ミュージシャン・池田貴史のソロプロジェクトであるレキシの楽曲を基に、たいらのまさピコ(河原雅彦)が原案・演出・上演台本を手がける新作ミュージカル、愛のレキシアター『ざ・びぎにんぐ・おぶ・らぶ』。同作のフォトコールと囲み会見が3月10日(日)に東京・赤坂ACTシアターにて行われ、山本耕史、松岡茉優、佐藤流司、藤井隆、八嶋智人が開幕を直前に控えた思いを語った。
ファンキーなサウンドや日本史への造詣を活かした歌詞、ユーモアあふれるステージングやMVで話題を呼ぶレキシ。本作では「狩りから稲作へ」「きらきら武士」「姫君Shake!」など全25曲の楽曲が使用され、河原によってこれまでにない笑い溢れるステージが作り上げられる。
この日のフォトコールでは、山本演じる織田こきん、そして佐藤演じる源ヨシツネが「LOVE弁慶」を歌唱するシーンのほか、織田胡蝶(高田聖子)と明智(藤井)の回想シーン、明智による「刀狩りは突然に」、ウォルト・レキシー(八嶋)が「そうだレキシーランド行こう」の楽曲に合わせて登場するシーンなどが公開された。フォトコールからは、次々と場面が転換し、華やかな舞台が繰り広げられるであろうことが伝わって来た。
会見で山本は「レキシさんの楽曲ですし、こういう賑やかなメンバーなので、何よりお客さんが楽しむことが望みです」と公演への思いを語る。そして、自身が演じる織田こきんのジャージにボサボサ頭、メガネというビジュアルに対し「全然OKじゃないですよ」と冗談を交えてコメント。
さらに「25年間、引きこもっていた役なので、肩も丸めて、なるべく内股にしています。なので、いつも(の自分)と印象は違うかもしれないですね。僕の役は、この作品に巻き込まれたという立ち位置でもあります。なので、お客さんは僕と同じ気持ちで作品を見られると思います」と役作りについても言及した。
本作ではカオリコや紫式部、沖田総司など9役をこなすという松岡は「遊んでいるような感覚で今日まできたので、こうやって囲み会見で話していると、いよいよお仕事が始まるんだな、と感じます」と初日を迎える心境を明かす。そして「まさか人生で沖田総司をやるとは思ってなかったです。新撰組のあの青い服を着て刀を持つ衣装を楽しんでいます」と満面の笑みでコメントを寄せた。
一方、八嶋は「お客さんに助けていただきながらワイワイと、無事に最後まで完走できたら」と話し、本作については「一言で言うと、お金を払って観てもらいたい舞台です。観れば(内容は)わかります」と会場の笑いを誘った。
さらに佐藤は「稽古中も、場当たりでも、ゲネプロで袖にいるときも、誰よりもたくさん笑わせていただいています。自分自身、おもしろい作品だと思います。お客様と一緒に楽しんでいきたいですし、大好きな刀をブンブン振り回していきたいと思います」と意気込み、藤井は「演出の河原さんに緊張しないでくださいと言われましたが、どう考えても緊張します。でも、誠意を持って、真剣に楽しいものをやらせていただきます」と力強く述べた。
最後に山本が本作について「肩の力を抜いて、遊園地の中に入っていく感覚で楽しめると思います!」とアピールして、会見を締めくくった。
愛のレキシアター『ざ・びぎにんぐ・おぶ・らぶ』は3月10日(日)から3月24日(日)まで東京・TBS 赤坂ACTシアターにて、3月30日(土)・3月31日(日)に大阪・オリックス劇場にて上演。
(取材・文・撮影/嶋田真己)