2016年のトニー賞で、史上最多となる16ノミネート11部門受賞を果たしたミュージカル『Hamilton』の映画版のグローバル権を、ディズニーが7,500万ドル(約82億円)で獲得したことが明らかになった。この金額は、1作品に対する買収額としては史上最高額と言われている。
本作は、「アレグザンダー・ハミルトン伝~アメリカを近代国家につくり上げた天才政治家」(著:ロン・チャーナウ)にインスパイアされ、リン=マヌエル・ミランダが書いた作品。アメリカ建国の父の一人であるアレグサンダー・ハミルトンを主人公に、孤児から政治家へと上りつめるまでの彼の人生をラップで構成している。リン=マヌエル・ミランダは、脚本のほか、作詞・作曲・主演も務めた。
また、劇中に登場するアメリカ初代大統領ジョージ・ワシントンや第3代大統領トーマス・ジェファーソンを演じるキャストのダイバーシティでも注目。2015年にオフブロードウェイで初上演後、一気にブロードウェイに進出し、ロングラン公演は5年目に突入した。今後は、北米ツアーやロンドンでの公演も組まれるという。
映画版は2021年10月1日に全米公開予定で、日本での公開は未定だ。今回ディズニーが獲得したグローバル権を獲得したこの映画版は、映画として作り直したものではなく、2016年のオリジナルキャストで行われたパフォーマンスを録画したもの。
出演は、ハミルトン役のリン=マヌエル・ミランダのほか、レスリー・オドム・Jr、フィリッパ・スー、レネー・エリス・ゴールズベリー、ダヴィード・ディグス、クリス・ジャクソン、ジョナサン・グロフ、オキエリエテ・オナオドワン、アンソニー・ラモス、ジャスミン・セファス・ジョーンズなど。
ディズニー社のCEO兼会長ロバート・アイガーは、本作の公開に向けて「リン=マヌエルは、忘れられないミュージカルとして真の文化的現象を生み出しました。私たちはブロードウェイでの体験を世界中の人々と共有できることを嬉しく思っています」と公式声明でコメントしている。