2019年6月15日(土)に東京・シアタークリエにて『CLUB SEVEN ZERO II』が開幕した。ダンス、歌、タップ、芝居など、あらゆるエンターテインメントの楽しさが詰まったステージとして知られる『CLUB SEVEN』シリーズ。2003年の初演以来、様々な進化を経て数多くの人を魅了してきたが、2017年に『CLUB SEVEN ZERO』として6年ぶりにレジェンドメンバーが集結。原点に立ち返ったステージが、今回さらにパワーアップ。初日前に行われたゲネプロの模様をレポートする。
本公演の脚本・構成・演出・振付・出演をすべて兼ねるのは玉野和紀。出演は玉野のほか、これまで『CLUB SEVEN』の全作品に出演をしている西村直人、『CLUB SEVEN』ではおなじみのメンバーとなる吉野圭吾、東山義久、10th Stageに続いての参加となった大山真志、毎回楽しみな女性キャストは元宝塚歌劇団の北翔海莉と、沙央くらまが初参加という豪華な顔ぶれとなった。
「CLUB SEVEN」のテーマとともに幕開けし、玉野のタップのリズムを聞くと、いよいよ始まると気分が高揚してくる。キャスト全員が大人のムードたっぷりで歌い踊ったあとは、シリーズおなじみのスケッチ(ショートコント)となった。観てからのお楽しみということで詳細は避けるが、話題となったテレビドラマをネタにするなど、かっこよく決めて踊っていたメンバーが魅せる3枚目のキャラクターに思わず吹き出してしまう。そうかと思えば1幕最後では、男性キャスト全員がしっとりとした歌声を存分に聞かせてくれ、「CLUB SEVEN」の魅力はキャストのさまざまな顔を堪能できるところだと改めて感じた。
2幕は「大人のCLUB SEVEN」と謳っているとおり、ビターな大人の香りがするミニミュージカルでスタート。玉野、吉野、東山が大人の魅力を出したかと思えば、大山は若さゆえの青くささを醸し出す。北翔と沙央は大人の女性らしいセクシーさがダンスや演技ににじみ出されていた。また二人で踊るシーンが多いのは宝塚時代からのファンにとって嬉しいのではないかと思う。
その後キャスト全員のトークを挟んで、恒例の50音順ヒットメドレーが始まった。昭和、平成のヒット曲から最近のCMソングなどもちりばめつつ、トータル77曲が登場。毎回、そのアイデアに感服するのだが、玉野が張っているアンテナの高さを今回もしみじみ感じた。
50音順ヒットメドレーも後半になってくると、キャストからほとばしる汗がすごい。客席で見ていても熱量や息づかいがひしひしと伝わってくる。その勢いで一気に駆け抜け、最後は再び「CLUB SEVEN」のテーマで幕を閉じた。
エンターテインメントの玉手箱のような『CLUB SEVEN ZERO II』は、とにかく楽しく爽快な気分にさせてくれる。ぜひジェットコースター大娯楽エンターテインメントを堪能するため劇場に足を運んでみてはいかがだろうか。
『CLUB SEVEN ZERO II』は6月30日(日)まで、東京・シアタークリエにて上演。上演時間は、1幕1時間15分、休憩20分、2幕1時間30分の計3時間5分を予定。
【公式HP】https://www.tohostage.com/club_seven/
(取材・文・撮影/咲田真菜)