「うしおととら」の藤田和日郎原作で、現在TVアニメが放送中の人気漫画「からくりサーカス」を舞台化した、舞台劇『からくりサーカス』が2019年1月10日(木)に東京・新宿FACEにて開幕した。初日前には、才賀勝役の深澤大河、加藤鳴海役の滝川広大、しろがね・フランシーヌ役の大西桃香(AKB48)、同じくしろがね・フランシーヌ役を演じる飯田里穂、白銀(バイイン)役の三浦海里、白金(バイジン)役の小坂涼太郎が登壇し、意気込みを語った。
コミック累計発行部数1500万部を誇る超人気漫画「からくりサーカス」は、莫大な遺産を相続したことで親族に命を狙われる少年・才賀勝と、偶然の出会いから勝を助けることになる拳法家の青年・加藤鳴海、勝の祖父の命により勝を守る人形遣いの女性・しろがねが出会い、彼らを巻き込む数百年に渡る壮大な運命の物語が描かれるダークファンタジー。脚本は川尻恵太(SUGARBOY)、演出は村井雄(KPR/開幕ペナントレース)が手掛けている。
「この作品は本当に多くの皆さまに愛されている作品。アニメも昨年から放送されていますが、僕たちは舞台劇だからこそ表現できる『からくりサーカス』をお届けします。骨身を削る想いで作り上げましたので、楽しんで観ていただけたらと思います!」と緊張の面持ちで語ったのは、才賀勝役の深澤。
加藤鳴海役の滝川も「本当に、今日がやっと来たな、という気持ちでいっぱいです。演出の村井さんを筆頭に、皆で意見を出し合い素敵な作品になったと思います。始まる前に感じていたプレッシャーをはねのけ、逆に力に変えて、自分の中では作ってきました。楽しみにしてくださる皆さまを裏切らず、笑顔で帰っていただけたら嬉しいです」と続ける。
今回、Wキャストでの上演となる、しろがね・フランシーヌ役の大西は、「舞台の経験が少ないので、スキルが足りないことに悩むこともたくさんありましたが、キャストやスタッフの皆さんにたくさんのアドバイスをいただいて、自分なりに頑張ってきました。素敵な舞台を作り上げていきたいと思います」とコメント。
もうひとりのしろがね・フランシーヌ役、飯田は「初挑戦の役柄で、とても色々考えながら稽古してきました。ステージングも360度が客席というのは初めてで戸惑いましたが、あとは幕を開けるだけなので、ここからはしろがね・フランシーヌとして一生懸命に生きていきたいと思います」と決意を語った。
白銀(バイイン)役の三浦は「稽古が始まって約1ヶ月間、演出の村井さんが一回も、“白銀(バイイン)”と”白金(バイジン)”を正確に言ってくれたことがなくて、ずっと“金”“銀”という呼び名でやってきました(笑)」とぶっちゃけて共演者の笑いを誘い、それまで緊張に包まれていた会場の空気を一変。「ついに初日ということで、最初から100%、いや120%の熱量を出して。皆さんに、本当にサーカス会場へ来たかのように思わせられる作品を作ってきたので、楽しみにしていただけたらと思います!」と力強い言葉で締めくくった。
白金(バイジン)役の小坂も「360度が客席のステージは初めてで今までにないくらい緊張していますが、約1ヶ月、皆で話し合って稽古を進めてきたので、それはいい緊張なのかなと思っています。この緊張もプラスに重ねて勢いを楽しんでいきたいと思います」と引き締まった表情で語っていた。
衣裳について問われると、深澤は「皆は衣装の布が長いけど、僕は短パン&半袖・・・。衣裳の力も借りて24歳が小学5年生の役を演じさせていただきます(笑)」とコメント。滝川は「今回は4回ぐらい着替えますが、衣裳を着ることでも加藤鳴海として生きているなと感じられます」と語る。
大西からは「私たちは(しろがねとフランシーヌで合計)12回着替えがあるので、裏ではすごくバタバタしています」という驚きのコメントが!また、飯田の「このレオタードみたいな衣裳は“zozoスーツ”と呼んでます(笑)」という答えには、笑いが起こる一幕も。
続いて稽古中のエピソードについて、深澤が「滝川くんが意外と天然キャラで癒されました(笑)」と語ると、隣で滝川が「そうなのかなぁ~?」という感じで首をかしげながら照れ笑い。大西と飯田は「稽古中は常に一緒にいましたね。クリスマスも飯田さんの自宅でパーティーしました」と顔を見合わせてニッコリ。
三浦が「この6人はもちろん仲がいいんですけど・・・」と続けようとするのを「いやいやいや~」と遮った小坂が「(三浦)海里とは家が近いんですけど、家が近いからこそいつでも会えると思って今まであんまり一緒にいることはなかったんです。でも今回は2人で絡むシーンも多いので、二人で芝居の話も結構しました!」と暴露するなど、仲良しならではの暴走(?)にキャストから笑いが起こった。
360度、全方位を客席が囲む円形ステージで、魅力的なキャラクターたちによる壮絶なドラマと、高い戦闘能力を持つ“自動人形(オート-マータ)”としろがねが操る“懸糸傀儡(マリオネット)”との、手に汗握るバトルアクション。通路を使った演出や、すぐ目の前で演じられる熱気あふれる芝居に、いつしか観客もこの物語の登場人物の一人となって世界観に溶け込んでいくような感覚に。
錬金術を学ぶ白銀と白金が、旅先でフランシーヌという一人の女性に出会ったことから始まる悲劇、人を笑わせないと死んでしまう“ゾナハ病”に苦しむ鳴海、謎の奇病が生まれたきっかけなど、時空を超えて紡がれるエピソードの数々が、ラストでどのようにつながるのか・・・一瞬たりとも目が離せない展開が続く。
このほか、阿紫花英良(健人)、ジョージ・ラローシュ(横井翔二郎)、ギイ・クリストフ・レッシュ(越智友己)、ルシール・ベルヌイユ(田中良子)、あるるかん(三枝奈都紀)、ファティマ(遠藤沙季)、フェイスレス(村田洋二郎)、パンタローネ(唐橋充)、アルレッキーノ(松本寛也)、コロンビーヌ(大湖せしる)、ドットーレ(和泉宗兵)などが登場している。
舞台劇『からくりサーカス』は、1月20日(日)まで東京・新宿FACEにて上演。上演時間は、約2時間35分(途中休憩なし)を予定。また、回によって公演前後にはヴィジュアル系バンド「アルルカン」のミニライブやアフターイベントなども行われる。詳細は、公式HPにてご確認を。
◆「アルルカン」ミニライブ ※開演前
1月12日(土)18:00公演(17:20~17:50)※終了
1月17日(木)19:00公演(18:20~18:50)
◆アフタートーク
MC:村田洋二郎
※アフタートーク登壇メンバー:アニメ「からくりサーカス」声優キャスト/舞台キャスト
1月11日(金)19:00公演 ※終了
深澤大河、滝川広大、大西桃香、三浦海里、小坂涼太郎
1月12日(土)18:00公演 ※終了
深澤大河、滝川広大、飯田里穂、三浦海里、小坂涼太郎
1月14日(月)12:00公演
飯田里穂、健人、横井翔二郎、越智友己
1月14日(月)16:00公演
植田千尋(アニメ「からくりサーカス」才賀勝役)、小山力也(アニメ「からくりサーカス」加藤鳴海役)/深澤大河、滝川広大
1月15日(火)19:00公演
飯田里穂、三浦海里、小坂涼太郎、横井翔二郎、越智友己
1月16日(水)19:00公演
唐橋充、松本寛也、大湖せしる、和泉宗兵
1月17日(木)13:00公演
深澤大河、大西桃香、健人、越智友己
1月17日(木)19:00公演
滝川広大、健人、横井翔二郎、越智友己
1月18日(金)19:00公演
深澤大河、滝川広大、三浦海里、小坂涼太郎
【公式HP】http://officeendless.com/sp/karakuri/
【公式Twitter】@karakuri_stage
(C)藤田和日郎・小学館/舞台劇「からくりサーカス」製作委員会
(取材・文・撮影/近藤明子)