2018年12月22日(土)に、『僕のヒーローアカデミア』The“Ultra”Stageの出演者ならびに公演詳細が一挙公開された。これに合わせ同日、千葉・幕張メッセにて開催されている「ジャンプフェスタ2019」内ネルケプランニングブースにてマスコミ発表会が行われ、出演発表された小林亮太と岩永洋昭、演出を手掛ける元吉庸泰、「週刊少年ジャンプ」(集英社)編集長・中野博之、同編集部の頼富亮典、ネルケプランニング代表取締役社長・野上祥子が登壇した。
冒頭では、主人公・緑谷出久の田村心が登壇する予定だったが体調不良で欠席となったことが伝えられ、「緑谷出久役をやらせていただきます、田村心です。本日は自分の体調不良でこの場に参加することができず、本当に申し訳ございません。大好きな『ヒロアカ』の舞台化に出演させていただけること、とても嬉しく思います。原作の力をお借りして、『ヒロステ』もお客様に楽しんでいただけるよう、精一杯向き合っていきたいと思います。応援のほど、どうよろしくお願いいたします」というコメントが読み上げられた。
まず会見では、「週刊少年ジャンプ」編集長の中野が「様々な作品が舞台化されてきましたが、中身もクオリティもどんどん進化しております。そんな中、ついに満を持して『ヒロアカ』を舞台化できること、本当に嬉しく思っております。我々もしっかり監修させていただきますので、たくさんのファンの皆さんに満足していただける、さらに向こうへと進化した、最高の舞台をお届けすることを約束します。どうぞご期待ください」と挨拶。
担当編集のより頼富からは、原作者である越耕平と舞台化の夢を語っていたそうで、「こんなにも早く決まり、発表できたことを嬉しく思います。先生もテンションが上がっています」と喜びを報告した。
爆豪勝己役を演じる小林は、初めて来たという「ジャンプフェスタ」の光景に目を輝かせながら、「男の熱い部分をくすぐられる原作が大好きです。読んでいると、デクとかっちゃん、どっちに感情移入するか分かれると思うんですが、僕はかっちゃんからにじみ出ているものや台詞が好きでした。中でも、台詞のないシーンの顔が特に好きで。印象に残るカットが多いので、それを舞台で自分がどう表現できるのか。アニメも原作も超えられたらいいなという気持ちでがんばりたいなと思います。今日は来られませんでしたが、心くんと、デクとかっちゃんの関係性を作っていきたいです」と原作への愛いっぱい。
また、役については「役者として今まで歩んできた道の中で、踏み入れたことのない域への挑戦でした。漫画を読ませていただく中ではかっちゃんに感情移入をしていたので、受けるならとことんがんばろうと。でも、決まったと聞いた時は、マネージャーが僕に嘘をついているんじゃないかと思ったんですよ(笑)。今ここで、皆さんの前に立ってやっと実感が湧いてきた感じがします。嬉しいので、全世代、そして世界に届くような舞台にできたらいいなと思っております」と意気込んだ。
オールマイト(マッスルフォーム)役を演じる岩永は「本番までにあと40、50キロ、身長も30、40センチ伸ばすつもりなので、よろしくお願いします(笑)」と冗談を飛ばしながら、「ヒーローは何度かやらせていただいているのですが、40近くになったので、もうヒーローをやることはないと思っていました。だから、こんな素晴らしい作品の、しかもオールマイティというスーパーヒーローを演じさせていただけると聞いた時は、とても嬉しかったです。皆さんの期待を裏切らないよう、がんばっていかなければならないなという思いでいっぱいです。オールマイトは、強い!カリスマ!以上!といった存在なので(笑)。どうやって表現するのか、きっと試行錯誤するんじゃないかと。アニメで声を担当していらっしゃる三宅健太さんと、以前アニメのお仕事でがっつり絡ませていただいていたので、すごくご縁も感じます。とにかく今は、皆さんに納得してもらえる役作りをしなければと思いました」とコメント。
演出を担当する元吉も「お話をいただいた時、全巻持っています!というところからスタートしたぐらい、僕自身、この作品が大好きです。打ち合わせやビジュアル撮影の段階から楽しくてしょうがなくて(笑)。誠心誠意、取り組んでいきたいと思います」と語った。
そして、気になる“個性”の表現については「集まったスタッフ陣は、みんな“個性”を持っているのでは?と思うぐらい、すごい人たちばかりです。それを総合的に組み合わせて、誰も見たことがないぐらいのエンターテインメントステージを作ろうと思っていますので、ご安心ください!具体的なところは、まだ秘密でございます(笑)」とニヤリ。
キャスティングについては「信用、信頼のネルケプランニングとしての、ベストキャスティングです!」と、ネルケプランニング代表取締役社長の野上。「オーディションを行い、たくさんの方に会わせていただきました。みんな『ヒロアカ』が大好きで、オーディションの段階からその役として来てくださったんですね。ビジュアルに中身が伴うことで、よりいい舞台になると思いますので、ぜひ、劇場でお確かめいただければと思います」と自信を見せた。
ちなみに、蛙吹梅雨役のオーディションが一番おもしろかったそうで、「全員が梅雨ちゃん!という中から選ばせていただきました」とのこと。役を射止めたのは、野口真緒。舞台での活躍に期待だ。
また、マスコミ発表会に先駆けて「ジャンプスーパーステージ」では舞台のCMが公開されていた。ビジュアル面で特に気になるのが、ヒーロースーツ。こだわりにこだわったという仕上がりに、「週刊少年ジャンプ」編集長の中野は「(映画)アベンジャーズのチラシかと思っちゃいました!」と大絶賛。
担当編集のより頼富には、ビジュアルを見た原作の堀越からLINEで「ヒロアカのデザインは、基本的に3次元のことをかけらも考えていないので、舞台化されると決まった時は、もうどうなってしまうのか戦々恐々だったのですが、ビジュアルを見てびっくりです!かっこよすぎませんかこれは。めちゃくちゃ楽しみにしています。個人的に常闇と峯田が気になります。早く観たい!」と感想が寄せられたという。なお、CMのナレーションは、オールマイト役の岩永が担当しているとのこと。ぜひ、動く彼らの最初の姿をチェックしてほしい。
ちなみに、それぞれにとっての“最初のヒーロー”を振り返ってもらうと、小林は「父親です。男として、疲れた部分を見せないところとか、いつも笑って応援してくれるところとか、僕はそういうところがヒーローだなと感じます。照れくさいですけど(笑)」と回答。12月16日に20歳の誕生日を迎えたばかりの小林の純粋な答えに、周囲からは「100点!」「息子にしたい」などの声が飛ぶ。一方、「僕は0点の答えを・・・(笑)」と前置きしつつ、岩永は、幼少期に憧れた「宇宙刑事シャイダー」の名前を挙げていた。
原作の好きなシーンについては「いっぱいありすぎて迷うんですが・・・体育祭の各々の戦いのシーンが印象にの残ります」(小林)、「やはり、私が来た!からのシーンが一番ですね」(岩永)。編集長の中野は「1話目で、デクが爆豪を助けに行ってしまうところが、舞台で、どう表現してもらえるのか楽しみ」と言い、「あるよね、あのシーン?」と尋ねるも・・・。結果は、劇場で。
最後は、「ヒロアカではおなじみの締めを舞台版でも」と、岩永の「2018年で一番元気な声で盛り上げていきたいと思います!」という掛け声のもと、「舞台でも更に向こうへ!Plus Ultra(プルスウルトラ)!」と全員で叫び、会見を締めくくった。
『僕のヒーローアカデミア』The“Ultra”Stageは、2019年4月12日(金)から4月21日(日)まで東京・天王洲 銀河劇場にて、4月26日(金)から4月29日(月・祝)まで大阪・サンケイホールブリーゼにて上演される。
【公式HP】http://heroaca-stage.com/
【Twitter】@heroaca_stage
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(C)堀越耕平/集英社・「僕のヒーローアカデミア」The “Ultra” Stage 製作委員会
(取材・文・撮影/エンタステージ編集部)