2018年7月4日(木)に東京・日本青年館ホールにてミュージカル「スタミュ」-2nd シーズン-が開幕した。本作は、2015年10月にTV放送されたオリジナル“ミュージカル”アニメを原作とした舞台作品。第1弾を2017年4月に上演、今年4月にはスピンオフとなるteam柊の単独レビュー公演「Caribbean Groove」が開催された。
初日前には、公開ゲネプロと囲み会見が行われ、主人公・星谷悠太役の杉江大志、那雪透役の山中翔太、月皇海斗役のランズベリー・アーサー、天花寺翔役の鈴木勝吾、空閑愁役の新里宏太、鳳樹役の丘山晴己が登壇し、作品について語った。
会見では、まず杉江が「前作の時に、すごくあたたかくファンの皆さんに受け入れていただけたと感じました。それを経て、皆さんの前に戻ってこられたことを嬉しく思うと同時に、皆さんの期待も高まっていると思うので、それを超える作品にしていきたいと思います」と挨拶。
また、自身も「スタミュ」という作品の大ファンだという山中は「前作から1年が経ち、僕自身もより一層、那雪くんのことが好きになっています。その“好き”を、より一層爆発させて表現していきたいなと思います」と作品愛をあらわに。
アニメでも同役の声優を務めているランズベリー。「初演に続き、こうして板の上に立たせていただけること嬉しいです」と感謝を述べつつ、「ンパニーの出来上がった空気感があり、仲良くなったからこそ出る学生感、男同士の友情がさらに深まったので、それが芝居にも出てきているんじゃないかなと思います。歌も芝居もダンスも、きっと前作よりパワーアップした姿を見せられると思いますので、どうぞご期待ください」と語った。
鈴木は、本作について「前作とは、勝負のしどころが違う作品になっており、メインストーリーではないところから話を作っているところもあります」と前置きをした上で、「僕は、コントをがんばろうかなと(笑)」とコメント。
そして、唯一新キャストとして座組に加わることとなった新里は「最初は、輪に溶け込めるかなと少し心配だったんですが、皆さん、あたたかく迎えてくださって、こうして初日を迎えることができて、ワクワクしています。さらにバージョンアップした空閑をお届けできたらと」と、気合い十分の様子を見せた。
そんな5人の先輩役となる丘山は「スタミュミュに帰ってくることができました。皆、Welcome backな感じです!“チーム鳳”のメンバーは皆、個性がバラバラなんですが、それが本当に原作に似ているなと思います。皆が一丸となってがんばる姿を観ると、稽古場と原作が交じるような感じがするんですね。今日からの舞台でもそれが垣間見えると思うので、それを僕自身も楽しみにしています。皆様、どうぞよろしくお願いいたします!」とハッピー感をほとばしらせる。
今作で描かれるのは、“先輩の卒業”。杉江は「誰もが通ってきた、学生の頃に感じた先輩が卒業していく寂しさ、自分たちに後輩ができるという誇らしさを、観に来てくださった方々にも思い出していただけたらなと思います」と見どころに上げた。
さらに、鈴木も「僕らの想いが、役を通り越してにじみ出る部分がたくさんあります。絵ではない、舞台ならではのものを感じていただけたらと思いますし、第3弾につなげたいという想いが皆の中にあります。そのエネルギッシュさが、お客さんにも通じれば幸いだなと思います」と続いた。
卒業し、見送られる立場となる役の丘山は「前作では、“陽”の部分が出た鳳先輩でしたが、今回はちょっとダークな鳳先輩になるんだろうなって思っています。ちょっとおセンチな・・・また違った一面がお見せできると思います」とにっこり。
このほかにも、前作とは違ったキャラクターたちの絡みも描かれているそうで、山中が「チームの垣根を越えたストーリーが展開されているので、スタミュのファンの方の楽しみも増えているんじゃないかなと思います」と明かすと、鈴木は「(高野洸演じる)虎石(和泉)くんのチャラ男具合を観てもらいたいです(笑)」と付け加えた。
スタミュといえば、音楽も注目度の高いポイントだ。ランズベリーは「アニメにない新曲が多くあります。アニメファンの方は、きっと知らない曲がいっぱいあると思うでしょうし、ミュージカルから観た方は、改めてアニメをご覧になった時に新しい発見があると思います。アニメとミュージカル、双方すごくいい世界感ができているんじゃないかなと」とアピールし、新里も「ライブ感があります。気持ちの動く曲がいっぱい出てくるので」とうなずいた。
会見の最後、杉江は「前作では、本当だったら緊張するはずなのに、皆さんの前に出ることがすごく誇らしくて、むしろホッとするぐらいでした。あれから1年が経ち、カンパニー全員がたくましくなって集合しましたので、甘んじず、成長した姿をお見せできるようにがんばりたいと思います。最後まで応援よろしくお願いいたします」と締めくくった。
前作のストーリーを経て、鳳樹(丘山)の元に集った“team鳳”の5人は、個々の持ち味を発揮するのはもちろん、一つの「チーム」としての結束力が増してみえた。さらに、ライバルとして君臨する“team柊”の辰己琉唯(櫻井圭登)、申渡栄吾(北川尚弥)、戌峰誠士郎(丹澤誠二)、虎石和泉役(高野洸)、卯川晶(星元裕月)の5人も、単独レビュー公演で得たパフォーマンス力をいかんなく発揮している。コミカルな場面も、カッコよく見せきる姿は、さすがスター・オブ・スター。
また、柊翼(畠山遼)、暁鏡司(滝澤諒)、楪=クリスチアン=リオン(釣本南)、漣朔也(TAKA)に鳳を加えた「華桜会」メンバーによるパフォーマンスシーンも増え、後輩の進むべき道を背中で示している。
物語を体現する役者たちと重なる少年たちの成長が、それを見守る客席にも、あのなんとも言えない青春の気持ちを思い出させてくれる。「夢を諦める方法なんて知らない」―。その言葉一つも、力強さを持った。スタミュミュの輝きを、ぜひ劇場で。
ミュージカル「スタミュ」-2nd シーズン-は、7月4日(木)から7月11日(水)まで東京・日本青年館ホールにて、7月20日(金)から7月22日(日)まで大阪・森ノ宮ピロティホールにて上演。
なお、東京公演千秋楽の模様が当日ディレイ配信されるほか、大阪の大千秋楽公演にてライブ・ビューイングが行われることが決定している。詳細は、以下のとおり。
◆当日ディレイ配信
【放送日】7月11日(水)22:00~
【チケット販売期間】7月21日(土)23:59まで
【タイムシフト視聴可能期間】7月22日(日)23:59まで
【購入ページ】http://live.nicovideo.jp/watch/lv313825061
◆ミュージカル「スタミュ」-2nd シーズン-ライブ・ビューイング
【日時】7月22日(日)16:30開演(16:20頃から特典映像を上映)
※開場時間は映画館ごとに異なる
【料金】3,600円(税込)
【劇場】http://eigakan.org/theaterpage/schedule.php?t=CSDKjo4X
【公式HP】http://star-mumu.com/
【公式Twitter】@star_mumu
(C)ミュージカル「スタミュ」製作委員会
(取材・文・撮影/エンタステージ編集部)