2018年5月4日（金・祝）東京・全労済ホール／スペース・ゼロにて、「月刊ヤングエース」（KADOKAWA）で連載されている杉基イクラの人気漫画を舞台化した『ナナマル サンバツ THE QUIZ STAGE』が幕を開けた。初日前には公開ゲネプロと囲み会見が行われ、主演の西井幸人、ヒロインの鈴木絢音（乃木坂46）、小澤亮太、中村嘉惟人、諏訪雅（ヨーロッパ企画）、そして脚本と演出を手掛けた大歳倫弘（ヨーロッパ企画）が登壇した。
本作で初めてクイズに触れ、その奥深さに魅了されて競技クイズに没頭したという越山識役の西井。本作の見どころについて「小澤さん演じる笹島先輩との二人のシーンです。先輩が僕の思いの丈を汲んでくれて、識の内面がより出てくるので、ぜひ注目していただきたいです」と明かした。
深見真理役の鈴木は、自身の役について「明るく素直でクイズのことが大好きな女の子」と語り「私も真理ちゃんのようにクイズが好きになりたいと思い、台本と同じくらいクイズを勉強しました。皆様にクイズに答える時のドキドキ感や緊張感、そしてクイズの魅力をお届けてきるようにがんばります」と、普段から役作りに専念していたとコメントした。
エキセントリックな言動が目立つものの、クイズには真摯な姿勢で取り組む笹島学人を演じる小澤。「とにかくクイズの説明をするシーンが多いです。観ている方に理解してもらえるようにがんばりますし、お客様の道しるべのような存在になれたらと思っています。笹島はクイズが大好きな人物なので、その部分も説明シーンと共に役に乗っかっていきたいです」と意気込んだ。
中村が扮するのは、クールで知的な底知れぬ実力の持ち主である御来屋千智。「お芝居はもちろんですが、クイズのことも学んできました。御来屋は、普段の自分とかけ離れた性格をしているので、役作りをしていてとても楽しかったです。識とのライバル関係をお客様さまに楽しんでいただきたいです」と笑顔を見せた。
「見た後には絶対にクイズがしたくなります！」と話すのは、井上大将役の諏訪。「クイズと舞台は意外と相性がいいんだな、と思いました。クイズと一言で言っても、早押し一つにテクニックがありますし、すごくおもしろいです」と、本作がクイズと演劇どちらのよさも取り入れられた作品であると語った。
大歳は「お客様全員のクイズ感をガラッと変えたいですね」とコメント。続けて「クイズの持っている緊張感が舞台にもあるので、それがこの舞台にとっていい緊張につながるといいな、と思いながら臨んでいます。今回、ヨーロッパ企画とのコラボということで、会話劇の部分だったりは、ヨーロッパ企画のテイストが出ていたりするのかな、というのは随所で感じでいます。キャラクターの中に、お客様に何か当てはまる部分があるのではないかと思いますので、そういうところにもぜひ注目してみてください」と話した。
ヨーロッパ企画からは諏訪のほか、石田剛太、土佐和成が出演。中でも石田演じる舞台版オリジナルキャラクターの町田勇太は、自信家でお調子者の面もあるコミカルな人物を演じて会場を和ませながらも、舞台全体の雰囲気をコントロールする役目を担っていた。
今回注目が集まるのは、舞台終盤に行われる”脚本無視のガチクイズ対決”。キャストたちがそれぞれのキャラクターを演じながら、筋書きなしのガチクイズバトルに挑む姿は、まさにリアルそのもの。競技クイズの緊張感や興奮が客席にダイレクトに伝わり、知らず知らずのうちに手に汗を握ってしまう。
クイズ内容は毎ステージ変わるので、どんな問題が出るのか、そしてキャラクターたちがどうやって解答していくのかが見どころの一つだ。また、それぞれのキャラクターの性格が、クイズを聞く姿勢や、ボタンを押す仕草に表れている部分には、キャストの役作りに対する情熱が伺える。ゲネプロでは、会見でも自信を覗かせていた鈴木が優勝に輝き、客席からは称賛の拍手が送られた。
諏訪の語っていたとおり、観劇後には思わずクイズがしたくなるが、それはクイズそのもののおもしろさのためだけではない。本作で描かれていた、クイズによって生まれる人と人とのドラマがそうさせるのだ。役それぞれのクイズに取り組む理由や、抱えているもの。決して同じではないものの、クイズにかける思いは変わらない。勝ち負けだけではない熱い戦いが、舞台上で繰り広げられる。
『ナナマル サンバツ THE QUIZ STAGE』は、5月4日（金・祝）から5月9日（水）まで東京・全労済ホール／スペース・ゼロにて上演。
【公式HP】http://7o3x-stage.jp/
【公式Twitter】@7o3x_stage
(C)「ナナマル サンバツ THE QUIZ STAGE」製作委員会
