2020年10月に東京・恵比寿エコー劇場にて『ガラスの部屋のミューズ』の上演が決定した。本作は、日本の演劇人を育てるプロジェクト「日本の劇」戯曲賞で2019年の最優秀賞を受賞した島ハンスの作品。演出は、中屋敷法仁が手掛ける。
日本の演劇人を育てるプロジェクト「日本の劇」戯曲賞は、文化庁委託事業(令和2年度次代の文化を創造する新進芸術家育成事業)の一環として実施されてきた事業。第一線で活躍する演出家たちが選考し、最優秀賞に選ばれた作品は必ず上演する戯曲賞として2010年から続いている。
「日本の劇」戯曲賞2019では、2019年6月28日締切までに53作品の応募があった。1次選考を経て最終選考候補7作品を選出(2019年の最終選考委員は、板垣恭一、上村聡史、内藤裕敬、中屋敷法仁、宮田慶子)。同年10月3日の最終選考の結果、最優秀賞『ガラスの部屋のミューズ』が選出された。
島ハンスは、1990年、大阪府生まれ。だいたい埼玉で育ち、お茶の水女子大学在学中より演劇活動を開始。劇作と役者を経験し、大学卒業後、サラリーマンとして働く傍ら、断続的に演劇活動を行う。日本劇作家協会主催「戯曲セミナー」2017年度の受講を経て、2018年2月に「劇団ヤリイカの会」を旗揚げした。
出演は、玉田志織、永田聖一朗、前田悠雅(劇団4ドル50セント)、牧田哲也(劇団柿喰う客)。
『ガラスの部屋のミューズ』は、10月14日(水)から10月18日(日)まで東京・恵比寿・エコー劇場にて上演される。チケットはインターネットでの前売のみ(当日券の販売なし)。公演仲、1ステージのライブ配信を予定。
【公式サイト】http://www.gekidankyo.or.jp/performance/2020/2020_04.html
【劇団協議会Twitter】@gekidankyo
あらすじ
2018年、春。日本を代表する画家・木皿霊央が死んだ。
彼が描き続けた一人娘の楚和は行方知れず。
そして夏、東京、上野。
美大生の青年・テルホは、動物園のサル山の前で、ルネと名乗る少女に出会う。
彼女の中に楚和の面影を見出したテルホは、ある提案を持ちかける・・・。
殺風景な部屋に集う人々、次第に剥き出しになっていくエゴ。
少女を巡る議論の末、彼らの至った結論とは――。