世界のトップダンサーたちが華麗にパフォーマンス!第15回世界バレエフェスティバル、いよいよ開幕

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1976年以来3年ごとに世界で活躍するトップダンサーたちを招いて開催されてきた世界バレエフェスティバル。2018年も、いわば前夜祭の全幕特別プロ『ドン・キホーテ』が7月27日(金)・7月28日(土)に上野の東京文化会館で上演され、8月1日(日)には約40名の世界のトップダンサー達が古典から新作まで、眩いばかりの夢の饗宴を繰り広げる舞台の幕が上がった。

開幕直前に行われた記者会見には、なんと34名もの世界の一流ダンサー達が登壇。本当にたった今世界の第一線で活躍し、観客を魅了し続けているスター達の勢ぞろいで、綺羅星のごとく・・・とは正にこのこと。

その中で最初に挨拶したのは、2016年にパリ・オペラ座バレエ団芸術監督に就任したオレリー・デュポン。「今回で7回目の参加になりますが、再びこのフェスティバルで東京に伺えて大変嬉しく思います。今回はコンテンポラリーで、ノルウェーの振付家アラン・ルシアン・オイエンの作品をノルウェー国立バレエ団のダニエル・プロイエットと踊ります。このフェスティバルは私にとって新しい作品を発見する場でもあり、またダンサーという大きな家族の皆と再会する機会でもあって、参加できることを非常に嬉しく思っています」と、喜びと期待を見せた。

またボリショイ・バレエのウラディスラフ・ラントラートフは、「このフェスティバルには世界最高のダンサーたちが集まっています。自分にとって大変勉強になる貴重な機会です。そして、このようにバレエを愛してくださる皆さんに、心から感謝いたします」と、感謝を伝えた。

2007年に一度引退して2013年に現役復帰した世界のプリマ、アレッサンドラ・フェリは、日本では初披露だという3つのプログラムを踊る。Aプロで今、世界中で注目されている振付家クリストファー・ウィールドンの『アフター・ザ・レイン』、Bプロでは『オネーギン』第3幕のパ・ド・ドゥをいずれもマルセロ・ゴメスと、ガラ公演では英国ロイヤル・バレエ団のフェデリコ・ボネッリと組んでウェイン・マクレガー振付の『ウルフ・ワークス』を踊る。今回の公演についてフェリは「このフェスティバルには何度も参加させていただいていますが、また戻って来ることができて大変嬉しく思っています。今回は特に、とてもお世話になった佐々木氏のために、心をこめて踊りたいと思います」と真摯に語った。

第15回世界バレエフェスティバル2

パリ・オペラ座バレエ団のマチュー・ガニオやマチアス・エイマンも挨拶で触れた佐々木氏とは、40年も昔に世界も驚くようなこのバレエ・フェスティバルを創設し、東京バレエ団の創立、海外の一流のオペラやバレエの招聘と、日本の舞台芸術に膨大な貢献をして2016年に亡くなった佐々木忠次氏のことである。

英国ロイヤル・バレエ団のサラ・ラムが「私が初めて日本に来た時はコンクールのためで、その時アリーナ(・コジョカル)が金、私は銀メダルでした。だから私が初めて憶えた日本語は、その時の番号、“ニヒャクサンジュウニバン”です」と話すと、元英国ロイヤル・バレエ団プリンシパルのヨハン・コボーは「僕は今フリーランスなので、雇い主様募集中です!」と言えば、次に挨拶したミラノ・スカラ座バレエ団のロベルト・ボッレが「僕はフリーランスじゃないので、雇い主様募集中じゃありません!」と、場内の笑いを呼ぶと共に、ダンサー達同士のなごやかな雰囲気を垣間見せてくれた。

この公演を主催する公益財団法人日本舞台芸術振興会専務理事の高橋典夫の言葉を借りれば、このところバレエには追い風が吹いている。日本人ダンサーたちが海外のコンクールで賞をとることはまったく珍しくなくなり、日本人の優秀なダンサーたちが何人も海外で活躍している。テレビやウェブ配信などでもどんどん日本や海外の素晴らしいバレエ作品に触れることのできる機会も増えているが、バレエの公演がたくさん行われている欧米でも、これだけたくさんの世界各国のスター達が一堂に会して妙技を競うような場はまずないと言っていいだろう。ぜひ一人でも多くの人に、本当の「ホンモノ」に触れてみて欲しい。

第15回世界バレエフェスティバルの公演日程は、下記のとおり。

Aプロ
【会期】8月1日(水)18:00/8月2日(木)18:00/8月3日(金)18:00/8月4日(土)14:00/8月5日(日)14:00
Bプロ
【会期】8月8日(水)18:00/8月9日(木)18:00/8月10日(金)14:00/8月11日(土・祝)14:00/8月12日(日)14:00

<ガラ -Sasaki GALA->8月15日(水)17:00

【公式HP】http://www.nbs.or.jp

第15回世界バレエフェスティバル3

(取材・文/月島ゆみ)

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