アミューズの若手俳優たちによる劇団プレステージ第10回公演『Have a good time?』東京公演が、2015年8月12日(水)紀伊國屋サザンシアターで開幕。ユニット結成から10年、満を持しての大阪、東京ツアー公演に全力で挑む彼らのステージに注目だ。
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10年目を迎えた劇団プレステージの記念公演『Have a good time?』。“赤字になったら即解散”という厳しい条件のもと、小劇場での公演を着実に重ね、今年2月に上演された前回公演で観客動員数5000人を突破した彼ら。今回、満を持しての初大阪、東京ツアーに選んだのは、2012年に上演した人気作の再演。演出には、「空想組曲」のほさかようを迎えた。
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売れない5人組C級アイドルの「東京オードル」は、デビューから10年。何度も名前やコンセプトを変えてデビューを繰り返し、完全に方向性を見失っていた。メンバーの年齢も30歳を過ぎ、いまだに健康ランドのステージで営業ライブの日々に、アイドルとしての潮時を考えていた5人。だが、苦楽を共にしてきた事務所の社長兼マネージャーの柴田の、「みんな喜べ、今回は大丈夫だ。俺を信じろ!」というお決まりのセリフに乗せられ、“最後の賭け”に出る。
マネージャー柴田の新たな秘策とは、「東京オードル」が韓国で整形し、韓流アイドル「リバース」として再デビューすること。言われるままに韓国へ飛び、まったく別人の容姿に変身してしまった5人。帰国した彼らは、柴田の狙い通り、あっという間に人気を集めていく。柴田は新たに現場マネージャーの桃山(城築)を付け、人気韓流アイドル「リバース」として大忙しの日々をスタートさせる。想像以上の人気ぶりに喜んでいたメンバーたちだが、リーダーの光男は次第に違和感を感じるようになっていくのだった…。
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さえないアイドルだった「東京オードル」のメンバーと、整形後の「リバース」のメンバーは別の人物が演じているのが見どころ。見た目の変化はもちろん(誰がどの役を演じているかは劇場でチェック!)、妻と息子がいるメンバーや、年齢を隠しつつも人気アイドルとして次々に夢を実現していく彼らの姿と並行し、過去の「東京オードル」時代のエピソードをコメディータッチで見せながら、成功を手にしたかげで“大事なもの”を見失うメンバーたちの変化を繊細に描き出している。「リバース」の照明を駆使したクールなダンスシーンにも注目だ。
思いつきでメンバーを振り回しながらも、苦楽を共にしてきた豪快キャラの柴田とメンバーとの関係も、人気とともに変化が訪れる。同じ夢に向かっていたはずの柴田と光男の想いがすれ違い、柴田がひとり思い悩むシーンは共感を誘う。さらに、下積み時代から応援するファンのカホ、メンバー秀三の母とメンバーたちとの交流もなんともほほえましい。
果たして「リバース」は秘密を抱えたまま上を目指していけるのか…?“大事なもの”を再び取り戻すことができる?奇しくも劇中のメンバー同様、結成10年目という共通点を持ついまの劇団プレステージだからできる、どこか実際のかれらを彷彿させる。自分たちらしく夢を追いかけようとする、今の彼らでしかできない姿を、ぜひ劇場で見届けてほしい。観終わったら、なんだか楽しい気分になるはずだ。
劇団プレステージ第10回公演『Have a good time?』は、8月23日(日)まで、東京・紀伊國屋サザンシアターにて上演中。
また、本公演のDVDの発売が早くも決定!舞台本編ディスクに加え、劇団員インタビューや公演までのドキュメンタリーを収録した特典ディスクの2枚組。(2015年11月下旬発売予定。5,600円)
会場予約特典に、劇団員20人の集合ビジュアルを使用したA3サイズポスター、9月30日(水)までの予約特典にブックレットが付く。