76年の歴史を誇る劇団俳優座が、新作公演『火の殉難』のオンライン配信をバーチャルスタジオ運営、プロデュース事業などを行うCHET Productionと共同で実施することを明かした。
『火の殉難』は長年に渡り俳優座の俳優として活動し、 演出家としても信頼の厚い川口啓史と、 第25回テアトロ新人戯曲賞最優秀賞など受賞歴のある劇団チョコレートケーキの古川健が脚本を手がけたミステリーサスペンス。1936年二・二六事を題材に、当時の蔵相・高橋是清を通して描かれる、「君側の奸」と国家を動かす資本家や政治家を敵視した者たち、そして「殺された側」の家族の絆を描いた物語。
今回のオンライン配信は、文化芸術×デジタルのニューノーマルとして舞台芸術を担う俳優座が突破口となり、業界全体を引率していきたいという思いのもと実施される。
コメント紹介
◆岩崎加根子(劇団代表)
「演劇にたずさわるものの願い」
お客様と共に、愛を求め、楽しみや穏やかな安らぎをみつけたいと望むこと。人の生き方を考え、一念を貫き、熱き心を持って『共同芸術』に絶えざる精進を、おしまぬこと。
たとえ、人との関わり方が変わってもその場、その時を凌いで生きる「さま」を表現していく。その心を絶やさぬよう切にお願い申し上げます。皆さまのご支援、ご協力なにとぞよろしくお願い申し上げます。
◆谷部(劇団優座演技部)
演劇とは、 作品を通じて俳優とお客様が出来事をリアルタイムに共有する場のことです。
この度はコロナ禍の影響で、ご来場を危ぶむ声や社会的立場から自粛せざる得ないという声を日本全国から多数頂戴しました。ならば、劇団俳優座として出来ることはないか思考を重ねた結果、赤津君との縁により、今回の配信という選択をしました。まるで乾いたロウソクのように、辛い日常に疲弊したお客様の乾いた心へ寄り添い、そっと灯してあげることが、いま最も望まれる演劇の火であると私は確信しています。
◆赤津(CHET Group CDO)
映像と演劇の相性は良いと考えています。配信については、生で感じる役者の吐息や、劇場での臨場感を活かす工夫を盛り込む必要があり、なるべく純度の高い劇場体験を提供したいと考えています。しかし演劇の配信において、どのような映像演出が正しいのか、まだはっきりした答えは出ていないとも考えています。今回の挑戦は大きな試金石であり、その答えに近づくため最善を尽くしたいと思っています。
オンライン配信情報
配信プラットフォーム:ZAIKO、 LINE LIVE VIEWINGにて配信
◆ZAIKO
【販売開始】11月13日(金)18:00
【オンラインチケット】3,000円
【販売ページ】https://open-mic.zaiko.io/_item/333050
◆LINE LIVE VIEWING
【販売開始】11月18日(水)予定
【オンラインチケット】3,000円
【LINE LIVE VIEWING公式ページ】https://viewing.live.line.me/