2020年12月16日(水)東京・ザ・ポケットにて舞台『サイコーのパス』が開幕した。本作は西垣匡基の脚本・演出による、一通のメールから始まる物語。
出演者には喫茶店マスター役の鵜飼主水、とある女性を待つ男たちとして志村玲於(SUPER★DRAGON)、竹中凌平(ドリーヴス)、谷佳樹、土井一海、そして星波が名を連ねている。
(以下、演出やストーリーの内容に触れています)
物語は、山奥にある喫茶店にIT勤務の青年(竹中)が訪れるところから始まる。彼は、少しとっつきにくい性格であるもののマスターに促され、20年ぶりにある女性と待ち合わせていること、そして赤いセーターを目印にしていることを話す。
そんな中‟とある女性”を待つ、かつ赤いセーターを目印にした男たちが、次々と表れ・・・。
全くバラバラな面識のない男たちは、自分の待つ“とある女性”像をお互いに語る。そこで浮き彫りになる過去や性格。面識がないにもかかわらず、お互いにタイトル通りの“サイコーのパス”を出し合いながら、ストーリーはテンポよく展開していく。
責任感がある「お兄ちゃん」気質の三浦(谷)は、感情豊かな、泣き上戸なキャラクター。一部では関西弁を喋るシーンも。文字通り舞台を“かき回す”のは、かなりのアイドルオタク大野(土井)。全身全霊でアイドルを推す様は見ごたえがあった。
自分に自信たっぷりで女性好きのチャラ男・小林(志村)は、得意の身体能力を活かして随所で決めポーズを披露。最初から最後までさまざまな表情を見せてくれるのは、ある女性を演じる星波。ねこのように可愛らしく、女王様のように怖ろしいシーンも・・・?
物語の最後には、誰も予想できないであろうまさかの展開が待ち受けている。すべてを分かったうえで、もう一度観たい!と思わせるような、最後まで目の離せない舞台であった。
公演情報
2020年12月16日(水)〜12月20日(日) ザ・ポケット
【出演(五十音順)】
鵜飼主水
志村玲於(SUPER★DRAGON)
星波
竹中凌平(ドリーヴス)
谷佳樹
土井一海
【脚本・演出】西垣匡基
【公式サイト】http://www.39amipro.com/saiko/
(取材・文・撮影/エンタステージ編集部 2号)