2017年8月から9月にかけて、フエルサ ブルータの最新作『Panasonic presents WA! ‒ Wonder Japan Experience』が東京・品川ステラボールにて上演される。本作は、世界30カ国・60都市以上で500万人以上の観客を魅了し、世界中を熱狂の渦に巻き込むフエルサ ブルータが日本にインスパイアされた最新バージョンであり、東京で世界初公開となる。その制作発表が5月16日(火)に同劇場にて行われ、岸谷五朗、吉沢亮、松井愛莉、大谷亮平が登壇した。
2002年にディキ・ジェイムズを中心として結成されたカンパニー「フエルサ ブルータ」は、2005年に南米アルゼンチンのブエノスアイレスで誕生。その評判はすぐに世界に伝わりニューヨークのオフブロードウェイでも上演され、2014年に初来日を果たしている。重力に逆らって壁や宙を舞い、映像や特別な移動式舞台を駆使したパフォーマンスにより、五感で感じる究極を超える体験型エンターテインメントを提供するカンパニーだ。
本作のチーフ・アンバサダーを務める岸谷は、フエルサ ブルータ結成前の作品である『ビーシャ・ビーシャ(Villa Villa)』と、フエルサ ブルータの公演をニューヨークで観ていたことを明かし、当時の感想として「度肝を抜かれました」とふり返った。また、本作が日本で世界初演となることに対して、岸谷は「チーフ・アンバサダーとして本作をプレゼンできることが本当に嬉しい」と打ち明けた。
続いて、各年代を代表するアンバサダーとして、吉沢、松井、大谷が登場し、最新作のプレゼンを開始。最新作の『WA!』というタイトルに込められた思いについて、岸谷は「日本の“和風”、“調和”、“平和”であり“輪”。驚きの『ワッ!』をイメージしており、日本がモチーフ。日本とアルゼンチンの共同制作で、南米の情熱と日本の和の世界が融合した国際的なプロジェクト」と解説。さらに、作品を宣伝するために考えたという「WA!」のポーズを4人で披露し、会場を沸かした。
最新作ではフエルサ ブルータの芸術監督で世界的演出家のディキ・ジェイムズが来日し、オーディションを開催。類い稀なる身体能力と表現力を持つ、逸材の日本人パフォーマーたちが選ばれている。彼らの稽古場取材のためにアルゼンチンへ渡ったという岸谷は、現地で撮影した日本人パフォーマーたちによる激しい稽古風景の映像を披露。稽古場取材だけでなく、岸谷は演劇を志すきっかけの1つという作品の『エビータ』の舞台を訪れたり、食事やお酒を楽しむなど、ブエノスアイレスを満喫した様子。その岸谷のプレゼン映像に、吉沢ら3人は羨望の声を上げた。
次に、岸谷は最新作の見どころとして、3大ポイントをアピール。1番目のポイントとして、観客の頭上に巨大で透明なプールが出現するという点を挙げると、前回の日本公演を観たという松井は「跳ねたり、飛んだりして、それを近くで観られるのがスゴかった」とコメント。岸谷も「今回は2階席もあるため、プールを下からだけでなく上からも観ることができる」とアピールした。
2番目のポイントには、和のモチーフとしてサムライ&ニンジャのアクションが盛り込まれている点が挙げられた。サムライの甲冑に和弓の矢が刺さったり、ニンジャのワイヤーアクションを観た吉沢は「めっちゃカッコイイ。矢が飛んできたりとか、稽古でここまでやるとは・・・」と絶句。その大迫力のワイヤーアクションによる壁走りについて、岸谷は「実は地球ゴージャスの芝居でパクりました(笑)」と裏話を披露し、会場の笑いを誘った。
最後のポイントとして、本作で初公開となる「舞台が無重力になる」という点を挙げた。実際に流れる雲の中を、ゲイシャをイメージしたパフォーマーが特殊な装置を使って、360度のパフォーマンスを繰り広げる映像が披露されると、吉沢ら3人は驚きの表情を浮かべていた。
そして、制作発表の終盤にはブエノスアイレスで厳しい稽古に参加した日本人パフォーマーたちも登場。南米の情熱的な音楽をバックにド派手なパフォーマンスを披露し、会場を盛り上げた。そのパフォーマンスを真横で見ていた大谷は「僕もダンスの中に入りたくなりました。このスゴい臨場感と一体感をぜひ皆さんに味わって頂きたいです!」と絶賛。最後に、登壇者全員による「WA!」のポーズで制作発表が締められた。
フエルサ ブルータ『Panasonic presents WA! ‒ Wonder Japan Experience』は、8月1日(火)から9月30日(土)まで東京・品川ステラボールにて上演される。
(取材・文・撮影/櫻井宏充)