玉野和紀、吉野圭吾、東山義久、西村直人ら“レジェンド”が集結!『CLUB SEVEN –ZERO-』観劇レポート!

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シアター1010でのプレビュー、梅田芸術劇場シアター・ドラマシティでのツアー公演を経て、6月8日(木)にシアタークリエで幕を開ける『CLUB SEVEN -ZERO-』。玉野和紀がトータルクリエイターとして手掛けてきた『CLUB SEVEN』シリーズとしては2年振りの上演となる。

「原点に戻る“オトナのCLUB SEVEN”」と銘打った今回の公演。俳優として、そしてダンサーとしても第一線に立つキャストたちが繰り広げる舞台の模様をレポートしたい。なお、文中に一部作品の内容に触れる部分も含まれているので、その点をご留意いただければ幸いである。

『CLUB SEVEN -ZERO-』ゲネプロ_2

『CLUB SEVEN -ZERO-』ゲネプロ_3

ステージ上部に映し出される『CLUB SEVEN』のロゴ。暗転後、5つの扉から現れる出演者たち・・・彼らはアップテンポの音楽に乗せてキレっキレのダンスを魅せ、一気に客席を“クラセン”の世界へと惹きこんでいく。皮やスパンコールをあしらった黒の衣裳をまとい、華麗に踊るキャストの姿に「おかえりなさい!」と心の中で喝采がこぼれた。

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そんなエネルギーに満ちたパフォーマンスで客席の熱量を上げた後は『CLUB SEVEN』の“名物”ともいえる、スケッチ(シチュエーションコント)で客席を笑いの渦に巻き込む7人。その展開の速さはまるでジェットコースターに乗っているかのようだ。全く噛みあわないご長寿クイズやある虫の物語、刑事たちのアドリブ合戦、そしてあのウィーン作品(?)を彷彿とさせる超ショートミュージカル。これらに『レ・ミゼラブル』や『ミス・サイゴン』、『エリザベート』『モーツァルト!』等の大作ミュージカルにも出演してきたキャストたちが、内容、早替え等含め、ギリギリの状態で挑んでいくわけだが、その姿とパフォーマンスに笑いと涙が止まらない。

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二幕は1920年代のニューヨークからスタート。ある劇場に関わった支配人やクリエイター、トップダンサー、若いカップルたちの様子がミュージカル仕立てで展開する。プレイヤーからクリエイターへの転換を余儀なくされるダンサー(玉野和紀)、劇場運営を考え、時に非情な決断をする支配人(西村直人)、スターダンサーのメアリー(香寿たつき)、メアリーを支えるふたりの男性ダンサー(吉野圭吾、東山義久)、メアリーに憧れて劇場で働く若いカップル(原田優一、蘭乃はな)。キャストそれぞれの個性を活かし、ミュージカルやダンス、劇場への愛情が溢れ出る玉野の構成に強い思いを感じた。劇中、吉野の華やかなダンスや東山のクールな踊り、語り手として物語を進行する西村の深い演技が見られるのも楽しい。

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そして、ラストは『CLUB SEVEN』の大きなお約束的みどころ「五十音メドレー」だ。「あ」から「ん」まで続くノンストップメドレーは、目にも耳にも鮮やかに響く(詳細は伏せるが、特に昭和世代のオトナ観客とっては懐かしさ満載の楽曲チョイスであった)。

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本作の基礎を築いた玉野和紀、吉野圭吾、東山義久、西村直人に加え、複数回参加の原田優一、香寿たつき、そしてクラセン初出演の蘭乃はなと、グランドミュージカルでも活躍する俳優陣が全力で遊びながら、華やかさとアツさ、クールさを混在させたダンスをこれでもか!と魅せる『CLUB SEVEN -ZERO-』。7人の大人たちのエネルギーを劇場で思い切り感じて欲しい。

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『CLUB SEVEN -ZERO-』は6月3日(土)~4日(日)梅田芸術劇場シアター・ドラマシティでのツアー公演を経て6月8日(木)~22日(木)までシアタークリエにて上演。6月23日(金)には刈谷市総合文化センターアイリスでも公演が予定されている。

(なお、スケッチはA、Bの2パターンが日替わりで上演される。上記レポートはAバージョン取材時のもの)

(取材・文/上村由紀子)
(撮影/エンタステージ編集部)

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