あらすじ
エジプトのアレクサンドリア警察音楽隊が、イスラエルの空港に到着した。彼らはペタ・ティクヴァのアラブ文化センターで演奏するようにと招かれたのだった。しかし手違いからか、いくら待っても迎えが来ない。誇り高い楽隊長のトゥフィークは自力で目的地に行こうとするが、若い楽隊員のカーレドが聞き間違えたのか案内係が聞き間違えたのか、彼らの乗ったバスは、目的地と一字違いのベト・ハティクヴァという辺境の街に到着してしまう。
一行は街の食堂を訪れるが、もうその日はバスがないという。演奏会は翌日の夕方。食堂の女主人ディナは、どこよりも退屈なこの街にはホテルもないので、自分の家と常連客イツィクの家、従業員パピと店に分散して泊まるよう勧める。
トゥフィークとカーレドはディナの家に案内される。部屋でくつろいだ後、トゥフィークはディナの誘いで街をみて廻ることにする。レストランに入った二人は、音楽について語り合い、少しずつ打ち解けるが、ディナと関係を持つサミーと彼の妻が現れると、ぎこちない空気になる。
トゥフィークの筆頭部下のシモンとカマールは、イツィクの家に招かれる。義父のアヴラムは共に食卓を囲んでもてなすが、イツィクの妻イリスは、誕生日に見知らぬ人たちを連れてきた夫に不満が募る。おとなしい楽隊員を前に話は弾まないが、話題が音楽のことに向くと、ようやく場がなごんで来る。
カーレドは外に出ると、店の前で待ち合わせをしているパピに出くわす。パピは、友人ツェルゲルとその彼女アナに紹介されて、ジュリアと四人でデートをするのだ。カーレドは嫌がるパピに頼み込んで、一緒に街に連れ出してもらう。警備員にすごまれながらも、スケート場で遊びはじめる五人だが、女性に慣れていないパピは、ジュリアを泣かせてしまう。カーレドはパピの指南役となり、手取り足取り彼女を慰めさせる。
公衆電話の前では、彼女からの連絡をひたすら待ち続ける電話男が立っている。店の外では、楽隊員たちが、思い思いに音楽を奏でている。言葉も文化も異なる隣国の人間達が交わる一夜が、更けていく。
迷子になった警察音楽隊は、果たして演奏会に間に合うのだろうか?
公演情報
上演スケジュール
【東京公演】
2023年2月7日(火)~2月23日(木・祝)
日生劇場
【大阪公演】
2023年3月6日(月)~3月8日(水)
梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ
【愛知公演】
2023年3月中旬
刈谷市総合文化センター大ホール
出演
トゥフィーク(指揮者)役:風間杜夫
ディナ役:濱田めぐみ
カーレド(トランペット)役:新納慎也
イツィク役:矢崎広
サミー役:渡辺大輔
パピ役:永田崇人
イリス役:エリアンナ
ツェルゲル役:青柳塁斗
シモン(クラリネット)役:中平良夫
電話男役:こがけん
アヴラム役:岸祐二
警備員役:辰巳智秋
ジュリア役:山﨑薫
アナ役:髙田実那
サミーの妻役:友部柚里
カマール(バイオリン)役:太田惠資
警察音楽隊(マルチリード)役:梅津和時
警察音楽隊(チェロ)役:星衛
警察音楽隊(ウード)役:常味裕司
警察音楽隊(ダルブッカ)役:立岩潤三
スタッフ
【原作】エラン・コリリンによる映画脚本
【音楽・作詞】デヴィッド・ヤズベック
【台本】イタマール・モーゼス
【翻訳】常田景子
【訳詞】高橋亜子
【演出】森新太郎
ほか
主催
【東京公演】ホリプロ/TOKYO FM
【大阪公演】梅田芸術劇場
【愛知公演】メ~テレ/メ~テレ事業
公式リンク
公式サイト:https://horipro-stage.jp/stage/bandsvisit2023/
公式Twitter:@bvjp_tweet