『山崎育三郎 THIS IS IKU 日本武道館』が、2020年11月7日(土)に日本武道館にて開催された。このイベントは、ニッポン放送の番組から生まれた“山崎育三郎が考える究極のエンターテインメントショー”として、豪華ゲストとの一夜限りのコラボレーションで2018年、2019年と連続で開催。3回目となる今年は、ゲストに明日海りお、千鳥、森山直太朗、山口太幹を迎え、大いに盛り上がった。
山崎がこれまで出会ったエンターテイナーの中から「自分の人生」に影響を与えてくれた方の偉業に感謝を込めて、独自の目線で“賞”を授与する「IKU AWARDS 2020」。アワードの名にふさわしく、観客の多くもフォーマルな服装で訪れ、客席を華やかに彩った。
山崎は、日本武道館に真っ白な高級リムジンで登場。金のジャケットを羽織ったタキシード姿で、その手には薔薇の花が・・・。ステージに山崎が姿を現すと、会場から大きな歓声が上がり、イベントは幕を開けた。
山崎の歌った1曲目「TOKYO」では吹き上げ花火が上がり、色とりどりの照明が飛び交う。観客も思い思いのサイリウムを振り、楽しさが伝わっ てくる。2曲目「Get yourself」も、観客と共に楽しめる勢いのある楽曲で、山崎の呼びかけにより、観客と共に振り付けを一 緒に踊る場面も見られた。3曲目「I LAND」では、なんとダンサーがタップダンスを披露。その後のMCでは、この熱いパフォ ーマンスに触れ、山崎は息を切らしながら「この後のステージも楽しんで!」と観客にメッセージを送った。
そしてここからは、このイベントのメインとなる授賞式へ。最初の受賞者となったのは、「最優秀音楽賞」の森山直太朗。山崎とは、NHK連続テレビ小説『エール』で共演し、それをきっかけに12月に発売される山崎の新曲を森山が作詞作曲した仲である。コメントを求められた森山は、受賞の喜びを語りつつも「この賞が今いち何なのかわからないんですけど(笑)」と 会場の笑いを誘った。
山崎とのトークでは、2人の共演を振り返ったり、「山崎育三郎のI AM 1936」出演時の思い出話に花を咲かせたりと、2人の仲の良さが垣間見えた。そして、山崎に促され、森山が「愛し君へ」をギター弾き語りでしっとりと披露。さらに、山崎と森山2人でラジオで初共演時に歌唱した「さくら」をステージ上で熱唱した。
続いて、朝ドラ『エール』内でもそれぞれ歌うシーンがある「故郷」を熱唱。この2人があわせて同曲を披露するだけでも「豪華」の一言に尽きるのに、美しいハモリも利かせた歌声に観客はうっとりした表情を浮かべていた。さらに、山崎演じる佐藤久志の子ども時代を演じた山口太幹くんがサプライズで登場。
山口くんの特技が「ビートボックス」ということで、ステージ上で披露してもらうことに。あまりのクオリティの高さに 、山崎&森山2人が声を揃えて「嘘でしょ!?」と驚きの声をあげていた。続く「どこもかしこも駐車場」は、バンド編成での森山の独唱。歌い上げた後、「最後まで楽しんでいってください!」と観客に声をかけ、大きな拍手に包まれながらステージを後にした。
続いての受賞者としてステージに登場したのは、「最優秀お笑い賞」を受賞したお笑い芸人の千鳥。ノブも大悟も「直太朗さんの次って・・・」と苦い顔を見せるが、山崎のミュージカルを観に行ったなど、関係性を語る中でなんとコラボで漫才を披露する流れに。千鳥のお馴染み“クセがすごい”漫才に山崎が混ざると・・・「ミュージカルのクセがすごい!」に。
山崎の見事なビブラートを活かした「もりのくまさん」に、ノブのツッコミが炸裂。さらには、3人でMr.Childrenの「Tomorrow never knows」を歌うことになり、ここではノブが歌のクセのすごさを発揮。山崎の アドバイスを聞くなど何度もやり直しを重ね、フルバンドを入れての歌唱ではかなりの上達を見せ、上手く歌い切ったように見えていたが、だんだんとミュージカル調に染まっていき、最後は「ミュージカルのクセがすごい!」というノブのツッコミで 締めくくった。
続いて登場したのは、「最優秀トップスター賞」を受賞した元宝塚歌劇団花組トップスターの明日海りお。宝塚時代に演じ、来年も主演を務めるミュージカル『ポーの一族』の楽曲「哀しみのバンパネラ」を、重低音も使い華麗に歌ったかと思えば、今年流行の「香水」を軽快なJ-POPのリズムに乗せて、笑顔を浮かべながら山崎とコラボで歌唱した。
その後「世界の王」「闇が広がる」へと続くのだが、この「闇が広がる」はミュージカル『エリザベート』の楽曲。明日海は宝塚でトート役を演じたが、山崎も今年、このトート役を演じる予定だった(※新型コロナウイルスにより全公演が中止)。2人の重く響く歌声に包まれる会場、そして奇跡のトートコラボに観客は息を飲むのも忘れて見入っていた。
最後の受賞者としてステージに登場したのは、なんとこの賞を設立した山崎自身。代わって千鳥の2人がプレゼンテーターを務め、山崎を呼び込むのだが、その前に流れた山崎の紹介VTRに「自分の時だけたいそう(な演出)やなぁ!」とのツッコミが。受賞することをまるで予想していなかったような表情で、「まさかこんな賞を受賞できるとは・・・!」という白々しいコメントを発する山崎に、千鳥から「とんだ茶番に付き合わされている」というクレームが入る。
そんな山崎が披露したのは、「僕こそ音楽」と「最後のダンス」。どちらも山崎が出演したミュージカルの楽曲で、思い出深いと話す。ムードたっぷりに歌う様子は、まるでミュージカルの1シーンそのもの。山崎が醸し出す世界観に存分に浸ったところで、本編は幕を閉じた。
アンコール1曲目は夏の全国高等学校野球選手権大会の歌「栄冠は君に輝く」。これは朝ドラ『エール』にて、山崎演じる佐藤久志が甲子園のマウンドに上がり、歌った曲だ。森山、千鳥、明日海、山口くん、冒頭で登場したモノマネ芸人・JPが ステージに登場し、この日の出演者全員で大合唱した。
ゲストがステージを降りたところで、山崎はアンコール2曲目となる「Wonderland」を披露。観客の手拍子に乗せて、ノリノリ でステージの端から端まで動き、隅まで歌声を届けた。Wアンコールとして最後に歌うこととなったのは、12月2日(水)発売の新曲「君に伝えたいこと」。作詞・作曲を森山が手掛けた曲で、山崎は情緒たっぷりに歌い上げ、最初から最後まで山崎らしさ 溢れる“究極のエンターテインメントショー”は、感動で幕を閉じた。
※本公演はソーシャルディスタンス確保のため会場定員数の半分のキャパシティで実施するなど、新型コロナウイルス 対策を万全の上で行われた
なお、ニューシングル「君に伝えたいこと」(初回盤CD+DVD/通常盤CD)が12月2日(水)に発売。作詞・作曲を手掛けたのは森山であり、『エール』のメイク室での会話をきっかけに、2人が意気投合し出来上がった楽曲だという。大切なものへの決別と感謝の旋律 を森山が紡ぎ、山崎がその甘くも切ない歌で表現する、珠玉のバラードだ。
この新曲発売を記念したオンラインイベントの開催も決定。歌のパフォーマンスとトークに加え、イベント内限定で「君に伝えたいこと」Music Videoのアザーテイクが特別に公開される。また参加者限定企画で、貴方が“ありがとう”と伝えたい大切な人へのメッセージを紹介するなど、オンラインならではの「君に伝えたいこと」企画が目白押しだ。
山崎育三郎 New Single「君に伝えたいこと」発売記念プレミアムイベント
「君に伝えたいこと」-オンライン-
【日時】2020年12月6日(日)
第1部 12:00/第2部 14:00/第3部 16:00
※各回、限定300名
【イベント内容】ミニライブ&プレミアムイベントならではのトークショー、ほか
※イベントや参加方法などの詳細は公式サイトにてご確認を
【公式サイト】http://www.ken-on.co.jp/1936/
【ユニバーサルミュージックサイト】http://www.universal-music.co.jp/yamazaki-ikusaburo/
(取材・文・撮影/オフィシャル提供)