何かを感じている瞬間を僕らが感じられたらやっていてよかったと思う」とコメント。

松下は「皆さんの前で演じて、歌っている時の熱量が伝わっているというのを感じられた時は頑張ってよかったと思う瞬間」とし、海宝は「ダンスや音楽、オーケストラ、歌、芝居でキャラクターの心情をダイレクトに感じられるのがミュージカルの特徴。自分自身は大千穐楽を迎えて、カーテンコールが終わった後の瞬間がなんとも言えない寂しさや儚さがあり、だからこそ美しさも達成感もあり、大好きな瞬間」をあげた。

それを聞いた廣瀬は、頷きながら、「大千秋楽が終わり、着替えて、これだけ長い期間をかけて一緒の作品を作り上げたにも関わらず、お疲れ様と言って散っていく瞬間が好きです」と述べた。

そして、ウエンツは「台詞だけでは届かないものを音楽やダンスが届けてくれたり、歌にしたことでより深いものを届けられるのがミュージカルの魅力。幕が開いた瞬間、そこにお客さまがいてくださるのが嬉しい瞬間です」、立石は「人生は二度とない瞬間の連続ですが、舞台ではその瞬間をお客さんとキャストが、歌やお芝居、ダンスという表現の力を借りて一緒に過ごせることが魅力だと思います」とそれぞれが思いを語った。

ミュージカル『太平洋序曲』は、2023年3月8日(水)から3月29日(水)まで東京・日生劇場、4月8日(土)から4月16日(日)まで大阪・梅田芸術劇場 メインホールにて上演される。

(取材・文・撮影/嶋田真己)

ミュージカル『太平洋序曲』公演情報

上演スケジュール・チケット

【東京公演】2023年3月8日(水)~3月29日(水) 日生劇場
【大阪公演】2023年4月8日(土)~4月16日(日) 梅田芸術劇場 メインホール

スタッフ・キャスト

【作詞・作曲】スティーヴン・ソンドハイム
【脚本】ジョン・ワイドマン
【演出】マシュー・ホワイト

【出演】
狂言回し:山本耕史、松下優也(Wキャスト)
香山弥左衛門:海宝直人、廣瀬友祐(Wキャスト)
ジョン万次郎:ウエンツ瑛士、立石俊樹(Wキャスト)
将軍/女将:朝海ひかる

老中:可知寛子
たまて:綿引さやか
漁師:染谷洸太
泥棒:村井成仁
少年:谷口あかり
提督:杉浦奎介、武藤寛、田村雄一、中西勝之、照井裕隆
水兵:藤田宏樹
少女:井上花菜

公式サイト

【公式サイト】https://www.umegei.com/pacific-overtures/







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