2020年6月から東京・世田谷パブリックシアターなどで上演を予定していた舞台『ある馬の物語』が全公演中止を発表した。新型コロナウイルス感染症の流行拡大防止のため世田谷パブリックシアターおよびそれに付随する施設を5月末日まで臨時閉館することにより、公演実施のための稽古期間を十分に確保できておらず、また、観客やキャスト、スタッフの十分な安全が確保できないことも予想され、やむなくこの判断が下されたという。
ロシアの文豪トルストイの小説の舞台化で、人間という愚かな生き物と思考する聡明な馬とを対比させて、「生きることとは何か?」という普遍的なテーマを詩情豊かに問いかける本作。1975年に本国ロシアで初演されて以降、国際的に評価の高いこの作品を、白井晃が新演出で描き、成河、別所哲也、小西遼生、音月桂らの出演を予定していた。