ミュージカル『リューン ~風の魔法と滅びの剣~』の東京公演が、2019年6月5日(水)より東京・日本青年館ホールにてスタートした。本作は2018年2月に初演。“滅びの剣”を巡って起こる悲劇を乗り越え成長していく二人の少年たちを描いている。東京公演初日前にはフォトコールと囲み会見が行われ、W主演を務める藤原丈一郎と大橋和也(共になにわ男子/ジャニーズJr.)、ダイヤモンド☆ユカイ、浜崎香帆、大澄賢也が公演への思いを語った。
演出はウォーリー木下、篠原久美子のオリジナル脚本で描く本作。この日のフォトコールでは、冒頭から約20分間が公開された。フロー役の藤原とダイ役の大橋が座る周りを、白く光る球を持ったアンサンブルたちが囲む幻想的なシーンから物語が始まり、観客を一気に「リューン」の世界へと引き込む。
伸びやかで美しいハーモニーを奏でる藤原と大橋の歌声も印象的。初演を経て、幼馴染らしい仲の良さをより深めていた。また、続くルトフの里の人が歌い踊るシーンでは、春風ひとみ演じるフローリア、浜崎演じるエルカ、そして溝口琢矢演じるファンルンらが登場し、華やかにステージを彩る。演出のウォーリー木下は、プロジェクションマッピングを駆使したダイナミックな演出でも知られるが、本作でもその演出力をいかんなく発揮し、シンプルなセットのステージに街の風景や自然を感じさせる景色を見事に出現させた。
囲み会見で藤原は「初演の時から再演をやりたいなって話をしていたのですが、まさかこんなにすぐにできるとは思ってなかったです」と満面の笑みを浮かべる。大橋も「観に来てくれた人が(再演を希望する)声を集めてくれたので、再演することができました」と感慨深そうに話すと、「再演が決定した(ことを知った)時の最初の言葉はウエーイ!でした(笑)」と、大橋らしい独特の言葉で喜びを表現した。そして、浜崎は「1年ぶりに会いましたが、安心感があります。リューンに返ってきたんだなって感じます」と再演への思いを改めて語った。
初演から1年2ヶ月ぶりに同じステージに立ったユカイは「身長が伸びたなって思った」と大橋に語りかけると、大橋は「伸びてないんですよ!でも、一回筋肉をつけて、そのまま放っておいたら、ブヨブヨになったんです(笑)。だから、体が大きくなったんだと思う」と説明。しかし、ユカイは「内側から出てくるフェロモンが増しているよ」と重ね、大澄も「声も太くなっているし、芝居も変わっているし、動きもきれいになっているね」と絶賛した。
これを受け、藤原は「一番の変化は『なにわ男子』に入ったこと」と自信をみなぎらせる。その「なにわ男子」としても多忙を極める二人だが、「(忙しいのは)先輩方に近づいている証でもあります」と胸を張った。
会見の最後、藤原は「この1年間で全キャストがいろいろなところでパワーアップしたことを見せたいですし、二人(フローとダイ)の絆や歌、殺陣も見てもらいたいです」と見どころを明かし、大橋は「一幕は(キャラクター同士の)仲が良い感じやふざけあっている姿が見られると思いますが、二幕ではそれを覆すようなギャップを見せられたらと思います」と意気込んだ。
ミュージカル『リューン ~風の魔法と滅びの剣~』は以下の日程で上演。上演時間は、一幕 65分、休憩15分、二幕75分の約2時間35分を予定。
【東京公演】6月5日(水)〜6月9日(日) 日本青年館ホール
【大阪公演】6月19日(水)〜6月23日(日) 梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ
【金沢公演】6月29日(土)・6月30日(日) 金沢歌劇座
【久留米公演】7月3日(水) 久留米シティプラザ ザ・グランドホール
【広島公演】7月5日(金)・7月6日(土) 上野学園ホール
(取材・文・撮影/嶋田真己)